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仮題『雨の向こう、待つ君へ』/『嵐の夜に』/『揺らぎ』
水は要るかな?
随分と乾いているようだから。
仮題『雨の向こう、待つ君へ』
やあ 元気にしているかな
生憎の天気ではあるけれど
味気のない 短文の電報なら
堅物の君にも届くだろうよ
傘が隔ててしまった私と君との
もう どうしようもない距離に
句読点を打とうと約束したのに
君は来なかった 一番線
仮題『嵐の夜に』
船出は時化てる方がいい
お前なんてちっぽけなのだと
波が揉んでは教えてくれるから
船出は時化てる方がいい
軋む竜骨 錨も流れ
風に攫われ消えてしまうよ
あなたが待っている港に
辿り着けないことだけを
仮題『揺らぎ』
右でもない 左でもないと
自分に変わりはないはずなのに
自問も自答もそこそこにして
撫でられた肩を怒らせた
自分は自分だと言えたなら
この 青基調の感情にも
踏ん切りがつけられたのだと
今日の言い訳は それでいい?
もう行っちゃったよ。
また間に合わなかったんだね。
なんのために笑っているのかな?




