48話、決死のキルゾーン突破
セラスの風下から手を繋ぎながら裏門に接近する。
近くで魔物を観察すると、奴らは色々な種類がいるが何かに統率されてるように同士討ちをしないようだ
やはり、魔物はサソリの尻尾近くには居ない
いや、やっぱでかいな!?
ぱっと見で尻尾だけみても俺の身長以上はある
ミアの手を引っ張る、ミアは確実に俺の横に居るから腰を支えて転けないようにした
いまだ、サソリの尻尾が上がった瞬間に壁に向かって走る!
次のサソリの尻尾が下がった、尻尾の根本に少し歩くと
さっき俺らが居た付近も含めて尻尾を振り回し地面に当たると、砂煙が舞った
マズイ、視界が消えた!
どうする?
姿は見えないが腕をミアが引っ張ってる?
間違いなくこれはミアが俺を引っ張ってる、行こう
一緒に歩き、向かうと砂塵が晴れて
サソリ付近に出た、肩に砂が乗っている
砂?
まずい、砂で俺たちの位置がバレたみたいで周りが興奮しだした!
場所は敵のど真ん中、周りの魔物が騒ぎ出してる
「アキ、道を作る!」
「わかった!」
城壁の方向に炎が走り、途中で城壁に当たる前に炎が登った
魔除けの花は、燃えてないな
だが、炎の中にいた敵は死んではいないがのたうち回っている、炎跡の道ができた
「走るぞ!」
「うん!」
炎を出した際に反動で風が起き、俺たちの肩にあった砂は吹き飛んだようだ
駆ける!
後ろで魔物が悲鳴を上げている、だが後ろを見る余裕はない!
急いで走ると、目の前に虎型の魔物が匂いを嗅いでる、避けるか、突っ込むか
「あいつの後ろを飛ぶぞ!」
「わかった!」
虎型の魔物の後ろを飛び、魔よけの草の群生地に飛び込んだ!
壁には着いたが寝転んだ状態になった
魔物は、俺たちを見失ったようだ
ミアの手が胸に当たっていたから手を重ねたらミアが震えてる
「手を上げるんじゃなかった、二度としない」
放心しながら言ったであろうミアの声が
一瞬
聞こえたのか反対を向いていた虎型の魔物がこちらに耳を向けた。思わず息を殺してミアの手を強く握った。
動くな、という合図をおくる
虎型が首を傾げて、また城壁の方を向いた。助かった
まて、人みたいな奴らも混じっている。ゾンビか?
こちらに気づいてはいないようだがほとんど腐ってないのが気になった、それより立ち上がり目的の場所に向かおう
「走るよ」
「わかった」
小声で合図した後、手を繋ぎながら
そこから一気に壁沿いに門まで走った。心臓が破裂しそうだった。かなり長かったから多分息を切らしてる。
「ミア、大丈夫か?」
「うん、強化の魔法を使ってるからまだまだいけるよ」
小声で話しかけたが大丈夫で良かった。
「わかった、次に門が開いたら行くよ」
門が空いた瞬間に雪崩れ込むように動き叫ぶ
「ミア!」
「わかった!闇魔法、可視!」
「闇魔法、同調!」
手を離したと同時に俺は極限集中をしてミアが門前に炎を出しながら道を作りつつ、門に侵入した、焼けて倒れた魔物の群れのスペースに入り込むが正面からくる矢を弾く
正面の敵を切り伏せ、魔物の後ろを追いながら入り口に入った、闘技場から来る矢を弾きながら向かうが
左後ろにいた俺ぐらいのサイズはある蜘蛛型の魔物がミアに近づいたから走るミアと立ち止まって構えた俺が間に入る形で蜘蛛の顔を切る
ミアは俺に気づいて振り返る際に、バランスを崩しそうになったが後ろ足を踏ん張ってなんとか体勢を立て直して
右手で持ったロッドから蜘蛛の足に炎を見舞って俺たちは下がる、なんとか鉄格子は抜けた!
1秒が惜しい、蜘蛛がのたうち回ってる間にセラスの防衛隊が出す集中砲火から避ける為に壁際をミアと走ろうとした
先頭を走るミアに矢が飛んで来る、マズイ!ミアは反応できない!
ミアの横に、並走するような形で走り
思いっきり矢を弾き、俺が切ったタイミングに合わせてミアが端を走り出し、俺も追従する
俺たちを魔物と思ってるであろう魔術師からこちらに氷の魔法が飛んでくる、位置的にも目標は俺かもしれない
止まり、構えようとしたらミアが炎の球を出して氷を相殺した!
それをみて、前を走るミアを見たら
私だって守られてばかりじゃないんだから
なんて声が聞こえる顔をしていた
なぜか俺も口角があがりながら壁を沿うように走ると、残った魔物と戦って殲滅してる騎士たちの横を駆ける。
どうやらキルゾーンを抜けたみたいだ、攻撃が来なくなったが、前衛の様子を見ると
ゾンビになった女の剣士の首を切り飛ばした騎士の悲鳴が聞こえた
「あぁぁぁぁ!ごめんミリーシャぁぁ!」
女の剣士の首を抱えながら叫ぶ騎士に違和感を感じた。
まさかゾンビがいたから気になってはいたが敵に死体を操る奴がいるのか?
今はそれより騎士の後方に回復術師が居たから走りながら話しかけるのに集中しよう
俺たちは無傷で行けるとは思わなかった
「ディープウッドからの救援です!指揮官に会わせてください!」
「は、はい!」
ミアの声に回復術師が驚いた顔をしたが、すぐに中に通してくれた
走りながら見たセラスの街は、あちこちが傷だらけで、建物は入り込まれてはいないから無傷だが、通りには兵士が並んでいる。何人かの目は死んでいたが。
しぶとく、生き延びてきた人達は目つきが違う
「レッド01!キルゾーンの戦闘交代の為ギルド前に集合せよ!」
遠くから叫んでいるのが聞こえた
近くの兵士に聞くか
「司令部はどちらですか?」
「司令部...?あぁ、ギルドだよ。案内します」
司令部まで案内してくれたが、街の中心みたいだ
案内が終わると持ち場に兵士が戻ったみたいで、入ると中は指揮官と伝達兵で溢れてる
受付は、生きてるか
ミアが前に出た、喋りたいようだからいかせようかな
「受付さん、今ディープウッドから来ました。至急ギルドマスターに会わせてください。」
俺たちを見た瞬間に血相を変えた受付は急ぎ立ち上がった
「こちらです」
足早に二階に案内され、扉の前に受付が立った
とんとん
「ディープウッドからきた使者を連れて来ました!」
「入れ」
扉を開けられ、俺たちは部屋に入った
ギルドマスターが指揮官らしい、目の前には身なりの良い白髪の老人が座って状況確認をしていた




