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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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鬼の姫様と敵5

 翌朝宿を出て、ギルドに向かう一行

 情報収集のためである

 アルスランド王国はまだ遠いが、ギルドは情報共有が成されているため、大きな街のギルドではそれなりに情報が集まっている可能性がある

「ではお気を付けて」

 女将にそう挨拶され、一行はお辞儀をして宿を後にした

 ギルドに来るとなにやら大騒ぎになっていた

「なにごとでしょう? 聞いて来るので三人ともそこで待っていてください」

 アマノは人込みをかき分けて騒ぎの中心を見た

 そこには数人の血まみれの男女が倒れていた

「どうしました? その方たちの傷は?」

「あ、あなたはもしや、聖女アマノ様!?」

「おおおお! アマノ様が来てくださった! これなら助かるぞ!」

 事情も聞けぬままアマノはその怪我人を診ることになった

「この傷は、魔物? いえ、妖力のかけらが残っているから妖魔の仕業ですね。妖力が毒のように張り付いて血が止まるのを阻害しています」

 アマノは不可視の力を逆に使い、妖力が見えるようにする

 その妖力を神刀で斬って消滅させる

「さて次は・・・」

 アマノは袋から薬ツボを取り出す

「これは妖怪族のかまいたち族に伝わる秘薬です」

 それを傷口に塗り込むと一瞬で傷が塞がった

「おお、ありがとうございます。良かった、本当に良かった。あの、お礼は必ず。生涯をかけても必ずお返しいたします!」

 怪我人の仲間と思われる男がそう言うが、アマノは首を横に振った

「聖女の仕事ですので気になさらず。それでこの事態は何があったのですか?」

「それが」

 話を聞くと、彼らは近くの湖に魔物討伐に来ていたのだが、突如その魔物が変化し、妖魔に変わったというのだ

 妖力が多い土地柄情妖魔になることは珍しくはないが、突如変わることはない

 時間をかけて徐々に妖力が蓄積して、体の変化も徐々に訪れるのだ

「あり得ません。ですが・・・。私がその妖魔を討伐します。案内を頼めますか?」

「俺が行きます!」

 助けた冒険者たちの仲間、どうやらリーダーであるこの男は名前をカイトと言った

 彼はまだ目を覚まさない仲間をギルドの冒険者に任せるとアマノの案内のためすぐにギルドを出た

 そんな彼にアマノは続いた

「三人とも、ギルドで少し待っていてください。敵を討ってきます」

「はーい姉様!」

「頑張ってください」

 双子の世話はコミネに任せ、カイトについて湖に向かった


 一キロほど歩いて湖にやってくる

 だがそこに妖魔の気配はなかった

「おかしいですね。痕跡はあるのですが姿はありません」

「俺たちが襲われたのはそっちの淵の方です」

「あちらに行ってみましょう」

 その淵を訪れると、何かを引きずったような跡があり、それが湖の中に続いていた

「どうやら湖の中のようですね。妖力が渦巻いていて分かりにくくなってはいますが間違いないようです」

「俺たちが討伐に来た魔物はジュウラサウルスという魔物だ。ほっとくと大きくなって人を襲い始めるから早めに討伐しようとしたんだが・・・」

「なるほど、水棲魔物でしたか。それなら」

 アマノは力を使い、湖から無理矢理妖魔を引きずり出した

「確かに、ジュウラならばもっと小さいはずです。これは、家より大きいですね」

 冷静にそう言って、アマノは妖魔化したジュウラを切り刻んで細切れにした

「終わりました。あとでここの調査をギルドに申請してください。急に妖魔化するのはやはりおかしいので」

「はい! あ、ありがとうございます」

 あまりの仕事の速さにカイトは驚きと尊敬のまなざしでアマノを見ていた

 無事討伐し、アマノはギルドで待つ三人の元へと戻った

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