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新しい行事といっても、最初の企画書に入れていなかったので、今秋の全校レクリエーションとして行うことになった。
チーム分けは、学年ごとに広まっている噂や、実際に存在しているカップルなどを元に作るらしい。
噂なんかで作ってもいいのかと思うが、他に作りようもないので僕は何も言わなかった。
僕らはチーム決め隊とゲーム決め隊の二版に分かれた。
情報源の中田、噂話ダイスキの江桜、まとめる田口がチーム決め隊、超ユニークな発案をする佐崎、将来の夢が保育士の如月、佐崎を落ち着ける役の和倉、残ってしまった僕がゲーム決め隊だ。
生徒会室の長机を分けて、僕らは作業に入った。
「ゲームって、どんなのがいいのかな?」
「それより、僕も噂話とか聞きたかったなぁ・・・」
如月が始めようとするが、それを佐崎が邪魔する。
「生徒会でもさぁ、まゆと和倉付き合ってるし、筑紫彼氏いるし・・・」
「え、中田って彼氏いたのか?」
「うん。瀬斗君知らなかったの?筑紫は他校の人と付き合ってるんだよ」
「へぇ・・・」
どうやら、田口の片思いは僕にしかばれていないらしい。
あんな見え見えの態度でよくばれないな、と僕は妙なところで感心してしまった。
「まぁいいや、とりあえず、ゲームを決めないとね」
「先輩、先輩って言うけど、結構小学生みたいなゲームでも喜んでくれるもんだけどな・・・」
和倉が言う。
「そうかな?瀬斗君が前いた学校とか、どうだった?」
僕はドキっとした。
「前いた学校では・・・あんまりそういうのなかったから・・・」
僕はさっきとは打って変わって小声で答えた。
「ダイジョウブ?顔色悪いぞ?」
「うん・・・ダイジョウブ・・・」
佐崎の問いに僕は小さく言う。
心臓の鼓動が早くなった。
僕が不登校だったのは和倉しか知らないんだ。
悪いのは、僕。
でも、額には汗が浮かび、脳裏に浮かんだ妹の声が木霊した。
人殺し
僕はうつむいてしまった。
「ゴメン、あたし変なこと聞いた?」
如月が申し訳なさそうに言っているのが聞こえた。
「ううん、ダイジョウブだから」
僕は笑顔を作っていった。
「子供っぽいっていっても、輪ゴムで作った射的とか、学園祭でやったとき人気だったよな」
「うん」
それから先の話し合いに、僕は全くついていけなかった。
完全下校の時刻になった時、僕らはぞろぞろと校門を抜けて家へ向かう。
ここのところ全然思い出さなかったあの言葉が、また蘇ってくる。
人殺し
人通りの少ない商店街を抜ける。
そして、そんな時に見かけてしまった。
「もう、止めてよゆり〜」
「そっちが馬鹿なんでしょ!」
「ゆりよかましだもん!」
「ちょっと泰葉、もう一回言ってごらん!」
「あははは・・・」
妹を・・・泰葉を。




