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仮題『醜形恐怖』/『アンド』/『ライブ』
石ころひとつ、もひとつどうぞ。
仮題『醜形恐怖』
やだなあ こんなに醜いなぁ
鏡に引いた赤い切り取り線
やだなあ あんなに醜いなぁ
遠ざけては 食んで
やだなあ こんなに醜いなぁ
桎梏に腐り果ててしまった
やだなあ あんなに醜いなぁ
各駅停車で また明日
仮題『アンド』
吊るした鞄と不運の壺を
落として砕いた水鏡
内臓の疼きを 暦に合わせて
甘いコーヒーを零した
遠赤外線で炙られた網膜
粘土板のドミノは倒れゆく
上皿天秤の上で死んだのは
あんなに愛した 薬指
仮題『ライブ』
ソウドオフの感情を
ささくれた指先で弾いたピックが
深爪の痛みも忘れさせてくれるような
雨粒の群れに 拐われて
これでよかったと連呼する
あなたに捨てられた わたしは
嘘吐きと指をさすことでしか
マイクの前に 立てないのだ
坂の上で待っていた未来の変死体。
本日未明、第一発見者は――。
さて、一曲目。




