調査
薄暗闇に包まれた部屋に二つの人影。一つの人影が高笑いをする。
「ははははっ!!ついに、ついに見つけたわ!!」
「……」
「ほら、喜びなさいよ、この豚野郎!!」
「……はい」
高笑いした影が、もうひとつの影を見下していった。
「これもあなたが手伝ってくれたおかげね、やっと魔術は完成する、本当の私になれるのよ」
影が手を広げると、窓から入る月明りがその間をぬって、もう一人の影をてらした。シノメ委員長にそっくりな顔だった。
「それじゃあ、これでもう……」
「はあ??」
影は委員長に似た人物をガシッと足蹴にする。
「何ていおうとした?」
「もう、終わりかとおもって……」
「ハッ、バカなことを……」
影はその人物のアゴを人差し指と親指でくいっともちあげるといった。
「地獄まで付き合ってよ、お姉ちゃん」
丁度その位置にかかる月あかりに照らされて映し出されたのはシノメ委員長そのものの顔だった。
朝食をおえて、家をでるクレン。
「いってきます」
「おー」
父生善がおきるまえに、友達と遊びに行くと嘘をつき、クレンはその日、調査にでた。少しでも手がかりをつかんでおけば、この前の襲撃や寺が襲われた際に対処が楽になる。少しでもいいのだ。
「クレンさま……」
「ん?」
「お父様との間に何かございましたか?」
ぎくっとするクレン。
「なんで?」
「朝食はいつも一緒にとられていらっしゃるのでおかしいなと思いまして」
「いや、そういうんじゃないんだ、ただ……わからない事があるんだよ、時間がきっと解決する」
「クレン様……私」
クノハが何かをいいかけたとき、すでにクレンは玄関をでて、山を駆け下りていくのだった。
「クレン様……」
まずは、夢にでた場所を探る事にした。件の夢にでてきた闇骨董商、バドヌのところへ訪ねていった。裏路地の一見民家のようにみえる場所にドアノブの下に小さく骨董品屋とかいてある。
《ギィイ》
中へ入るとまるで見た目は学校の理科準備室のようにグロテスクなものや奇妙なものばかりが雑然とならべられている。しかし中央にはごく普通の骨董品の品々があり、奥のスペースにはこうかかれたのれんがある。
「お得意様専用、レアな骨董品あり、店主に一言お声がけを」
なんでもその奥には、裏ルートで手に入れたらしい怪しい品々がおかれているらしい。警察の捜査がはいったこともあるらしいがそのたびなんとかうまく対処しているのだ。ドアをあけるなり店の真ん中の突き当りにT字型の木製のテーブルと椅子にこしけて新聞を読んでいる男がいた。
「ん?なんだ?退魔師のガキじゃねえか……」
「……おっちゃん、聞きたいことがある」




