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ずっと片思いだった女子が同じクラスになった途端グイグイ来るんですけど  作者: ナミツキ


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138/138

138話



「ここだね!」

スマホのナビでワークショップにたどり着いた俺たち。


店の前のショーウィンドウには、見本のストラップやブレスレットなどが色々と置かれていた。


「おぉー、綺麗!」

「この辺りで取れる鉱石で作るんだね」

「入ろ入ろ!」

引き戸になっているガラス扉を開けて中に入ると、涼しい風が俺たちを迎えてくれた。

「いらっしゃいませー、お二人様ですか?」

若いお姉さんが出迎えてくれた。


「はい2人です」

「こちらへどうぞー」

そう言って案内された先には、いろいろな色の綺麗に磨かれた大きめのビーズぐらいの石と小さめの石がテーブルに並べられていた。

「まずは何を作るか決めて頂きます、キーホルダーかブレスレット、それとピアス。どれにしますか?」

金額が書かれたボードを見せてくれながら説明してくれるお姉さん。


「どれにしよっか…無難にキーホルダー?」

「そうだね、それなら学校のカバンとかにつけてもいいし…キーホルダーにしよ!」

お揃いのキーホルダーをカバンにつけるとかカップルらしくてイイよね。


「ではお二人ともキーホルダーでいいですか?」

「「はい」」


「かしこまりましたー、ではこの中から大きい石を5個、小さい石を10個選んでこの箱に入れて下さいね」

そう言って手のひら程の大きさの薄い箱を渡された。


…大きさごとに結構種類があって個性が出そうだな。

どれにしようかと悩んでいると、店員さんは他のお客さんに呼ばれて違うテーブルの方に行ってしまった。



「ねぇねぇ、これだけ種類あると悩むよね。…!直樹私の作ってよ!私直樹の作るから!」

「いいねそれ、出来たの交換ってことで。じゃあ明里さんをイメージして選ぶか」


明里さんのイメージ…色は何色だろう。

近寄りがたい綺麗さだから水色?青?んー、よしベースは水色だなぁ。

一色じゃ寂しいから他にも…と

いざ明里さんをイメージしながら選ぶと案外スラスラ石が決まる。


「石決まったよ」

「はや!私まだ悩んでる!ちょっとまって!見ちゃダメ!」

明里さんの箱の中を覗こうとするとバッと隠された。

「完成するまでお互い内緒だからね!」

「はは、わかった」

…隣同士で作るから作業中に見えちゃうと思うんだけど。


「よし!決まった!」

「じゃあ店員さん呼ぼうか」


「すいませーん」と声を掛けるとお姉さんはすぐに来てくれた。


「決まりました?」

「「はい」」

「では型を決めてもらって、お好きな順番に石を通していってください」

石に細い穴があって、そこに型から出ているワイヤーを通していく形だ。

キーホルダーの型は全部で3種類。

「直樹後ろ向いてて」

ここも内緒なのか。

「OK、選んだよ、次直樹の番ね」

振り向いて3種類の中から1つ選んだ。

「では分からない所があったらいつでも声掛けてくださいね」


そう言ってまた離れていった店員さん。


椅子に座って各々キーホルダーを作るのに集中した。


ーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーー




「よし、できた…」

水色と青色をベースカラーにして、真ん中に1つだけ黒い色の大きめの石を使ったキーホルダーができた。

一応黒い石は明里さんのイメージではなく、自分の事をイメージした色を入れてみた。


「もう出来たの!?私もうちょっとかかるから、見えないようにしといてね!」


手元は見ないように明里さんの方を向くと真剣な表情でキーホルダーを仕上げていた。


それから3分ほどだろうか、手持ち無沙汰になった俺は店内をキョロキョロしていると隣から「できた!」と言う声が聞こえてきた。


「2人とも出来たから店員さん呼べばいいのかな?」

「多分そうだと思う……すいませーん!」


「はーい、完成しました?」

すぐに来てくれる店員さん。

「できました」

「でいました!」


「では、石が外れないように最終の加工してきますのでキーホルダー、一旦お預かりしますね」

「「はい」」

どうやらこれで完成という訳ではないみたいで、もうしばらく待つ事になった。


「完成したらすぐに交換するの?」

「浴衣に着替えるのを早めに帰ってからゆっくり渡した方がよくない?」

「じゃあそうしよっか、この後は昼ごはん食べて旅館帰ろう。流石に外暑すぎる」


「うん、そうしよ!」


「お待たせしましたー」

この後の予定が決まった時、ちょうどお姉さんが袋を2つ持ってきてくれた。

各々のキーホルダーが入った袋を受け取り、代金を支払い店を出た。


「あっつー!」

「ヤバいね…」

涼しい店内にいたから外との温度差がヤバい。


「早くカフェ行こ!汗だくになっちゃうー」

「うん、急ごう」


場所は明里さんが知っているみたいなので急ぐ明里さんの後を着いて行く。

数分歩くと目的の足湯カフェに着いた。

この暑い中待ち時間があるとキツいと思っていたけど、昼時のピークを過ぎていたからか待たずに店に入ることができた。


そのまま席に案内されると、綺麗な庭園を眺められる窓際のカウンター席だった。

「おぉー」

「凄いね!純和風って感じで」

足元には温泉がゆっくり流れる足湯が流れていた。



お読みいただきありがとうございます!


次の更新は土曜日です!

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