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海を揺蕩う文の梁  作者: 文海マヤ
――2023――
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116/205

仮題『未完』/『Praise』/『褒め方』

たまにはハードに、ね。

それじゃだめ? どうして?

仮題『未完』


筆を置くのは ピリオドを打つのは

息絶える その時でいいなんて

格好つけた彼の首に絡まった

揺れる輪っかが終着点


安心しろよ 凡愚共

舵を握るのは自分だなんて

自惚れたまま 恐れるくせに

誰もが それを求めているんだ



仮題『Praise』


みっつのなかでいちばん低く

妥協した脳みそも十分煮立って

登れたことを心拍の糧に

やっぱりの二乗 隙間風


本物を掴みに行こうよと

こんな言葉じゃ届かないんだろうけど

たったの半歩で追いつければ

讃歌を歌おう 合成音で



仮題『褒め方』


そんなんじゃないんだよ

求めていたのは 欲しかった言葉は

軽薄な称賛なんて いらない

使い回しの笑顔なんて いらない


甘くなくたっていいのだ

味なんてもう わからないから

眩しくなくたっていいのだ

あなたの顔ももう 見えないから


味、もうしないでしょ?

吐き出しちゃえば?

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