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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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鬼の姫様と敵1

 スピラを出て次に向かうのは数多くの獣人が住む獣人国ワイルドハート

 この辺りでは三番目に大きな国である

 たくさんの獣人が暮らし、勇者ラルズラールの仲間であったライオンの獣人であるタマコ・ワイルドハートが女王となって建国した国だ

 タマコは勇者に助け出された奴隷の一人で、勇者に懐いてその仲間なった

 転生の武の才があり、格闘技の世界大会を始めた張本人でもある

 勇者に恋していたが、もう一人の仲間であった妖怪族王女クレナイとの間に入り込めず、恋破れた一人であった

 彼女の名前は子供だった当時に助け出された時、勇者につけてもらった名前である

 その名を国につけたのだった

「姉様、ワイルドハートとはどのような国なのでしょう?」

「私も聞きたい!」

「そうね、獣人たちが生き生きと、のびのびと暮らせる国ですね。当時ビースト国プラウディアが滅亡したころには大量のビーストたちが流れて来たから、ビーストも住んでいます。ただ、プラウディアが復興してからはそちらに戻るビーストも数多くいるようですね」

 獣人とビーストは性質的にも似ているため、互いに国交が元々あった

 そのためビーストの難民を多く受け入れた国でもある

 それほどに国土も広く、その大きさで言えば世界でも五番目という面積がある

 スピラからさらに北上し、鬼修山という山を越えた先にある

 ちなみにこの山はトウゲンの鬼人の修行場となっていたが、アマノの修行で山と呼ぶにはあまりにも低くなってしまっている

 現在鬼修山を管理しているのはワイルドハート国で、鬼人たちの修行場は近海の孤島となっている

「さて、では鬼修山を登りますよ」

 三十分ほどなだらかな斜面を上がる

「ここが山頂です。では下りますよ」

 そしてニ十分ほどかけて登山が終わった

「ちっちゃい・・・。お山さんちっちゃい・・・」

 ハクラの言葉も最もだった

 アマノの力で山のほとんどが消し飛んでいる

 元々はげ山ではあったが、今ではもう山とは呼べず、丘となっていた

「ほらハクラ、もうすぐ着きますよ」

 山を越えると直ぐ見えて来るのが、ワイルドハート最初の街であるトリム

 元々鬼修山からの魔物の襲来を防いでいた街であったため、防御面ではかなり優れた街だ

 そのためか、未だに厳重な入国管理もなされている

 しかし

 街についたとたんアマノに気づいた衛兵たち

 彼らはアマノの前に来ると膝ま付いた

「おお、ようこそお越しくださいました、トウゲン国のアマノ姫様」

 彼女はその偉業、聖女と大英雄という肩書から尊敬されている。そしてさらにこの鬼修山の消滅

 これにより山から来ていた魔物は来なくなり、常に気を張っていた街からは感謝されていた

 当然のように簡単に入国でき、四人は大歓迎で迎え入れられた

 入国審査を待っていた人々ですら、超がつくほどの有名人にしてアイドルでもあるアマノたちを一目見ようと人だかりになり始めたため、衛兵が列を整えるのに苦労しているようだ

「ひとまず宿を取りましょう。次の街までは距離がありますからね」

 街を上げての歓迎、当然宿も最高級のVIP待遇で迎えられた

 一応彼女らは姫である

 VIP待遇にはなれており、その立ち振る舞いも公然では姫らしいものとなっている

 最高級の宿で四人は一息ついた

 大部屋を用意され、その大部屋は四人どころか十人は楽に泊まれるほどの広さだった

「家より少し広いかもー」

「お菓子が用意されてます姉様。食べても?」

「ええ、お茶を入れましょう」

「アマノ様、お茶でしたら私が」

「ええ、お願いしますコミネ」

 コミネが緑茶を用意し、お菓子を茶請けにしてゆったりと過ごした

 その時扉が叩かれる

「どなたですか? 私達はくつろいでいるのですが」

 扉を開けて入って来たのは猫耳を持つ猫獣人の少女だった

「申し訳ありませんアマノ様、トリム支部のギルドからS級冒険者のあなたにご依頼がありまして」

「・・・。話だけ、聞きましょう。受けるからはそれを聞いて判断します」

「分かりました」

 彼女の名はエリア。冒険者ギルドトリム支部の受付嬢だ

 そして彼女が持ってきた依頼の内容を聞き、アマノは静かにうなづき了承した

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