144/205
仮題『言葉の端っこ』/『季節外れの詩』/『週末』
聞くつもりがないのなら、届くはずがないじゃない。
その声音は、別の所で使いなよ。
仮題『言葉の端っこ』
「いつも 決まって句読点だ」
屁理屈が聞きたいわけじゃない
頭のいいふりをしたとしても
空白は誤魔化せないのだから
本当に伝えたいことを口に出すには
耐え難いほどに痛んでしまうから
ささくれた音に包んだ言葉の
最後に少しだけ 預けるのだ
仮題『季節外れの詩』
現実の再解釈 窓の向こうの瑠璃
「そちらの朝日は眩しいかい?」
紅く染まった葉を食む毛色
落葉を待つ いち にの さん
目にも明るい手のひらが
あの日の架線に 綱渡り
「やれやれ 風を待つばかり」
やがて 凍てついてしまうでしょう
仮題『週末』
恩赦の花束を抱えた貴人の
頭蓋を打ちつけて奏でた音色に
たった一杯の麦酒のためだと
大手を振って歩こうじゃないか
今日ばかりは すべてが許される
一足飛びの帰路ですらも
鼻歌で彩った道を行くために
夕間暮れの鐘を待つのだ
わーるどえんど、うぃーくえんど?




