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2度目の空の下で ~精一杯冒険やらなんやら楽しみます ~  作者: にらいかない


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第二十五話 ルナリス草

クリティカルについての話が続き、食卓には少しだけ緊張した空気が流れていた。


リーナは彰人を見つめたまま考え込んでいる。


セシリアも、先ほどの戦闘を思い返しているようだった。


ミレイも「うーん」と唸りながら腕を組んでいる。


そんな様子を見ていたアリスが、ふと口を開いた。


「……あ」


全員の視線がアリスへ向く。


アリスは少しだけ笑って言った。


「そういえば――」


「今日、彰人さんが見つけたあの草は、いったい何だったのですか?」


「ギルドから戻ってきたときに、ルナリス草という名前が聞こえていましたけど……」


「ああ、はい」


「ギルドマスターにも、かなり珍しい草だって言われました」


「やっぱり……」


アリスが興味深そうに身を乗り出す。


「どんな草なんですか?」


彰人は少し考える。


「えっと……」


「上位魔力回復薬を作るための材料になる草だそうです」


「上位魔力回復薬……」


アリスが驚いた顔をする。


フィリアも頷く。


「そうです」


「ルナリス草は、上位魔力回復薬を作るために使われる特別な薬草です」


「そんなに貴重なものなんですか?」


「はい」


フィリアは静かに答える。


「採取できる場所も限られていますし、見つかること自体が少ないです」


彰人は目の前の料理を食べながら、何気なく言った。


「そうなんですね」


「俺は普通の草だと思ってました」


「普通の草……」


セシリアが思わず呟く。


「彰人さん……」


「はい?」


「それを見つけたとき、何か感じませんでしたか?」


「何か?」


「はい」


セシリアは少し考えてから続ける。


「周囲の草と違うと思った理由です」


彰人は少し黙る。


【鑑定】のことは話せない。


だから、昼間ギルドマスターに話したのと同じ説明をする。


「……なんとなくです」


「なんとなく?」


「周りの草と、少し形が違って見えたんです」


彰人は笑う。


「だから、気になって近づいてみました」


セシリアはじっと彰人を見る。


「なるほど……」


その横で、フィリアがルナリス草について考え込んでいた。


「でも……」


「どうしました?」


彰人が尋ねる。


フィリアは少し迷ったあと、口を開いた。


「今日の魔物たちのことを考えると……」


その瞬間、食卓の空気が再び少しだけ変わった。


「グレイウルフが二匹」


「そして、ブラッドベア……」


リーナが静かに呟く。


アリスも少し不安そうな表情になる。


「……それと、ルナリス草」


フィリアが続ける。


「偶然なら、それでいいのですが……」


「何か関係がある可能性も?」


アリスが尋ねる。


フィリアは小さく頷いた。


「まだ、何も分かりません」


「ただ――」


フィリアは彰人を見る。


「少し、気になるんです」


彰人は黙って頷いた。


今日一日の出来事が、また一つにつながり始めているような気がした。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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