49 メスケモ故郷へ4
家は変わりなく、僕がいた頃と同じ・・・
僕のパンツが出て行ったときのまま放置されてる・・・
僕は慌ててそのパンツを隠して三人を客室に通す
街や村に比べて原始的な生活に近いとはいえ、一応部屋数もあるしお風呂もある
お風呂は魔法が得意な母さんが沸かしてくれるんだ
その日は三人の歓迎会と僕のお帰りなさいってことで、村を上げてのパーティーとなった
僕はお土産に持ってきたカリュドーンの猪でバーベキューとなった
ちなみに集落の男衆が狩って来た様々な食材も並んでいる
「嘘でしょ、これレッドドラゴンの肉じゃない!」
「こっちはサンダーバード、ですね・・・」
この辺りでよく見かけるドラゴンとでっかい鳥のことだ
どうやらSランクの魔物らしい
「どれもこれもふつうお目にかかれない魔物ばかりじゃない。さすがネネコちゃんの故郷というかなんというか」
その日はとにかくパーティーが盛り上がり、お酒に酔った父さんが羽目を外しすぎて母さんに拳骨されて家に連れ帰られた以外、最高に楽しかった
三人も喜んでくれてよかったよ
「募る話もあるだろうが、今日はゆっくり休んでくれ、それとネネコ、聞きたいことがあるんだろう? 明日全て話す」
「そう、さすが父さんだね。分かってるんだ」
「ああもちろんだ。ギアのことだろう? あいつはいいやつだが、父さんまだ早いと思うんだ」
「ちがうよ! 明日話すから、おやすみ」
「ち、違うのか、てっきりギアのお嫁さんになるとか言い出すと思ってヒヤヒヤし・・・。まさか都会にい男がいるとか!? 父さん許しませんよ! どこのどいつか知らないけどネネコに結婚は早い、少なくとも俺を倒せる男じゃないと、こらネネコ聞きなさい、話はまだ終わってな・・・」
何か言ってるけど僕はあくびをしながら自室へと戻った
で、すでになぜかリーリーがベッドの上にいて、その横にサクラがすでに寝息を立てていて、横の椅子の上でフェディさんが剣と盾を持って警戒態勢に入っていた
「僕の練る場所が・・・というか二人共部屋割り当てられたでしょ。サクラはともかく二人共そっちで寝なよ」
「あらネネコちゃん、私はあなたの上で寝るわ」
「私は盾です王女様。離れるわけには」
「ここは僕の家だから襲われるわけないでしょ。父さんも母さんも僕より強いんだから」
取りあえず二人を追い出し、すでに寝ているサクラに布団をかけて僕は横に寝た
ちなみにこのベッド、僕でも練れるようにキングサイズ二つ分くらいある
サクラも余裕で寝れるよ
翌朝、僕達は父さんの前の席に座って話をする体制に入った
ちなみに母さんは朝ごはんを作ってくれている
「それで、何の話なんだ?」
「実は、このSランク冒険者のフェディさんに話を聞いたんだけど」
「ああ、その子か、一目でわかったよ王の盾」
「な!? どうしてわかったんですか?」
「その盾は王の盾たるハートレッド家に伝わる盾だろう?」
「やはりあなたは、王家の」
「ああそうだ。ネネコ、お前にはずっと黙っていたことだが、俺たちはプラウディア王家の子孫、俺のファミリーネームはな、プラウディア、そしてネネコお前はその王家の血を継ぐ王女だ」
「やっぱりフェディの言ってることは本当なんだね」
「ああ、プラウディア王国が滅ぶ間際、王家の剣と呼ばれたソウル家、騎士団長がプラウディア王女を連れて数十人の部下と逃げのびた。それがこの地だったんだ。他に逃げ延びたプラウディアの住人とは連絡も取れなくてな、そこから数百年、王家の血筋は脈々と受け継がれていった」
父さんの話で皆静まり返る
「それで王様、私達はいつでも再興の準備はできています。どうか、我らビーストのためにも立ち上がってくれませんか?」
「ハハハ、ここは遠慮しとくよ。と言いたいところだけど、俺の一存で国を立て直さないなんてことはできない。これは王家の血と、ビーストという種族全体の問題だ。外ではビーストは国を持たず放浪しているんだろう? いくらこの集落に引きこもっているとはいえそのくらいは知っている。それに、この土地はそのために俺たちの先祖が切り開いたんだ。フェディ君と言ったな? 手伝ってもらえるかな?」
「もちろんです我が王!」
国が、ビーストの国が再興される?
でもそうなると他のビーストに認めてもらえるか、そしてこの土地に本当に国ができてもいいのかって問題がありそうなんだけど
「この土地ですか? 大丈夫です。この土地は危険なためどこの国にも属しません。もし国ができるなら他国が文句を言ってくることはないでしょう。特に何かが産出されるわけでもないので、国の産業などが問題点ですが」
「それなら問題ない。この土地も魔物は外じゃかなり珍しいんだろう? 俺たちが狩って取引すればなかなかいい産業になると思うんだが?」
「確かに。レッドドラゴンなど皮や牙など非常に高値で取引されますし」
「よし、ならそれで行こう。まあ詳しい話は集落の者達にも話を聞かないとな。国を再興するためにこの土地の者だって色々学んでいたんだ」
父さんはここは外との交流がない場所だって言ってたけど、実際はそうじゃなかったらしい
一か月に一回誰かが外で魔物の素材を取引し、本を買ったり情勢を調べたりしていた
「ネネコ、お前はどうしたい? まだ世界を旅するか、それとも王女としてこの地にとどまり、俺と国を回すか」
「そんなの決まってるじゃない。僕は旅を続けるよ。国に治まるのはその後でもいいんじゃない?」
「そうだろうと思ったよ。良いだろうネネコ。世界を見て来い。そしていつか帰って来い。それまでに俺は国を発展させておくからな」
まだまだ僕は世界を見て回りたい
だってまだ一国しか見てないんだからね
「それとだ、結婚相手を見つけたらすぐ知らせにこい。それは絶対条件として出す! 絶対にだ!」
「いいよ結婚相手なんて、ギアがいるし」
「やっぱりあいつか! おのれギア、あれだけ色々教えてやったのに!」
父さんは怒っているけどギアのことは認めてくれているらしい
そこまで文句は言わずにおさまった
これからこの集落は忙しくなりそうだ
ちなみにフェディは僕についてきて、この国の復興を望んでいる友人や知り合いをこちらに寄こしてくれるそうだ
まあここまで来るまでは大変だから集落から人を出して迎えに行くみたいだけどね
こうして僕は帰郷を終え、そして世界には震撼が走った
プラウディア王家の血筋が見つかり、プラウディア王国の復活が成された
世界中のビーストたちは喜び勇み、集落へと一気にビーストたちがやって来た
こうして更なる開拓が進み、プラウディア王国は世界に認められ、または、疎まれた
さて、僕は新たな旅に出ないとね
次は隣国、ヴァラガに行くことにした
スネークマンが住む国で、この国でもたまに見かけていた蛇型のヒト種の国




