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大好きなメスケモになりました  作者: 香草(かおりぐさ)
2章

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113/161

勇者4

 ニュアトラン大陸、オルグの国ボルスレータ

 火山島群を国土としている年中熱波によって熱くなっている国である

 そこに一人の少年が生まれていた

 名をオセル・ベルク

 オルグの中でも恵まれた体躯を持ち、その身長は7メートルが限界と言われるオルグの中でも異質の13メートル

 聖なる大金棒ボルクカニカを振るい、今代の勇者最強と言われていた

 だが彼は闘争を嫌う

 オルグは本来戦いが大好きな戦闘種族だが、彼はとにかく争いごとは苦手で優しい性格をしていた

 そのため勇者にふさわしくないとも言われていた

 だがその力は最強の名にふさわしいと言える

 巨鬼という力を使い、全長50メートルから100メートルまで巨大化することができる

 しかも大きさによってその力すらも強大化することができた

 勇者の力を覚醒したときには、マグマに住む特定危険魔物のヴォーラートという亜竜を一撃で仕留めた

 ちなみに彼が持つ聖金棒ボルクカニカは彼の力を受けて同じように巨大化する

「おいオセル、そろそろお前も旅立つ時だろう? インセクリオンの勇者は覚醒して旅立つらしいぞ。まあ聞いた話だとインセクリオンの女王も兼ねてるから手続に時間がかかってるらしいけどな」

「あ、ああ、昔会ったエアルさん、ですね」

 勇者たちは生まれてから数年経って一度全員で集まって顔合わせをしている

 元々勇者は世界の危機を救う者とされているため、今代で五人もの勇者が生まれたことは何か大きな危機が訪れている兆しだと言われている

 勇者が生まれている国では世界情勢の情報も集まってくるため、プラウディアの復興やヴァシュルア教教祖のワズムが捕まったことも全て伝わっていた

 それらの情報を踏まえても、何か大きな事態の前触れと言われている

「今代の勇者は六人。丁度パーティーを組むのにいい人数だろ。転移門でインセクリオンに行け。そこで勇者エアルと合流するといい」

「大きな厄災が迫っているんですよね。俺、戦うのは嫌いだけど、平和を壊されるのはやだ。人々が幸せに笑ってる世界のために、俺頑張るよお父さん」

「ああ! これも持っていけ」

 オセルの父親はオルグ特製の秘薬を渡す

 この薬は火山に生えるエラルーカという花から作られるもので、その薬効は手足がちぎれても繋げられるという、フルポーションや上級の神聖魔法とそん色ない性質を持っている

 それを袋に詰めて数百個を持たせる父親

 やはり息子が心配なのだろう

「ありがとうお父さん。きっとこの厄災、退けて見せるよ」


 翌日、オセルは島のオルグたちに見送られ、ニュアトラン大陸本土へと船で向かった

 巨大な体をも運ぶことのできる特別製の船である

(まずインセクリオンに行かないと。目指すはトーラント大陸だからディマラ公国に行かないとだな」

 ディマラからはトーラント大陸までの船も出ている

 ボルスレータ国から船で直接ディマラ公国に行き、トーラント行の船に乗り換えるのだ

(エアルさん、俺のこと覚えてるかな?)

 少し不安に思いつつもオセルは初めての旅に少し胸を高鳴らせた

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