勇者11
2フロア目
闘技場のような場所となっているこのフロアでは、真ん中あたりに鎧を着た二足歩行のトカゲ魔物が剣と盾を構えて立っていた
リザードマンに似ているが、目に知性がなくただ立って歩ける魔物のようだ
「一騎打ちでありますね。ナナミ、行けるでありますか?」
「が、頑張ります」
ナナミは剣と盾を構えてトカゲ魔物の前に立った
するとそいつは涎をまき散らしながら威嚇し、首から襟巻のようなものを広げた
「ひっ」
「ひるんじゃだめ! しっかり敵を見て!」
「はい!」
ナナミは自分の二倍はある大きな魔物をしっかりと見て、その動きを探る
手に持った無骨な剣を振り上げ、ナナミに向かって振り下ろした
しかし見事にその剣を盾でパリィし、魔物の体勢を崩して好きを作らせた
「はぁ!」
無防備になった脇腹を剣で斬りつけ、傷を負わせた
「浅いね。もっと踏み込んでみて」
「はい!」
ナナミはグッと足を踏み込んでから魔物に深く斬り込んだ
だが魔物はそれを盾でふせいで反撃してきた
「く、えええい!!」
その剣を見事に盾で弾くナナミ
「いいぞ!」
そのまま盾で魔物の腹部をなぎりつけると、魔物はガクッと膝をついた
そしてそのまま剣で魔物の頭を斬りつける
「グルルルアアア!!」
とっさに頭をひねって避けたが、頬を削がれて怒り狂う魔物
「気を付けて、何かしてきそうだよ!」
ミリの注意で相手が何をするのかをしっかりと見る
「グアアアア!! ガァアアアア!!」
口から炎を吐き出す魔物
相当な熱量だったがそれを魔法で防ぎつつ前に進む
「器用なこと~できてますね~」
「魔法戦士といったところでありますな!」
耐火魔法のおかげで熱は伝わってこない
接近して魔物を斬り抜いて胴を両断した
「や、やった・・・。倒せた!」
トカゲ魔物を倒し、ナナミはガッツポーズをとる
「すごいよナナミ!」
「あなたやればできるじゃない! 覚醒したら多分最強格よ!」
そう言われ照れるナナミ
次なるフロアへの扉が開き、勇者たちは第3フロアに踏み込んだ
第3フロア
入った瞬間に蠢くヤモリのような魔物の群れが無数に壁や天井、地面を這いまわっていた
「ひぃ! これは、気持ち悪いですね」
「できるか? ナナミ」
「で、できます! やります!」
ナナミはすぐにヤモリの群れを斬り始めた
あまりにも多くのヤモリがいたが、ナナミは怒涛の勢いで倒していく
「せやああ!! レッドエア!」
炎と風を剣にまとわせて複数体を同時に斬り、さらに
「ブルーセイン!」
光が輝き、その光を浴びたヤモリたちは凍り付いて砕けた
「これは~、複合魔法ですね~。なんて器用なんでしょう」
「普通にすごいであります。相当な集中力がないとできないでありますよ」
「ブラックノヴァ」
闇が残りのヤモリを全て吸い込んで消し去った
ナナミは決して弱くはない
自信を得た彼女はどんどんその力を上げて行った




