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学校と僕。  作者: 奏良
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25

新しい行事といっても、最初の企画書に入れていなかったので、今秋の全校レクリエーションとして行うことになった。

チーム分けは、学年ごとに広まっている噂や、実際に存在しているカップルなどを元に作るらしい。

噂なんかで作ってもいいのかと思うが、他に作りようもないので僕は何も言わなかった。

僕らはチーム決め隊とゲーム決め隊の二版に分かれた。

情報源の中田、噂話ダイスキの江桜、まとめる田口がチーム決め隊、超ユニークな発案をする佐崎、将来の夢が保育士の如月、佐崎を落ち着ける役の和倉、残ってしまった僕がゲーム決め隊だ。

生徒会室の長机を分けて、僕らは作業に入った。


「ゲームって、どんなのがいいのかな?」

「それより、僕も噂話とか聞きたかったなぁ・・・」

如月が始めようとするが、それを佐崎が邪魔する。

「生徒会でもさぁ、まゆと和倉付き合ってるし、筑紫彼氏いるし・・・」

「え、中田って彼氏いたのか?」

「うん。瀬斗君知らなかったの?筑紫は他校の人と付き合ってるんだよ」

「へぇ・・・」

どうやら、田口の片思いは僕にしかばれていないらしい。

あんな見え見えの態度でよくばれないな、と僕は妙なところで感心してしまった。

「まぁいいや、とりあえず、ゲームを決めないとね」

「先輩、先輩って言うけど、結構小学生みたいなゲームでも喜んでくれるもんだけどな・・・」

和倉が言う。

「そうかな?瀬斗君が前いた学校とか、どうだった?」

僕はドキっとした。

「前いた学校では・・・あんまりそういうのなかったから・・・」

僕はさっきとは打って変わって小声で答えた。

「ダイジョウブ?顔色悪いぞ?」

「うん・・・ダイジョウブ・・・」

佐崎の問いに僕は小さく言う。

心臓の鼓動が早くなった。

僕が不登校だったのは和倉しか知らないんだ。

悪いのは、僕。

でも、額には汗が浮かび、脳裏に浮かんだ妹の声が木霊した。

     人殺し

僕はうつむいてしまった。

「ゴメン、あたし変なこと聞いた?」

如月が申し訳なさそうに言っているのが聞こえた。

「ううん、ダイジョウブだから」

僕は笑顔を作っていった。

「子供っぽいっていっても、輪ゴムで作った射的とか、学園祭でやったとき人気だったよな」

「うん」

それから先の話し合いに、僕は全くついていけなかった。


完全下校の時刻になった時、僕らはぞろぞろと校門を抜けて家へ向かう。

ここのところ全然思い出さなかったあの言葉が、また蘇ってくる。

     人殺し

人通りの少ない商店街を抜ける。

そして、そんな時に見かけてしまった。

「もう、止めてよゆり〜」

「そっちが馬鹿なんでしょ!」

「ゆりよかましだもん!」

「ちょっと泰葉、もう一回言ってごらん!」

「あははは・・・」


妹を・・・泰葉を。

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