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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2023――
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153/205

仮題『アプリケーション』/『クライシス』/『アナログ』

映える? 映えない?

どうでもいいよ、肉の塊なんだから。

仮題『アプリケーション』


手を動かして 足を動かして

二足の制御が難しいから

こんな不格好な歩行でも

仕方が無いと飲み込んだのだ


長方形の板に縛られた

猿の延長でしかない私たちには

これがお似合いの末路だろう

これが誂えたような末期だろう



仮題『クライシス』


割れそうだ 震えている

脳漿が沸いては 泡立って

巻き付くように痛むたびに

閉じた瞼も破れてゆく


バグだらけの わたしの体が

合い挽きにされてしまうようだ

コンクリートに貼り付くような

痛みだけを共にして



仮題『アナログ』


手を動かして 描こうじゃない

あなたは器用ではないから

足を動かして 進もうじゃない

あなたは勇敢ではないから


それでも 決められた終わりを

ただ受け入れるのは愚かでしょう

だから せめてもの餞として

自分で落ちていくといいよ


気味が悪い模様だね。

君が悪い模様だね。

おやすみ、アマリリス。

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