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次の日、佐崎は学校を休んだ。
みんな、どことなく不自然で、そわそわしてるというか・・・何というか・・・
「・・・」
生徒会室に集合しても、誰も何も言わなかった。
本心では、みんな佐崎が気になってしょうがないんだ。
あんなに昨日は怒ったけれど、本当は佐崎の様子が、変なことぐらい、誰でも気づいていた。
「昨日・・・なんであんなに怒っちゃったんだろう・・・」
中田が不意に言った。
「あんなふうな言い方する佐崎も佐崎だけど、でも、きっと何か事情があったはずなのに・・・」
「・・・そうだな・・・なんでだろう?」
田口もつぶやいた。
みんなの表情が、寂しげになる。
僕は、切り出した。
「僕、佐崎に会ってくる」
「え?」
「僕が、ちゃんと話を聞いてくる」
僕はみんなの表情を見た。
困惑している。
でも、うなずいた。
僕は立ち上がると、エアーバッグをつかんだ。
ピンポーン
軽い音が鳴る。
僕がインターホンを鳴らした音だ。
「はーい」
中から、女性の声がした。
「あら・・・どちら様?」
戸が開き、出てきたのは、佐崎のお母さんと思しき人物だった。
「すみません、僕は梶谷というんですが・・・」
僕が名乗ると、おばさんは目を輝かせた。
「まぁ、君が梶谷君?」
「あ・・・はい」
「あらぁ、いつも裕介から話しは聞いてるわ〜、噂どおりの美男子ね」
おばさんはものすごいスピードで話しかけてくる。
佐崎は、僕のことをそんなふうに言っているのか・・・?
「あ・・・あの・・・佐崎、じゃなくて、裕介君は?」
「あ、ちょっと待ってね」
おばさんは家の中に入って、「ゆーすけー」と叫びながら遠ざかっていく。
・・・佐崎の性格は、お母さん譲りだろう。
僕は、確信した。
「・・・梶谷君、どうしたの?」
佐崎が出てくる。
僕の呼び名が「梶谷君」のままだったが、気にせず僕は言った。
「話がある」
「・・・入っていいよ」
佐崎はそういうと、家に上がっていった。
僕も佐崎に続く。
「散らかってるけど」
佐崎の言葉通り、佐崎の部屋は乱雑に散らかっていた。
「梶谷君が来るなんて思ってなかったから」
「突然押しかけちゃったからな、悪かった」
佐崎が何も言わなかったので、僕らの会話はそこで止まる。
「・・・何があった?」
「僕に聞くの?梶谷君が話があるんじゃなかったの?」
「何があった?」
「・・・」
佐崎は黙りこくった。
僕は、佐崎を信じてる。
佐崎が僕を信じてくれたように、僕も佐崎を信じるから。
本当のことを話してくれ、佐崎。




