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仮題『意味』/『場所』/『数字』
わざわざご苦労さま。
おはよう、朝からもう一つどう?
仮題『意味』
外殻に貼り付いた 黒い卵を
剥がしてゆく指先のように
本当に必要なものは祈りの言葉で
名前を呼ぶ あなたの声
不確かで揺らいでしまうものを
錆びた鎖で縛り付けて
成形した 薄布の下で
蠢き 助けを乞うのだろうか
仮題『場所』
生まれてしまったことすらも
取り返しのつかない過ちであるのなら
一人分を占めてしまうことを
恥じても仕方がないのでしょう
それでも わたしのぶんの足場を
等しく ふたつに切り分けて
互いに預けあって生きることが
そんなに 厭だったのですか?
仮題『数字』
零が壱になるために
小数点以下を 無限に伸びてゆく
その指先が届かぬと知っても
あなたは諦められないのだ
重ねた玖は 近付いてゆけども
決してそこに至ることはなく
愚直に伸び続ける桁の橋を
あなたが渡り切るのを 眺めている
れーてん、きゅうきゅうきゅう、きゅう。




