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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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125/162

勇者10

 最初に目指すのはナナミが住んでいる龍人国ロンコウのダグレダ山にあるダンジョンだ

 ひとまずはナナミがどれほど戦えるのかを見るためである

 このダンジョンは推奨レベルがナナミと同じBランク

 ナナミならパーティーを組んでいれば十分戦えるレベルである

 ダグレダ山は街からほど近く、歩いてニ十分もかからない

 冒険者でにぎわうダンジョンだが、危険も多い

 そのため必ず犠牲者も出ているほどだ

 それでもここまで人が多いのは、うまみがあるから

 このダンジョンの宝箱から出現するレアアイテムは高額で取引されるフルポーションだ

 部位欠損すら治すため、誰もかれもが欲しがる

 出る確率は低いが、実入りも多く、自分達でも手に入れたいと言う者が多いのだ

「こ、ここは、私が行きたいって言っても街の人達に止められたダンジョン・・・」

「そうであります。ここで実力を見てから何が足りないか見るんでありますよ」

「が、がんばり、ます」

 六人は順番を待ち、ダンジョンへと入って行った


 1フロア目

 個々にはトカゲ系の魔物が多く出現する

 最初のフロアだけあってそこまで強いモノはいないが、油断すれば毒などによって命を落とすこともある

 六人はゆっくりと進み、出て来る魔物は全てナナミが対処する

 仲間はナナミの動きをしっかりと観察しておく

「すごいな、俺なんかよりよっぽど動きがいい」

「うんうん、多分あたしたちの中でも一番か二番くらいにしっかりと動けてるかも」

 剣の腕では剣聖とも言われているアリアが一番だろう

 しかし愚直なまでに真剣に研鑽を積んできたナナミの動きはとても洗練されており、一部の隙もないほどだった

 それに、動きが人間とも違う魔物ともちゃんと戦えている

 Bランクとは言え、うまく立ち回れればAランクと同じくらいの実力はありそうだった

 だが、大盾でガードをする時、その重さに振り回されている節がある

 彼女の小さな体では扱いづらい盾かもしれないが、龍人族は力の強い種族である

 大盾を持つのは彼らの中では普通のことだった

「ナナミ、この盾を使ってみてくれないか?」

 オセルが収納から丸い片手で持てるほどの盾を取り出し、ナナミに渡す

「これは?」

「故郷で人間用に作っていた盾だ。俺が作った」

「す、すごいです! こんなに扱いやすい盾持ったことありません」

 やはり彼女には大盾は重すぎたらしく、バックラーが丁度良かったようだ

 そのおかげか動きもさらによくなった

 攻撃を盾でパリィし、体勢を崩した魔物を斬り伏せる

「これは、まるで歯車がかみ合ったみたい」

 大盾が重かった分重量が減り、羽のように舞うナナミ

 その力はAランクに到達していた

 あっという間に1フロア目を踏破し、次のフロアへの扉を開いた

 かみ合った力が集約していき、ナナミをまた一歩覚醒へと近づけた

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