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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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93/99

79 メスケモと鬼人との友好5

 船は間もなくトウゲンの海域に入る

 ここいらにはアヤカシという特定危険魔物が出る

 Sランクの枠に収まらない天災クラスの魔物

 それが特定危険魔物だ

 フェディも前に一度遭遇したことがあるらしいけど、その時はお腹がいっぱいだったのか襲ってこなかったらしい

 見た目は大ウミヘビで、その大きさは全長で100メートルを優に超える

 あまりにも大きすぎて普通は討伐できない

 アヤカシに遭遇しないよう祈り、到着までの間カードゲームをたしなんでいると、突然扉が開いてきのう絡んできた男が飛び込んできた

「大変だ! アヤカシが出たぞ! 冒険者は警戒のため甲板に出てくれって話だ!」

「分かった。僕らもすぐに行くよ」

 やっぱりこのまま素通りとはいかなかったか

 急いで鎧を着こんで甲板に飛び出す

 確かに船から見える超巨大な鱗ある体

 あまりに大きくて小島に見えるくらいだ

 でもあれ

「何か動いてないんだけど、ピクリとも動かないんだけど」

「確かに、妖力が感じられませんし、これはもしかして、死体?でしょうか?」

 このアヤカシ、いや、アヤカシの死体の一部だった

 誰に倒されたのか分からないけど、アヤカシはすでに死んでいた

「こんなことができるのは恐らく、かの大英雄にして聖女のアマノ様でしょう」

「アマノさんって、クラウベルさんと同じ聖女だよね? そんな人が特定危険魔物のアヤカシを倒せるの?」

「ええ、あの方はSランク冒険者でもあるのですが、Sには収まらないほどの強さを持っています。私でも一撃を入れることは恐らくできないでしょう」

「そ、そんな強いんだ・・・」

 あれだけ強いフェディがそう言うってことは、もしかして世界最強なんじゃ?

 鬼人の姫って聞いたけど、何で姫がそこまで強くなったんだろう?

「アヤカシの危険はなくなりました。これで安心して着港できますね」

「はぁ、魔法が効かないって聞いてたからどうしようって思ってたわ」

 リーリーも安心したみたい。サクラは顔にハテナが浮かんでいるのでまあ放っておこう


 無事トウゲンの港に到着

 船酔いもないし、すっきりと船を降りた

 昔の日本の港町って感じ

 木で出来た漁船がたくさん並んでて、着物を着た人たちが歩いてる

 皆額から角が生えていて、大きさはオルグと違って人間族と同じくらい

 でも、一人一人がかなり強そう

 港町を見て歩きながらひとまず宿を取ることにした

 島はそこまで大きくないけど、もうじき日も暮れる

 夕方に王城に押し掛けるのは迷惑だろうからね

 王城に行くには理由がある

 王様がエンシェントドラゴンの素材を加工する技術を持っているからだ

 どう加工しようかって話もしたいしね

「宿を取ってきました。アシハラという宿です。魚料理が絶品なんですよ」

「それは、大事な条件だね」

 魚料理を楽しみに、宿で荷物を置いてすぐ食堂へ

 ついたばかりだって言うのにすぐに料理を用意してくれた

 焼き魚に豆腐の味噌汁、たくあん、そして、お米!

「あ、ああ、お米だ。夢にまで見たお米」

「ネネコちゃんお米好きなの? あまりあのあたりじゃ見ないんだけど」

「あ、うん、一度だけ食べて、すっかりはまっちゃったんだ。いろんなおかずに合うって聞いたから楽しみだったんだよ」

 焼き魚はサンマみたいな魚だった

 内臓が苦くておいしい

 それがご飯に本当によく合った

 お味噌汁も最高

「うううう、おいしいよぉおお」

「ちょ、ネネコちゃん泣いてるの? 確かに美味しいけどそんなに?」

「姫、でしたらプラウディアでもお米の栽培をしましょうか。トウゲンと同盟国になれば輸出入も視野に入れれますし」

 そう、その同盟交渉もここでしておかなくちゃね

 トウゲンは獣人やビーストが迫害されていた時助けてくれていた国でもある

 元々が友好的だから、すんなり承諾してくれるだろうね

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