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ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


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137/138

137話


今は11時を少し過ぎた頃、旅館を出てあちこち歩いているとあれだけパンパンだったお腹もいい感じに減ってきた。

若さだね。


「ねぇねぇ!この辺りめっちゃいい匂いしない?」

「うん、確かに。なんか甘い匂いするね」

嗅いだことあるような匂いが漂ってきた。


「あのお店っぽいよ!」

そう言って明里さんが指を差した方を見ると、何人かが並んでいるクレープ屋があった。


温泉街にクレープ屋って…ちょっと似合わないな。


そう思いながら近くまで来ると、どうやら和菓子屋が店の片隅で作っているクレープだった。


「並ぶ?」

「でももうちょっとでお昼だよ?」

「1つだけ買って2人で食べたら大丈夫じゃない?」

「!そうしよ!」


2人で列の最後尾に並んだ。

店先に貼られているメニュー表を見ると和菓子屋っぽいラインナップだった。

「人気ランキング1位、みたらしあんこに抹茶アイストッピングだって!いかにも和菓子屋さんって感じだよね」

…クレープにみたらしって合うんだろうか。


「かき氷もあるみたいだよ」

「うわぁー悩む!でもかき氷は花火大会でもありそうじゃない?」

「たしかに」

「とりあえず人気のやつにしとく?」

「みたらしがクレープに合うのか微妙だけど、1位なら大丈夫か」

「決まりだね!」


順調に列も進んでいき、俺たちの番になった。

「いらっしゃい!何にしますか?」

これまたクレープ屋のイメージとは違い、お婆さんが作っていた。


「えっと、みたらしあんこのクレープに抹茶アイストッピングお願いします!」

「はいよ、ちょっとまっててね」

手際よくクレープの生地を焼き、あっという間に注文したクレープが完成した。

「おまちどうさま、はい、900円だよ」

俺は明里さんがお金を払う前に、サッと用意していた1000円札をお婆さんに渡す。

「はい100円のお返し、ありがとうね」

お釣りとクレープを受け取った。


「はいどうぞ」

「ありがとう!お金後で渡すね」

「いいよこれぐらい気にしないで、それよりどこか涼しい所探そっか」


キョロキョロと辺りを見回すと日陰になっているベンチが空いていたのでそこに向かった。


「ふぁー、昼時にもなると流石に暑くなってきたねー」

「冬に来たら温泉巡りしたらちょうどいいかもだけど」

「この暑い中パパとママは温泉巡りってヤバいよね」


そんなことを言いながらベンチに座る俺たち。


「食べる前に写真撮っていいかな?」

「全然いいよ、インスタ用?」

「うん、珍しいクレープだし撮っておきたいなぁと」

ポケットからスマホを取り出す明里さん。

距離を詰めてなぜか俺の顔の近くにクレープを持ってくる。

「撮るよー」

明里さんもクレープに顔を近づけて俺とクレープと明里さんのスリーショットを撮った。

…俺も入るとは聞いてない。


「うんうん、いい写真。アイスも溶けてきてるし食べよ!」

暑さのせいで上に乗っている抹茶アイスが溶け始めている。


明里さんがカプリと一口齧る。


「…美味しい!ここまで和の感じだとみたらしも合うね!ほら直樹も!」

グイッと口元にクレープが来たので遠慮なくいただく。


「…うん、これはこれでアリだな」

パリッとした生地にみたらしとあんこの甘さをちょっと苦めの抹茶アイスが上手く合わさる。

「流石和菓子屋さんのクレープ!私らの地元じゃ味わえないね!」


思わぬ美味しさにバクバクとすぐに完食してしまった。

「ごちそうさま。あー、美味しかった!」

「美味しかったね」

「うん!でもちょっと暑い…」

日陰とはいえ軽く汗ばむ程には暑さを感じる。


服の首元をパタパタと引っ張る明里さんだけど、俺と明里さんの身長差で中の下着までチラチラと見えてしまう。

何がとは言わないけれども、今日は白ですか…

「あ、見たなー」

俺の視線に気づいたのかニヤニヤしながら首元を押さえる明里さん。


「あ、いや、見てない!何も見てないよ!」

「ふーん、私のセクシーな黒いやつ見たでしょ」

「黒?白じゃ…」

「やっぱり見てるじゃん!スケベさんだなぁ」

うりうりー、と肘ドリルをかましてくる。


「いや、たまたま見えちゃっただけだよ!ほら食べ終わったし、次行こう!」

「はいはい、そういうことにしておいてあげるよ」

立ち上がって先を急かす俺に、やれやれといった表情で立ち上がる明里さん。


「で、次どこ行く?昼ごはん食べちゃう?」

時間は昼を回った所だった。


「昼ごはん足湯カフェってところで食べるつもりだったんだけど、クレープ食べちゃったからもうちょっとブラブラしてからの方がいいかな?」

確かに、1つのクレープを半分こしたけど、昼ごはんを食べるにはお腹が満たされてしまった。


「たしかに、今昼ごはんはちょっとあれだね。近くに涼しくて時間が潰せるような所あるかな?」


「えっとね、手作りのストラップ的なお土産を自分で作る体験ができるお店があったはず!そこなら涼しいんじゃない?」

「いいね、せっかく来た記念にもなるし、そこ行ってみよう」

こういう時お揃いの物作ったりするの恋人同士っぽいし。


ワークショップへと向かうことになった。


お読みいただきありがとうございます!



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