50 メスケモ新たな旅へ1
集落、もとい国に帰ってから一週間後
世界中を震撼させたプラウディア王国の再興
様々な人が集落に訪れ、国としての設立を手伝ってくれた
当然国交も結ばれて行くだろう
フェディさんは僕について行くため、手伝いとしてはフェディさんの友人のビーストたちが来てくれた
来てくれたビーストの中には国営について学んでくれていた人たちもいるから、この国が運営されていくのにも十分な人材がそろった
ちなみになんだけど、この集落、本などでみんながかなり勉強しているので、来た人達も合わせてちゃんと国として回るようになっているらしい
本当にたくさんの人達が訪れて、父さんと母さん、そして僕に挨拶をしていく
そしてひと段落し(まだ全然片付いてないけどね)、僕は旅の用意をして翌朝出立することになった
旅の仲間はリーリー、フェディ、そしてサクラだ
サクラは恐ろしいほどの魔力を持っているため、これから魔法を覚えてもらうことになる
教師はもちろんリーリーだ
リーリーは神聖魔法だけじゃなくて普通の魔法にも精通している
ただリーリーには魔法を使える適正がなかったため知識の持ち腐れになっていたそうだ
「魔法、教えてもらうの、嬉しい!」
サクラはそういって大喜びしている
因みになんだけど、サクラの親や家族は見つかっていない
本人も記憶が完全にないためそこからも手掛かりが得られないんだ
この子は一体どこから来たんだろう?
まあ今考えても仕方がない
ギルドには両親を捜索してもらえるよう頼んではあるし、もし見つかれば情報も教えてもらえるようになってる
さて、国から出たけど次に行くヴァラガまでは商業都市カラミラに戻る必要がある
あの街を治めている領主の土地は隣国ヴァラガに隣接しているからね
商業都市カラミラに戻って来た
丁度カラミラに行く予定の行商人さんがいたから護衛がてら乗っけてもらえたんだけど、この辺りの盗賊は倒しつくしたし、魔物もプラウディア周辺の魔物ほど強くないから全く問題なかった
行商人さんにお礼を言って、僕らはカラミラから国境へ向かった
道を歩くとヴァラガから向かってくるスネークマンの人々とすれ違った
シュルシュルと地面を滑るように歩く姿は美しさもある
男性はたくましく、女性はしなやかで、神秘的だ
「お、ビーストのお姉さん、ヴァラガに向かうんだね。だったら注意してほしいことがある。この先崖崩れが起きてて回り道しないといけないんだ。もう少し先に三叉路がある。中央が本来の道だけど左に行って迂回路を行くと良いよ」
「教えていただきありがとうございます!」
親切なスネークマンの男性のおかげで時間を無駄にしなくて済んだ
迂回路にも一応ヴァラガへの道案内の看板が立っているらしく、迷わないようになってる
「さてサクラ、道すがらまず簡単な生活魔法から教えましょうか。手を洗うための魔法なんかいいんじゃない?」
「うん!」
魔法を学ぶには慎重にならなくちゃいけないらしい
特に魔力が多い子は暴発の危険が高く、下手をするとそれで死ぬこともある
だから魔法を学ぶときはゆっくりと、だ
生活魔法は魔法を学ぶ上でかなり理にかなってて、基礎魔法とも言うらしい
洗う魔法は水魔法の基礎の基礎
水のコントロールに適しているらしい
他には焚火のための火を出す魔法、濡れたものを乾かす魔法
こういった基礎魔法の積み重ねでちゃんとした魔法が扱えるようになる
サクラは喜び勇んでリーリーの言うことを聞き、一言でも多く学び取ろうと必死になっている可愛い
その様子を僕とフェディは微笑ましく見つめた
「あっつ!」
「あ、ごめんネネコちゃん。私教えることはできるけど魔法はすっごく下手で・・・」
リーリーがお手本でみせようとした手を洗う魔法でなぜか火が出て僕の毛を少し焦がした
神聖魔法ならあんなにすごいのに、魔法となると本当にからっきしなんだな
道中はそんな感じでゆったりと進んだ
ヴァラガまであと少しの看板が見えて、歩く足も速くなる
そして
「見えて来ました。あれがヴァラガ最初の街、ドーラーですよ姫」
フェディは来たことがあるらしく、街の案内をかって出てくれた
「宿ならここです。安いし食事が美味しいんです」
「結構大きいね」
「ええそうなんです姫、ここ以外の宿も大きいのですが、一番ご飯が美味しかったのです」
どうやらビーストらしく彼女も食べ物が大好きみたいだ
しっかりこの街の美味しいものを網羅している
食べ歩きしつつ街を見て回った
金資源が豊富なだけあって、ところどころに金細工が施されている
アラビア風な建物が多いんだけど、テーラフォール(今までいた国)方式の建物もあるのは、交流が盛んな証拠かな?
初日は十分街を堪能したんだけど、その日の夜とんでもない人が宿を訪ねて来た




