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5 メスケモ冒険者になる1

 ギルドに入ると中にいた人たちが一斉にこっちを向き、視線が刺さった

 睨んでる人もいるし、興味深げに見てる人もいる

 受付らしきところにいるお姉さんの前まで歩く

「えっと、御用件は? ご依頼です? それとも登録? それともぉ、後ろの方たちと戦います?」

「はい?」

 急に戦うと言われても、と思って振り向くと、なんかいかにも荒くれものですってお兄さんたちが立っていた

「てめぇ、ビーストのくせに人間様の前に出るとはどういう建前だ?」

「少し力がつええからって調子に乗ってんじゃねぇぞ」

 うわぁ絵に描いたような差別主義者だ

「あの、僕が何かしました?」

「てめぇみてえなビーストが気に喰わねぇ。毛皮にしてやるからかかって来い」

 なんでここまでいきなり憎まれてるのか分からないけど、戦わないと納得しそうにないから、しょうがないなぁ

「いいよ、かかってきて」

「上等だ!」

「あ、ここでは迷惑ですのでぇ、地下の訓練場でどぞ」

 受付のお姉さんは淡々とそう言って地下を案内してくれた

 地下訓練場は結構広かった

「何でそこまでビーストを目の仇にするの?」

「うるせぇ、お前らみたいな獣臭ぇやつらと同じ空間にいたくねぇだけだ!」

「それだけ? それだけでビーストを差別してるの?」

「お前らはしょっちゅ体も洗わずくっせぇ臭い振りまいて、迷惑なんだよ! 飯がまずくなる!」

 僕はショックを受けて自分の臭いを確かめる

 いや、うん、臭くは、ないはず

「そんなことないよ! ほら臭ってみてよ!」

 僕は男をガシッと捕まえてぎゅっと抱きしめた

「この! やめ、やめろ臭・・・、ほわぁいい匂い」

「でしょ! 僕はちゃんと毎日毛づくろいしてるし、お風呂の時は石鹸だって使ってるんだから」

「はふぅ」

「あ、兄貴どうしたんすか! しっかりしてくださいよ!」

「いいからお前らも包まれてみろ、すごいぞ」

 僕はさらに男の部下達を抱きしめた

「やめ、ろ、このビースト、が・・・、ほわぁ優しい香り」

「癖になる・・・」

 猫種のビーストは実を言うといい匂いがする

 常に毛づくろいをしているため何とも言えない、人を虜にする香りを放つんだよね

 ちなみに猫種によって違ってて、僕はフローラルな花のような香りがする

「もう暴れない?」

「お、おう」

「もう僕らを差別しない?」

「はい」

 ふぅ、戦闘回避できた

 ただ猫種以外のビーストはと言うと・・・

 ちゃんと体を洗って毛を綺麗に保ってるビーストもたくさんいるよ

 でも一切洗ってないビーストもいる

 うーむ、もし見かけたらお風呂に入るように言っておくかな

 まだ朦朧としてホワホワとしている男たちを置いて僕は受付に戻った

 てかすでに受付のお姉さん戻ってるし

 野次馬もなぜか僕の匂いを嗅ごうと近づいて来てるし

 急いで上に走った


 受付ではすでにお姉さんが立ってあくびをしていた

「あ、終わりましたぁ? じゃあ用件をどうぞぉ」

 マイペースなお姉さんだ

 種族は翼が生えてる種族

 僕の知らない種族

「あの、冒険者になりに来たんですけど」

「はい~冒険者一名入ります~」

 軽い・・・

「ところでお姉さんってなんの種族なんですか? 僕田舎から出てきてビースト以外の種族をこの街で初めて見たんです」

「あ~、私は翼人族ですぅねぇ。空を飛べますぅ」

「なるほど翼人族。ありがとうございます!」

「そんなんじゃ他の種族のことぉよく知らないよぉねぇ」

 お姉さんはカウンターの下から本を取り出した

「これに色々書いてあるからぁ、読んでみてぇ」

「あ、ありがとうございます!」

「あとこれぇ、登録しといたからぁ持っててぇ、身分証にもなるからぁ」

 冒険者のカードを受け取る

 名前と種族名、そしてランクが書いてある

 僕だけのカード。なんだかうれしい

 そして僕はさっそく掲示板を見に行ってみた

 僕のランクはGランクで、一番下

 受けれる依頼は採集や街のお手伝いくらいだけど、これならお金も稼げるし、街のことも分かる

 取りあえず花の採集の依頼があったからそれを受けてみた

 三日月の花ってのを取りに行くんだけど、夜にしか咲かなくて見つかりにくい

 夜まで待てばそこそこ見つけれるみたいだから、夜まで待たないとかな

 うーんだとすると暇になるね

 夜まで時間をつぶさないと

 よし、何か面白い店がないか見に行くかな

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