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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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129/162

勇者12

 ヤモリの群れを抜けて行くとまた広場に出た

 そこにはさらに大きなヤモリがいる

 口から炎がときおり吹き出ていることからサラマンダーだと分かった

「サラマンダーはBランクでも上位に位置する魔物です。気を付けて」

 エアルの注意を受けて警戒しつつ近づく

 ナナミは剣を構え、斬りかかった

「一閃!」

 ごく普通の剣術の技だが、日々の努力からか、通常よりも速く、そして鋭い

「おお、なんたる技のさえでありますか!」

 ナナミはさらに一閃を二度三度と繰り返す

 通常ならば一閃という技は体に負担がかかるため連続で繰り出せる者は少ない

 それをナナミは何度も何度も

 彼女は日々の並々ならぬ鍛錬によってその限界を超えて出せるようになっていた

「ねえ、ナナミって実はかなり強いんじゃ? なんで最弱なんて呼ばれてるんだろ?」

 彼女はその弱さからBランク以上に上がれず、勇者としての力も覚醒しないことから最弱と呼ばれていた

 だがここではそんな不名誉な二つ名を感じさせないほどに動けているし、戦えていた

 それもそのはずで、彼女を守ろうと国が過剰に反応していたからだ

 結果それが彼女の自信の無さに繋がり、力を抑え込んでしまっていたのだ

 だが今は彼女を肯定し、もし敵にやられてもその敵を圧倒してくれる仲間がいる

 そのことでナナミは本来のスペックを解放で来ていたのだった

「焔鳥!」

 魔法を剣に乗せ、彼女のオリジナル剣技がサラマンダーに直撃する

 だがサラマンダーに炎は効かない。それどころか逆に吸収されて回復されてしまった

「サラマンダーに炎はだめだ! 水魔法を使うんだ!」

 オセルのアドバイスですぐに魔法を切り替えるナナミ

「水蛇!」

 うねるような水流剣技によりサラマンダーは両前足を斬り落とされた

 怒ったのか、すぐにその足を再生して突撃してくるサラマンダー

 だがそれを華麗にかわす

「水龍!」

 まるで滝を登るかのようにサラマンダーの顎から頭部に向けて斬りつけ、パカァと頭が割れてサラマンダーは息絶えた

「や、やりました!」

 ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶナナミ

「どんどん強くなってるね。というか、元々基本が染みついているからか、それが自分の剣技に組み込まれて新しい剣技になってる。対魔物にも十分対応できる剣技だ」

 オセルに褒められて頬を赤らめ照れるナナミ

 彼女はどんどん強くなっている

 いや、元々それだけのポテンシャルはあったのだ

 今の実力はAランクでも中位ほど

 このダンジョンなら単独でもクリアできるだろう

 本来の彼女はそれほどの強さを持っていたのだった

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