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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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勇者7

 マディアラ大陸中央

 魔族のみが住む大陸全体が魔族の国エディアルト帝国の国土で、その中に複数の属国がある魔族たちの領土

 まさにその大陸の中心の魔都ディアヴァナート

 魔族からこの世界初めての勇者が生まれていた

 暗黒の勇者トア・マーロー

 闇の力を自由自在に扱う彼女は覚醒してはいるものの、その力をセーブしていた

 あまりにも強い力であったため、本気で戦うと国一つが簡単に消え去るからだ

 魔族とは言え今は他種族とも和解し、交流も盛んにおこなわれている

 魔族だけが住むものの、交流や交易などで他種族の行き来はそれなりにあった

「勇者が魔族から生まれたことも驚きだが、ここまでの力を持つとはな。トア、勇者はかつて我らの敵であった。そのことは、お前もよく知っているな」

「はい父上、吾輩重々承知の上、他勇者からは警戒せれていると考えるであります」

「うむ、だがお前は正義に厚い。人を守り、愛を慈しみ、どこに出しても恥ずかしくない勇者として育った。だがお前の身に降りかかるのは決して賞賛や賛美などではないだろう。辛く悲しい旅になるやもしれん」

「大丈夫であります父上! 吾輩は勇者、そして公爵家令嬢として、恥ずかしくないふるまいを心がけるであります!」

 彼女は魔族の中でも上位も上位の貴族、公爵家の令嬢

 軍服を着、血のように赤い髪と真っ黒な角と瞳を持ち、その髪をツインテールにまとめている

 非常に美少女であるため国民からの人気が高く、また、彼女自身も国民に寄り添っている

 そのためかファンクラブまであるほどだ

 実を言うと近隣諸国にまでそのファンクラブの魔の手は伸びていた

「出立は明日、準備はできているな?」

「もーちろんであります! 父上に頂いた魔剣クララウララも準備ばっちりだと言っているでありますよ!」

「おうよ! 元星詠み族の力、存分に振るってくれやお嬢!」

 彼女の魔剣クララウララは星詠み族の魂が宿った魔剣である

 その力は天体魔法、そして斬りつければ斬りつけるほどバッドステータスを与えると言うものだ

 そして彼女自身の勇者としての力は闇

 暗黒の勇者というだけあって、闇を操るものである

 トウゲンの鬼人姫、クロハの力に似ているが、クロハは黒を操り、彼女は闇を操るため、根本が違うようだ


 翌朝、たくさんの魔族に見送られ、涙を流す父と別れ、トアは旅立った

「目指すは皆さんがおられるインセクリオンでありますね。さあクララウララ、世界を救う旅を始めるでありますよ!」

「お嬢、張り切りすぎんなよ。お嬢はちょっとドジなとこがあるからな」

「大丈夫であります! 世界が吾輩の助けを待っているであります。仲間の勇者たちと会うのもたのしみでありますねぇ」

 ウキウキワクワクとトアは張り切って旅立った

 マディアラ大陸からインセクリオンまでは転移門が開いてある

 そこを通ってインセクリオンに一直線だ

 そして、インセクリオンに一人を除いてすべての勇者がそろった


「は、初めまして、醜の勇者あらため、花の勇者、エアル・バタフライ、です」

「俺はオセル、巨塵の勇者って呼ばれてます」

「わ~、おっきいですね~、私はアリアですー。聖勇者です~」

「あたしはね! ミリだよ! ピクシー族なんだー」

 ミリは突然オセルの方にのり、耳にフーと息を吹きかけた

「うわ! なに!?」

「えへへー、驚いた?」

 ひとまずイタズラをしないと気が済まない彼女の被害者が、また一人増えた瞬間であった

 こうして五人は再開し、合流し、パーティーを組んだ

 そして最後の一人、ナナミを覚醒させるため、五人で転移門をくぐった

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