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38話 屋上露天風呂


※ ヘレン視点 ※


私の名はヘレン。最近Eランクに上がったばかりの探索者。


幼馴染の男4人と私1人でPT『自由な翼(フリーウイングス)』を組んでるの。


憧れの先輩はジョーさんのPTで回復士をやっているクレアさん。


いつか私もクレアさんの様な回復士になれるように努力してるわ。もちろん女としてもね!




そんなクレアさんに声を掛けられて連れてこられた知らない町。


全てが見た事のない町だった。最初に銀貨1枚と言われて悩んだのだが、私達は武器を新調しようと貯めていたお金を使うことにしたの。


Eランクと言えば1日に稼げるお金は大体銀貨2枚ほど。だからこの1枚の出費は痛い。


絶対に元を取り返さなくっちゃ。




最初にカジノという場所にいき、メンバーの男達ははしゃいでいたが私にはあまり馴染めなかった。


次に行ったモニタールームもエブという挑戦者をみんなで応援してたが私は戦うのを見るのもあまり好きじゃないようだ。


光魔法のスキルを授かった時も戦いたくないと泣き出してしまった・・・。


幼馴染に「俺達を後ろで支えてくれ」と頼まれて探索者になった。その後クレアさんを見て自分なりに頑張ってはいるつもり。




PTの男達が賭けに勝ったようね。最初の銀貨1枚分はとり返したと言っている。


その後は武器屋、雑貨屋を見た。王都と同じか少し安い程度の金額で売られていた。


ただ武器屋の中に一振りだけすごい武器があったようでジョーさん達が興奮している。




その後に行った食堂?レストラン?で私の興奮が振り切れた。



なんなのよ、これ!


食事が見たことない物のオンパレード!


ケーキ?スイーツ?プリン?メロンソーダ?



パラダイス!本当に何なのよ、これ!(2回目)


しかも宿泊すれば食べ放題って言うじゃない。しかも宿泊だって銀貨1枚だっていうじゃない。王都だってこの食事レベルのレストランだったら銀貨2~3枚はするわよ!



あ、だけどこれは部屋はボロだったなんて罠かも。


危ない危ない。でも食事に関しては合格どころか満点だわ。


1つ1つが小さく分けられているので色んな種類の味が楽しめるってのも満点材料ね。全種類食べたら「通行料の元が取れたわね」とみんなに笑われたわ。






おなかいっぱい甘いもの食べた後に紹介されたのは大浴場だった。




なんなのよ、これ!(3回目)


エルフのハルナさんにやり方を教わって髪と体を洗ったのだが、髪がサラサラになって、肌もスベスベになった。



大きな浴槽にも入ってみた。足を伸ばして入るお風呂なんて初めてだわ。


当然みんなで入るのも初めてだった。最初は恥ずかしかったけどハルナさんがみんな女なんだから恥ずかしくないわよと堂々としてるので我慢して何とか入った。


今はお湯の気持ち良さにそんなことどうでもいい。



まだ入っていたいのにハルナさんが全員出ろという。ひどい。


装備などを個人ロッカーに預けて館内着?という簡単に衣装を着て向かったのは転移陣。


もう何の疑いもなく転移陣に乗ると、目の前は大絶景。



ここはホテルの屋上らしい。目の前の大きな丸い物も気になるし、池の様な綺麗な水溜りも気になる。



だけどハルナさんは「観覧車とプールって言うのよ」と軽く説明しただけで素通りし新たな場所へと案内してくれた。


そこでまた服を脱いでお風呂に入るという。お風呂ならさっきのでいいのに・・・・・






なんなのよ、これ!(4回目)


さっきのお風呂でいいなんて言ってごめんなさいぃぃ!!


まわりには透明な板がはられそこから絶景が広がる。それらを湯に浸かりながらぼんやりと眺める。


こんな気持ちいつ以来だろう。毎日誰かを回復させ、周りを警戒しながら寝て、美味しい物もダンジョンの中では食べられない。


お風呂なんて論外。トイレだって毎回命がけと言うか、女がけと言うか・・・。


命と羞恥心の間で常に揺り動いていた。お尻を出したまま死にたくないし、かと言って近くで守ってもらってて音を聞かれたりしたらそれはそれで恥ずかしいというか、嫌だ。


幸いPTの男達はまだ精神的には子供だからかその辺は疎くて助かってる部分もあるんだけど。


あれ?もしかして女として見られてない・・・とか?



なんか久しぶりにリラックスしたからか、いろいろな事を思いだしてしまって涙が出てきた。



それをクレアさんに見られたようだ。


「ヘレン気が緩んじゃった?」


「クレアさん!い、いえ・・・」


「いいのよ、私も今泣きそうだったもの。こんなに幸せ感じるのはいつ以来なのかって、もしかして夢じゃないかって」


「クレアさん・・・」




その後二人で黙って景色を眺めお湯を楽しんだ。




お風呂上がりにヘアオイルを付けてもらった。


なんなのよ、これ(5回目)


しっとりサラサラで艶々よ!魅力アップ間違いないわ!


ヘアブラシ?というのも心地良いし、ドライヤー?は髪が簡単に乾かせる。


クレアさん達もキャアキャア言ってるし、私達もお互いの髪を触りっこしてる。


これはぜひ買って帰らなければ・・・。







その後連れて行ってもらったVIPルームは凄かった。凄すぎた。料金も凄かったが。


さらに一般探索者用の部屋も見せてもらった。



誰だ!部屋がボロい罠だ!なんて言ってたやつは。出てこい!



シングルルームは個室で一人でゆったりと、ツインルームは気の合う友達と、ダブルはいつか素敵な人と、PTルームはみんなでワイワイと。


どれもこれも素敵な部屋だった。PTルームは寝室が2:2:1で分かれている親切設計だった。


これならPTのみんなと同じ部屋でも問題ないし。



もともと問題なかったし。あれまた涙が・・・




部屋の値段を改めて聞いたら一人銀貨1枚だという。そして食べ放題付。もちろんケーキも食べ放題。


王都で私達が泊まっている安い宿でも大銅貨3~6枚はする。しかも食事別でよ。


もうあれじゃない?男達にカジノと戦闘の賭けで儲けてもらってここに住んでもいいんじゃないかしら?


私?さっき付けてもらったヘアオイルと、体験してないけどエステマッサージで綺麗になるわ!


声に出してしまったのかクレアさんが笑ってた。






そして最後に見せてもらった部屋。



VIP程広くはないがPTルームより全然広い。


部屋には大きめのお風呂が付いてるバスルームという部屋もあった!さっきまでの部屋もあったのだが浴槽は小さくゆったりというわけにはいかなそうだった。


お風呂以外にもこの部屋の窓から屋上で見たような景色も見えるのもいい。


町には不思議な建物が見えるが、説明されてもなんとなくしか分からなかった。




女性メンバーがみなうっとりしているとハルナさんが



「この部屋はね、無料で泊まれるのよ。」



なんつった!いまなんつった、あんた!



「無料って本当なの?ハルナさん」


クレアさんが逸早く立ち直りハルナさんに問いかけた。



「ええ、クレアさん。本当の事ですよ。但しちょっとした条件があります。」


そう言ってほほ笑むハルナさん。



娼婦になれとか言わないわよね、ただでも娼婦なんていやよ?私はまだ純潔なんだから!






「それはね皆さん。_____なんです。」





いつもお読みいただきありがとうございます。

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今後もよろしくお願いします

m(_ _)m

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