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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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98/106

鬼の姫様と敵8

「鬼人か。おい白黒の双子、お前ら懸賞金がかかってるんだよ。大人しく来るなら痛い目を見なくて済むぜ」

「あなたこそ、大人しく投降しませんか? これでも私、あなた程度なら簡単に殺せるので。でも姉様にあまり殺さないよう言われてるし、あなたには聞きたいこともありますし」

「ふん、交渉決裂だな。来い、相手してや」

 ドチュッという音がして頭目の女の胸が一つえぐれとんだ

「あ、手加減間違えたかも」

「ぐ、ああああああああああ! あたしの、あたしの胸がぁああ!! あ、ああ」

 女は双子を見て恐怖に失禁する

「大丈夫だよ! 止血はちゃんとするから!」

 ハクラは出血している胸を凍らせて止血した

「はい、これで大丈夫。じゃ、お話してくれる?」

「あ、が、ブクブク」

 女は泡を吹いて動かなくなった

「気絶したわハクラ。やりすぎ」

「ごめんなさいクロ姉様」

「大丈夫です白姫様」

 コミネは頭目の女に起こった事象を転じさせ、えぐれた胸を元通りにする

「ほら起きなさい。黒幕を吐いてもらいますよ」

「ひ、ひいい、し、知らないんです! あたしはただ黒いフードの男に頼まれただけで・・・。信じてください! あたしは本当に何も知らな」

「もういいですね。情報を持っていないなら用はありませんから」

 クロハは刀を女に向ける

 女は再び失禁し、涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら許しを請う

「ごめんなさい、死にたくない! もう二度とこんなことはしません! だから許し」

 クロハは刀をふり上げて、ゆっくりと振り下ろした

 だが彼女を斬ることはなく、その目の前に振り下ろしただけだ

「はぅ、あ、ああ」

 可哀そうなほどに怯える女、だがそのまま彼女は眠りについた

「フフ、おやすみなさい。二度と覚めない悪夢を」

 クロハの妖術、暗闇

 飲み込み、吐き出し、ブラックホールのような力で、相手の闇を操ることもできる

 悪人相手にはめっぽう強い力だ

 彼女は今後クロハが解除してもいいと思うまで眠り続け、悪夢を見続ける

 もし解除されても二度と悪事を働こうなどと思えないほど恐怖に包まれていることだろう

 覚めるにしても眠ったままにしろ、彼女はいずれ衰弱死する

 それが、人さらいとして生きて来た彼女の最後だった


 人さらいどもを退治し、三人は先に進んでいた馬車に追いついた

「早かったですね。黒幕の情報は掴めましたか?」

「ごめんなさいアマノ姉様、あいつ何も知らなかった」

「ごめんなさい」

 アマノは落ち込む双子を優しく撫でた

「黒幕など襲ってくる者を全て倒せば勝手に出てきます。今はあなた達が無事に戻り、敵を倒せたことを喜びましょう。ほらコミネもこちらに」

 アマノは三人を抱きしめて順番に頭を撫でた


 それからは馬車は順調に進んで行き、ようやく副都ハルアに到着した

 獣人たち以外にもたくさんの種族が行き来している

 だがやはり周辺国の者が多い

「わーおっきい!」

「姉様、見て回ってもいいですか?」

「ええ、コミネ、二人についていてあげてください。私は宿を取ってきます。その後はギルドに行くのでそこでまた落ち合いましょう」

「はい、お任せください姫様」

 アマノはまた三人と別れてギルドへ向かった

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