70 メスケモ翼人族の国へ4
翌朝野営を撤収してまた歩き出す
夜の間は魔物は襲ってこなかったけど、どうやら野営地には魔物避けの魔石が置いてあったみたいだ
フェディが教えてくれた
でも野営地から一歩出たとたんにまた魔物たちに襲われる
エアマンティスという巨大カマキリにレッサーベルゼブブとかいう下級悪魔まで出た
下級悪魔はかなり弱かったけど、こいつらは人に卵を植え付ける危険な悪魔らしい
植え付けられた人は内部から幼虫に喰われて・・・
うう、考えただけでも恐ろしい
ていうかなんでこんなところに下級だけど悪魔なんかがいたんだろう
悪魔は召喚されるか、上級悪魔に呼び出されないとこの世界に出てこれない
つまりこの下級悪魔を呼び出した何者かがいるはずなんだよね
もしかしたら呼び出したはいいけど、逃げられて野生化したのかもしれないけど
その可能性の方が強いか
多くの魔物を倒して進んでいるうちにいつの間にかハイロードまでもう少しってところまで来た
食料もホクホクで、僕満足
そしてようやくハイロードに到着した
ハイロードの入り口には翼人の兵士が立っていて、僕らをみるなり笑顔を輝かせた
「おお! 観光の方たちですか!? ようこそハイロードへ!」
一応身分証明代わりのギルド証を見せて入国した
ビーストと仲がいいというのは本当みたいで、僕らを大歓迎してくれてる
大門から中に入ると、翼人が空を飛び交っているのが見えた
「うわぁすごい、家が立体に立ってる」
いやまあ家は立体なんだけど、上へ下へといろんな場所に立ってるんだ
カルデア構造を活かして、すり鉢状にずらっと並んでいて、一番下、すり鉢の真ん中に城があった
白銀色で日に照らされて輝いてて綺麗
門にいた兵たちにその城まですぐに案内された
どうやら身分証で僕達がプラウディアの者と分かったらしい
まあすでに僕の名前は知れ渡ってるし、お付きとしてフェディがいることも知られてるからね
白銀の城の中に通されると、数人のメイドが案内してくれた
白い翼が綺麗でまるで天使みたい
まあ天使族は天使族でどこかにいるみたいだけどね
「こちらです王女様、女王がお待ちです」
「あの、このまま通っちゃっていいんですか? 着替えてないし、お風呂に入ってないから臭うし」
「大丈夫ですよ王女様、女王は気にいたしませんので」
結局そのまま王様の元へ通してもらい、そのまま謁見となった
うーん、ここまで結構動いて汗かいちゃったから絶対臭うんだけど・・・
ビーストは臭いやすくなるからなるべくお風呂には入りたい
だから故郷にはお風呂があったし、入浴の習慣もあったんだよね
外のビーストがどうだったかは知らないけど、フェディは結構お風呂好きだった
ちなみにフェディの臭いは癖になる臭いで僕は結構好き
女王様は白い衣を着て、羽飾りがたくさんついた王冠を被った美女だった
威厳があって、目は優しそうだ
「ああ、ビーストの王女ですね。私が女王フェリア・ハイロードです。夫である王は、その、丁度プラウディアに訪問中でして・・・」
どうやら今国を預かっているのは女王様で、王様はプラウディアに来訪中だったみたいだ
入れ違いか・・・
でも向こうは乗り気でいてくれてたみたいで、こちら側としても丁度良かった
同盟の申し出もお互いできるみたいだし、ここは父さんに任せておくか
「もしやネネコ王女、ここには観光目的でしょうか?」
「ええ、それもありますけど、何か困ったことなどはないですか?」
一応ほとんど同盟は結べたようなものだから、ここはひとつ恩も売っておきたいなぁという腹積もり
「おお、もしや解決していただけるのですか? 噂に名高きフェディさんもいらっしゃるご様子。では一つ、頼みごとを聞いてくださいな」
ニッコニコでそう言うフェリア女王
「実はですね、カルデアの東にある集落の近くに竜が出るようになりまして」
「竜!?」
「はい、幸い下級の竜ではあるのですが、私達では対抗できず、追い返すのが精いっぱいなのです」
「なるほど、退治すればいいんですね?」
「お願いできますでしょうか?」
「もちろんです!」
恩を売るって言うのもあるけど、たまには人助けもしたい
別に困ってる人を見捨てたりってわけじゃなくて、目の前に困ってる人がいるなら、まあ、できうる限りは手助けしたいしね
僕らはその依頼を引き受け、東の集落へと向かった
というか、このカルデア都市かなり広い
東の集落までニキロもあるんだって
どんだけ大きな火山だったんだろう?




