52 メスケモ、スネークマンの国へ1
砂漠はどこも景色が同じであまりにも広そうだ
フェディに地図を見せてもらったけど、本当に広い
国土のほとんどが砂漠な国で、その割合は9割を占める
水資源が少ないかと思われがちだけれど、オアシスの水は潤沢らしい
まあそれ以外は鉱山を除いてかなり厳しい土地だ
だから街があんまりないんだね
「ところで道って分かるの?」
「もちろんです姫、ほらあの上空をご覧ください」
フェディが指さす方角にはフヨフヨと浮かぶ気球のようなものがあった
「あれは魔力によって浮かぶマジックアイテムでして、周囲の魔力を吸収して半永久的に浮かんでいられる目印となっているのです」
浮かんでいる気球は街までの道すがらに浮いているみたいで、それを目指して歩けば街まで行けるようだ
アーカーまではまだ三キロほどある
砂漠地帯だから足を取られて中々に進みにくい
それに起伏も激しいから、立った三キロの道のりでもかなりの時間がかかった
あと魔物が意外と多い
サソリみたいなのや蛇魔物、コヨーテみたいな魔物何かも集団で襲って来た
サソリ魔物が意外と厄介で、尻尾の毒針を指すんじゃなくて飛ばして攻撃してきた
かなりの猛毒で、少しかすめただけでも動けなくなるか、最悪死ぬ
意外と動きも俊敏だからリーリーは苦戦していた
まあ僕とフェディで叩きつぶしたけど
そしてサソリ、かなり美味しゅうございました
カニだった、カニだったんだ
だから僕らは見かけたら積極的に狩るようにした
甲殻は素材に使えるらしいから、持っていく
しばらく歩いているとやっぱり日が暮れて行った
段々と寒くなってくる
「そろそろ野営しよっか、肌寒くなってきたし」
僕ら毛皮を持つビーストでも寒いってことは、二人にはきつい気温だろう
「テントはオッケー、燃やせる木々もここに置いて、リーリー火を起こしてくれる?」
「任せて」
「あ、待ってー、サクラがやる!」
サクラは木の前に立つと指を近づけた
「ファイア」
初歩の初歩である魔法、それを撃つと、勢いよく火が燃え上がった
「え、教えてないのになんでぇ!?」
「えへへ、本読んで勉強したよ」
サクラは天才だなやっぱり
「私の先生としての役目がぁ・・・」
リーリーは嘆いていたけど、しっかりとサクラの頭をなでなでしているあたり喜んでるみたいだ
子供特融の学びの早さというか、将来が楽しみというか恐ろしいというか
きっといずれは賢者か大魔法使い?
「ふぅ、あったまるー」
僕らは焚火に近寄って暖を取った
ついでにサソリを焼いて食べる
生も良かったけど焼きもヤバいくらいに美味しい
カニだよカニ
「この辺りってこのサソリ多いんだね」
「ええ、ここのスカベンジャーでもありますからね。獲物を襲って食べるだけではなく、死肉も漁るんですよ」
なるほど、死肉を漁るってのがちょっと引っかかったけど、美味しいからいいや
そして夜も更けていき、リーリーが魔物避けの結界を張ってぐっすりと眠った
テントは最新式の柔らか―い布団付き
そりゃ快適だわ
朝になって日が昇る
気温も高くなってきたからマジックアイテムでコーティングしてまた歩き出した
浮かぶ標識を見ると、残りは一キロほどで、今日中にはつくだろうね
「それにしても砂漠をこんなに快適に進めるなんて思わなかったよ。てっきり汗だくのバテバテで進むものかと」
「はあ、姫様、マジックアイテムをもう少し勉強しましょうか。アーカーについたら魔道具屋にでも行きましょう」
「う、勉強、嫌いだなあ」
「いえ行きます。姫としてもう少しお勉強はしていただかないと」
「あう」
まあ魔道具、マジックアイテムを見るのは楽しいから、覚えやすいかもね
道中サクラは魔法を勉強し、僕はフェディの持つマジックアイテムを見せてもらい勉強をした
そうこうしているとアーカーの街が見えてきた
「あそこです姫様」
アーカーはドーラーと違って完全にヴァラガ式の建物ばかり見たいだ
それと大きなヤシの木みたいなのが何本か見えて、建物の中心に湖があるのが見えた
さすがオアシスに建立されただけあって水の香りがすごい
太陽でキラキラと輝いていてまるで一個の大きなダイアモンドみたい
「うわぁ、ネネコ、これって海ー?」
「違うよサクラ、これは湖だよ。海と違ってしょっぱくないんだ」
「海じゃないのー、残念」
「いつか海にも行こうね」
「うん!」
まあ可愛い
ホント抱きしめたくなるくらい可愛いけど、僕とあんま歳が変わらないんだよねこの子
でっかいし成人済みだけど一応十歳だからね僕
街に入る前に身分証明書代わりのギルド証を提示して街に入った
Sランク冒険者であるフェディはここでもかなり知られているらしくて、周りがざわついてたけど、特に囲まれ足りしなかったのは、多分僕がフェディより大きいからだろうね
そりゃ怖いよ、三メートルもある猫種のビーストが突然ヌッと現れてるんだから




