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すれ違い、疑い。仮面とポーカーフェイス。

放課後、クレンは、カノンに呼び出された。

「レンちゃん、最近なんか私をさけてない?何か突き放しているような」

「そっちこそ、なんか最近とげとげしてて、話しづらい」

「うっ……」

「それで、何がいいたいんだよ」

「……」

 カノンは少し考え込んだ。言おうか言うまいか何かを迷っているように。

「クノハちゃんになら、相談しているの?」

「いや、特に……」

「レンちゃん、あのね、私が問題だと思っているのは、最近一人で抱え込んで何か問題を解決しようとしていることよ、妙な様子のセイヤと会ったのだって、きっと何かを一人で調査していたんでしょう」

 ぎくりとした。だがなるべく顔にださないようにポーカーフェイスをつくる。

「その顔、その顔だよ」

「?」

「いつもひょうひょうとしているのに、無理して何かを抱え込んでいる時はそんな顔をする」

「いや、そんなことはない……」

 クレンは、カノンの事を考えた。子供時代の事を少し考えたのだ。クレンがまだ退魔師の界隈で神童のように扱われていたころの話、クレンは、よくカノンに幽霊の話をきかせていた。カノンはクレンの事を信じていたし、クレンもカノンによく退魔師の仕事の話や、相談をしていたのだ。だが、それが変わる出来事があった。クレンには通学途中によく見る幽霊たちや、街中にいつも佇んでいるような地縛霊などは友達だった、カノンが一時期、幽霊に関するものにはまっていて、こっくりさんなどをためしていたため、クレンは、彼らの存在をみせてやろうとある日、二人きりでクレンの家で、クレンの寺に伝わる霊媒の儀式をしてみせた。クレンは、ある親しみのあるサラリーマンの浮遊霊をつれてきた。よく通学途中にふらついている霊で、別に目的もなく害を与えることもなかったので、何の問題もない幽霊だと思っていたのだ。だが、クレンが霊媒の儀式を行うと、クレンの中にはいったその霊は、執拗にカノンに迫り、カノンと二人でデートをしようとしていた。クレンはそれまで、大人が子供に好意を抱くという事の奇妙さをしらずに、その男性を目的のない霊だと思っていたが、彼は異常なまでに子供に執着をもっている霊だったのだ。クレンに変わり、あるいはクレンでもよかったのかもしれないが、一緒に遊ぼうといいだした。クレンは、10分して霊媒状態が戻らない時には、儀式の通りにしてそれを終わらせろといっていたので、カノンは、どうにかがんばってその儀式を終わらせた。


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