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仮題『かまいたち』/『健康』/『戸惑い』
これも愛なの、かな?
仮題『かまいたち』
傷が痛む 傷が痛む
薄く切れたものほど 鋭く
滲んだ血を舐める舌すらも
いつしか 滑らかに切り裂かれ
忘れることは許しません
風の吹く限り 痛みの続く限り
血の止まった切り傷だけが
私の感じる愛なのだから
仮題『健康』
くらくらしちゃうな この不調が
続く限り ひとりきり
孤独の病と診断されたのは
薬が合わなかったからなのだと
作られた完全は要らないから
ざらついたあなたの肌を撫でるための
指一本が腐らずにいれば
それでいいの これでいいの
仮題『戸惑い』
心は振れる カンセイの輪っか
揚力次第の飛行機雲も
静電気の痛みを恐れるあまり
シャッターを切るのを忘れていた
一度拡がった 不和の波紋が
凪ぐことはなく 凪ぐことはなく
厄介なささくれを 見ないふりして
いつものホーム 午前八時
お医者さんは嫌い?
わたしはあなたが嫌いだよ。
そうとも、空は落ちるからね。




