106 メスケモ獣人の国へ6
勇者たちとの楽しい宴会が終わり、その勇者の一人であるオルグの勇者オセルさんが神妙な面持ちで僕に話しかけた
告白か? なんて思ったけど違ってた
勇者ラルズラールについてだったよ
いや期待してたわけじゃないよ。僕婚約者いるし
それで彼の話によるとラルズラールは味方と言うことで結論付いた
彼は裏で今起きている事態の情報収集と終息のために動いている
勇者たちがそう言うなら間違いないとライオル王も言っていたし、彼が味方なのは間違いないのだと思う
聞いた話だとクレナイさんのために動いているのだとか
その話をしていた時のラルズラールの目の輝きようは絶対に悪じゃないと思わせたらしい
「それじゃあ俺たちは一旦トウゲンに行こうと思う」
「あそこの姫様は世界最強でありますからね。吾輩たちも強化してもらおうと思うのでありますよ」
「う、アマノさんの弟子になるの? だったら覚悟しておいてね。あの人かげんしてるって言いながら殺しにくるから」
勇者たちは望むところみたいな顔してたけど、うん、まあ、死にはしないと思うからいいか
こうして勇者たちは城を出てトウゲンへと行ってしまった
「ネネコ殿、ネネコ殿」
ベルが突然僕の下鎧の裾をクイクイと引っ張った
「どうしたのベル?」
「実は勇者トアの持っていた剣、あれから仲間の気配を感じたのだが」
「え!? なんでもっと早く言わないの! もうトアさん行っちゃったよ!」
「そのことなんですが、念話で話してみたら顔見知りの男でした。彼はトア様について行くとのことで、それならばいいかと」
「そうなんだ・・・。まあ本人がそれを望んでるなら無理に引き留めるわけにもいかないもんね」
「はい、なので彼のことは放っておいて大丈夫かと。何せ勇者と一緒なのですから、危険はないでしょう」
「それもそっか」
四人目の星詠み族はあっさりと別れていったけど、勇者の剣として行動しているなら心配はない
トアさんも見たところかなり強そうだしね
そして僕達はというと、国同士の同盟を結ぶための証書に目を通して、サインしているところだった
しっかり隅から隅まで見たし、フェディにもチェックしてもらった
お互いごぶごぶの同盟だ
父さんの方にも行ってるけど、後で書類を転送しておこう
母さんが持たせてくれた魔道具の中にあった小型の転送具
これで手紙が遅れることを最近気づいた
リーリーが教えてくれたんだよね
手紙を書いてから送ってこれでひとまずオッケーかな
あとは、観光しなければならないという使命感の元、僕たちは街に繰り出した
この街相当広いし、街の外にも観光名所があるってことで、楽しみにしながら今日を終えた
ちなみにお風呂があったから久しぶりに入った
だいぶ匂いが気になってたからね
リーリーたちケモナーはその匂いがいいらしいけど
毛づくろいだけじゃどうしても取り切れない臭いは洗うしかないんだよね・・・




