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あの下見事件から数週間後、もちろん別のキャンプ場でキャンプは行われた。
今度は先生たちが倉庫やら何やらを片っ端から調べ、OKの許可が出た。
そして、キャンプから一ヵ月後の十一月。
執行部内で、女子が大騒ぎを始めた。
「今月はね、カップル伝説の月なんだよ!」
「は?」
僕ら男子はきょとんとして女子を見ている。
「昔ね、ある女の人と男の人が付き合ってたんだけど、親の反対で分かれることになったのね。でも、二人とも別れたくないから、村を逃げ出したんだけど、男の人だけつかまっちゃってね、二人は最後にまた会う約束をしたの。で、女の人は、今ももみじの木の下で男の人の帰りを待ってるんだって」
僕らは江桜のよく動く口を見ていた。
「それでね、それでね、この月に、きれいに紅葉したもみじを相手にあげると、恋がかなうんだって!」
江桜はうれしそうにキャッキャキャッキャと笑っている。
「で?」
僕は聞いた。
「で、って、何が?」
「それが生徒会の活動に何か関係あるのか?」
「ない」
その簡潔な答えに、僕は肩を落とした。
「あ、じゃあさぁ」
迷信を鵜呑みにした佐崎が目を輝かせていった。
「そのおまじないを元に、新しい行事、作っちゃおうよ!」
「・・・」
頭が痛い。
「行事って、どんな?」
田口が佐崎に聞く。
「カップル伝説大会」
「は?」
「もみじだよ、もみじ!」
「・・・」
意味が分からない・・・。
室内を見ると、佐崎は暴走してやる気満々だし、江桜も楽しそうだし、楽しそうな江桜を見て田口もやる気だし、中田はスケジュール表出してるし、和倉と如月は二人で楽しそうだし・・・。
「よし、やろうよ!」
「おー!」
中田の掛け声の下、佐崎案の「カップル伝説大会」は開催されることになった。
って、いいのか?!




