95 メスケモの鬼人国観光3
翌日、サクラの木の下で目覚めた僕は視界が塞がれていた
何か柔らかいものが乗ってる?
起きあがると僕の顔の上からハクラちゃんのお尻がずり落ちた
「へ? え? 履いてない?!」
僕から転がり落ちて床でペションとお尻だけ出た状態でまだ眠り続けるハクラちゃん
あられもない姿なので慌ててお尻を隠した
「ん、んん・・・。あ、ネネコ姫おはようございます」
そうこうしてるうちにクロハちゃんが目覚めて他の人達を起こし始めた
ハクラちゃんも当然目を覚ます
「あ、あのクロハちゃん。ハクラちゃん、その、パンツ」
コソコソと話しかけると
「あ、見たんですか? この子下着が窮屈だからって履いてくれないんです」
「いやそれは、どうなのかと。どうにか履かせてあげて」
「私達もさんざん努力しましたが、必ず脱ぐか引き裂くので、仕方なく。普段は見えないよう能力を使っているんですが、寝てるときは解除されまして、丸見えとなります」
「あんま外で寝させないでね」
「はい、今日は気の置ける方たちだけでしたので」
まあこの子に手を出すような猛者はいないだろうけど、それでもこれは危ない
ハクラちゃんにもよくよく注意するよう言い聞かせなければね
「さて、今日は大鬼の滝へ向かいましょう。鬼跨ぎ山にある大きな滝です。雄大で運が良ければ神獣が見れますよ」
「神獣?」
「はい、九鬼という九つの角を持った獅子が住んでいるのです」
「それは会いたいね」
神獣と言えば僕もそうだけど、明確には少し違う
僕のようなビーストを神獣と定め、神獣事態を力としている者は今までいなかったらしい
本来の神獣はこういう神に仕える獣のことを言う
いやまあ僕も神に仕える獣ではあるんだけど
ビーストはヒト種だからね一応
次に向かう大鬼の滝は山を登らなくちゃいけない
標高はそんなに高くないし、傾斜もそこまでないからピクニック気分でいける
ちゃんと道も整備されてるみたいで歩きやすい
「お腹すいたー」
まだ起きたばかりで朝ごはんは確かに食べていない
それでも昨日の夜あれだけ食べたのにもうお腹すいたのかハクラちゃん
ただ、それは僕も同じだった
それどころがフェディとクロハちゃんもだ
鬼人の姫たちは大食らいらしい
ビーストも結構食べるんだけど、この子たちとどっこいどっこいかも
ていうか体の大きなビーストと比べると二分の一もないその体のどこにあの量が入ったんだろう?
ブラックホールかな?
取りあえず滝まで我慢して、そこでまたお弁当にすることにした
ちなみに昨日は昨日分として、今日は今日分として用意してある
この世界には便利な亜空間に繋がる魔法の袋が出回ってるからね
安価なものもあれば、家一軒どころか街一つ入るような高級品もある
鬼姫たちが持ってるのはその高級タイプだ
滝までの道のりをお弁当を楽しみにしながら、そして時折出て来る妖魔を迎え撃ちながら歩いた
ここに出て来る妖魔はそこまで強くない
Bランクもあれば倒せるね
滝につくとすぐに大風呂敷を広げて座り、お弁当をずらっと並べた
おにぎりはもちろんのこと、サンドイッチまである
しかも焼き魚をサンドしたホットサンドだ
サバサンドみたい
この世界マヨネーズがあるから、それが塗られてて魚とベストマッチ
ツナマヨみたいな味だった
「おいひいね」
口いっぱいに頬張るサクラ
その横で白黒姉妹も口をリスみたいに膨らませてムシャついてる
幸せ、この空間はただただ幸せが広がってる
滝の景色を見るのもそこそこに僕らはお弁当を堪能し、食後の運動として滝で泳ぐことにした
水着? ここには女しかいないんです
そんなものいらないよね
僕らは一斉に脱いで滝下の泉に飛び込んだ
そんな僕らを光る眼が見つめているとも知らずに




