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第4話:『光と影の世界』-The world of light and a shadow -

※小説家へなろうへ移植する際、エキサイト翻訳の英文追加を行っております。 今回は微妙に1シーンを追加しました。分かりやすいように少し細工をしておりますので、時間がある方は該当シーンを探してみてはいかがでしょうか。


>更新履歴

・2015年5月7日午前1時13分付:行間修正、前書きをコンパクト化。

 西暦2014年5月2日午後1時10分、ネット上では謎の写真が話題になっていた。


《イージスの量産プランでもあったのか?》


 写真が掲載されていたのは、つぶやきサイトではなく、ブログである。そこには、黒でカラーリングされたイージスの写真があったのだが…。


【イージスを真似た偽物だろう】

【本物のイージスと考えるには、疑問が多い】

(中略)

【あのシステムの完全コピーは不可能とネット上でも言われていたのに】

【イージスとデザインも異なっている。もしかすると、コラ画像と考えるのがよいのかも?】


 つぶやきサイトでは、この画像はコラの一種と考えている人物が多く、信用できる物とは断言できないという意見が多かった。


 一方で、この写真はコラや合成ではなく、本物だと考えている人物もいた。厳密には、人物ではないのだが…。


《写真の機体はイージスのスタンダードタイプと推測されます。その確率は80%》


 イージスAIは、何と高い確率で本物のイージスだと断言したのである。これが意味する物とは、一体何なのか?


《やはり、量産されているという事は色々な場所で示唆されていたようです》


 そして、イージスAIは整備スタッフに対して、ラジオ番組の放送を流した。


 イージスが整備されている場所、そこは西新井にあるガレージエリアだった。ここは、元々がイージスバトル専用のスタジアムになる予定だった場所である。


 その広さはドーム球場2個分近くに匹敵し、パイロット専用の施設等も豊富に取りそろえた、ある意味でアイドル・クラッシャー用のアンテナショップの先駆け的存在でもあった。


###


「私の名前は西雲冬真。世界の中に存在するアカシックレコードにアクセス出来る力を持っています」


 西雲冬真にしぐも・とうまのネットラジオ、その番組名は《アカシックレコード・プロファイル》である。


「今回、皆様に解説する単語は、イージスです」


【人類にとって早すぎたシステム】と言われているディーヴァシステム、それを搭載したロボットがイージスです。


 本来はアイドル・クラッシャーとは違うゲームを立ち上げていた物を流用したという噂も浮上していますが、真相は不明のまま。


 しかし、ディーヴァシステムが後付けされたシステムである事が明らかとなっており、それとは別のシステムが積まれていた事も判明しています。


 そのシステムがもたらす物、それは文字通りに【人類にとって早すぎる】と言えるような高速演算、極限思考が可能な超AI…。


 実際に超AIはサポートプログラム的な部分として残しているようですが、本来のイージスに搭載予定だった物はダウングレードされた物と噂されています。


 次に武装について説明します。主な武装は、違うゲームで使用予定だった重火器各種、オーバーウェポン等が使用予定でした。


 基本武装は、ホーミングレーザー、スタンレーザー、ビームサーベルと言った種類の物が装備されています。


 これらの武器には全てに共通して殺傷能力は一切ない事でしょう。これは、違うゲームで使用するという部分と関係しているのかは現時点で不明です。


 そして、驚くべきなのは装甲でしょう。イージス専用の武器はイージスの装甲にダメージを与えられるものと判明しています。


 これが意味している物、それは「イージス以外では有効的なダメージを与えられない」と言う事なのかもしれません。


 操作方法はコクピット内にある7つの鍵盤とタッチモニターを使用し、移動に関しては2本のスティックで対応しているようです。


 しかし、アイドル戦争に姿を見せたイージスは、超有名アイドルが使用していたチートウェポンをはじめとした武器では一切のダメージを与えられなかったのです。


 これに関しては『イージスに有効な武器ではなかった』という釈明もネット上で言われていますが、超有名アイドルの人気を下げる要因になったのは間違いないかもしれません。


(中略)


「それでは、また次回にお会いしましょう」


###


「そう言えば、イージスを使用したゲームは開発費用の高騰で凍結、超AI計画も中止と言う噂がある」

「まさか、このような形でイージスが注目されるとは当時のスタッフも予想していなかっただろうな」


 イージスの補給をしていた男性スタッフも、ラジオを聞いて驚いているような表情をしていた。


 一方で、水上沙夜みなかみ・さやはハンガー内のシャワールームで汗を流していた。


 シャワールームに入る際、ノーマルスーツは脱ぎ、大事な所をニップレスで隠した状態でシャワーを浴びる。


「超有名アイドル勢も、BL勢もやっている事は変わらない。全ては、1人のプロデューサーが無限の利益を得る為だけに操られている可能性もある」

シャワーを浴びた後、身体用の高速乾燥機で身体を乾かし、再びノーマルスーツに着替える。その際、ニップレスはそのままの状態で装着している。


「無限の利益を得て、〈全てを超有名アイドルの為に使え〉と金をばらまくような流れは立たなければいけない」

スーツに着替えた後に水上はテーブルに置かれていたペットボトルのお茶を取り、そのままイージスの方へと乗り込む。


《未確認の同型機が存在する事を確認しました》


 イージスAIの一言に、水上は疑問をぶつける。

「同型機? イージスプランは確か…」

《その通りです。イージスプランは凍結されていましたが、何者かが再び動かしたという方向でしょう》

イージスプランの凍結はニュースでも大きく取り上げられている。それを考えると、今のタイミングでイージスの2体目が現れるのは変な話でもあった。


「場所は?」

《舎人エリア近辺です》

「そこまで向かうわよ」

水上がメットを被り、整備が終わったイージスで舎人エリア近辺へと向かった。


#####


 5月2日午前12時45分、秋葉原のアンテナショップで食事をしていたのは、シャワーを浴び終わって一段落していた翼羽よはねアリスだった。

「他の有力プレイヤーは…特に動いていないみたいね」

アリスがチェックしていたのは、タブレット端末のアイドル・クラッシャーニュースである。


 このニュースは、主にバトルやランキング戦の結果、有力プレイヤーのデータ分析、更にはインタビュー記事等も掲載されている。


 アリスが注目したインタビュー記事、それは予想外の物だったのである。しかも、このインタビューは動画にもなっていた。


『アイドル・クラッシャーはIKS47による炎上商法に利用されている!』


『無礼を承知で言えば、超有名アイドル商法ビジネスがアイドル・クラッシャーへ続々と輸入されている現状が見て取れるのが分かる』


『このままでは、日本はコンテンツ鎖国と言われるような自己完結型が主流となってしまうだろう』


『IKS47は自己完結型消費しかしないBL勢や某□□□漫画信者を一斉に根絶すると言っているが、結局は全ての事象は超有名アイドルによる所が大きい』


『この世界の出来事は〈全ては超有名アイドルの鶴の一声〉で操作されている世界だったのだ。この支配はアイドル戦争で終わったと思われていた』


『しかし、彼らは健在だった。炎上ブログ、アフィリエイト系まとめサイト、その他にも多数のメディアが超有名アイドルの支配下に置かれていると聞く』


『我々が叩くべき敵、それは超有名アイドルと自分達の利益を独占しようとする芸能事務所である事は間違いない』


『このままでは地球上の資産は全て、超有名アイドルの芸能事務所に奪われてしまうのは時間の問題だ』


『そして、その考えを根絶する為にも、ある物を開発する事に成功した』


 動画の人物が背広のポケットから、1つのチップを取り出す。しかし、アリスは途中で動画を止めて、別の動画を検索し始める。


「アイドル・クラッシャーが、炎上商法に利用されているなんて信じられない」

アリスは、そんな事を口にしながら試合動画を検索し、1つの動画を発見した。

「この人物は、さっきの…?」

試合動画に映し出されていた人物、その正体はクラウド=ノエルだったのである。何故、彼はIKS47を裏切るような行動をしたのか。


###


 時間は少しさかのぼり、4月30日午前12時、北千住でアイドル・クラッシャーのバトルをしていたノエルは、アンテナショップで軽い昼食を取っていた。


「ここの牛丼はおいしいな…」

昼食は牛丼の並盛、中華春雨スープと餃子と言うセットメニューだった。隣の人物が食べているのはハンバーグ定食だったりする。

「?」

ノエルが食事をしている途中、相席のテーブルに姿を見せたのは上条かみじょうあきらだった。

「ご注文は?」

店員の男性が姿を見せると、上条はメニューをいくつか指さしていき、注文をしていく。


「おまたせしました。ドリンクバーです」

店員が最初に持ってきた物はドリンクバー用の特殊プラスチック製グラスだった。グラスには、アイドル・クラッシャーのロゴであるフェニックスが刻まれている。


「珍しい客だな。ここは、グルメ番組でも取り上げない隠れた名店でもある。それに、ここはアイドル・クラッシャー御用達だ」

ノエルは、アイスコーヒーを入れてきた上条に対して一言。一方で、上条は何も答える事なくアイスコーヒーを飲み始める。

「お待たせしました。しょうゆラーメン、餃子サンド、卵と白菜の中華チャーハンです」

上条が頼んだ物は、しょうゆラーメンと中華チャーハンまでは普通なのだが、餃子の皮がパンになった餃子サンドは異色とも言える。


 5分後、ハンバーグ定食を食べていた客が席を外す。どうやら、食べ終わったようだ。彼はお皿を持ってレジの方へと向かう。

「君はアイドル・クラッシャーに参加していないように見えるが」

ノエルが上条に対して質問をする。このお店はアイドル・クラッシャー御用達と言う事もあって、インナースーツ姿の客が多いのも特徴なのだが、私服の人物も何人かいる。


「アイドル・クラッシャーのプレイヤーが多いだけ、と言う事でしょう?」

上条の意見も一理ある。ここは、元々アイドル・クラッシャー関連施設が近くにオープンした事で、客足が伸びたという部類のお店だからだ。


「確かに、それも一理ある。そして、アイドル・クラッシャーが超有名アイドル以上の経済効果を生み出している事も事実だ」

「一応、それは認めるわ。でも、超有名アイドルが今まで行ってきた事と、アイドル・クラッシャーが違うという証拠はどこにもない」

「しかし、いつまでも超有名アイドルに経済依存をするという事も不可能だろう」

「超有名アイドル脱却を訴える一方で、BL勢やカップリング勢のような自己完結型の市場にしてコンテンツ鎖国を訴える動きもあるらしいわね」

「自己完結型? それを詳しく聞かせてもらえないか」

話をしていく内にノエルは上条の言う自己完結型市場が気になり、その話を聞く事にした。


 更に5分後、上条はドリンクバーでコーラを入れてきたようだ。そして…。


「そう言えば、あなたの名前を聞いていなかったわね」

「クラウド=ノエルだ」

「なるほど。私は上条あきら」

「上条? もしかして、上条麗菜の…」

「関係ないわよ。彼女とは」


 その後、食事をした後で何を聞いたのかは知らないが、ノエルはアイドル・クラッシャー2で例の発言をするまでに至ったという。


###


 5月2日午前12時50分、ネット上では珍しい情報が流れていたのである。アイドル・クラッシャー絡みだが、公式情報ではない。掲示板でのタレコミをつぶやきサイト上で流している…と言う物だ。


〈アイドル・クラッシャー2用の特設会場以外で、裏バトルを行っている模様〉


〈正規バトルの勝敗でギャンブルをしている勢力がいる〉


〈違法チート武器を扱っている店舗を発見した〉


〈IKS47の行動に不信感を持った事で、BL作品勢の1勢力が壊滅的打撃を受けたようだ〉


 情報としては、運営ではないと動かないような情報が多数である。下手をすれば警察に通報するべきレベルと言う物も存在する。


〈裏バトルでは、超有名アイドル勢力が多く参戦している噂がある〉


〈非正規ライセンスのアイドル・クラッシャー用武器があるらしい〉


〈BL勢がチートプログラムを入手したらしい〉


 中には、本物かどうか疑わしい情報も存在する。ガセ情報かどうかは、実際に調べてみないと分からないのが現状である。


「この情報の中に真実があるのか疑わしいが…」


 足立区内の高速道路近くにあるコンビニ、そこのフードコーナーで若干遅い昼飯を食べているのは、身長170センチ、銀色のセミショートと言う髪型に眼の色は青と言う人物だった。


 服装もユニミドという低価格路線でもデザインが優秀と言うメーカーのシャツとズボン、帽子も若干深くかぶっているように見える。


 そんな彼が何をする為に、アイドル・クラッシャーが行われている会場とは違うエリアにいるのか。それには理由があった。


「お待たせしました。餃子サンドです」

店員の男性が、パンを餃子の皮に見立てたようなサンドウィッチを彼に渡した。そして、先ほどまで食べていたチーズバーガーを平らげ、今度は餃子サンドに手を付ける。

「ごゆっくりどうぞ」

店員が去った所で、彼は再びネットで裏情報を検索し始めた。どうやら、この情報は下手に表へ出してはいけない物らしい。

「次期総理大臣の座をかけている以上、BL勢の一部や某漫画の信者が総理大臣になれば、超有名アイドルを未来永劫黒歴史にすると言い出しかねない」

周囲に聞こえないような声で、彼は耳につけているインカムに向かって喋っているようにも見える。そして、しばらくして彼はコンビニを後にした。


「イージス、舎人エリアへと向かうぞ」

彼はイージスを呼ぶのだが、目の前にはイージスの姿はない。しかし、数秒後にはイージスの姿が瞬時にして現れたのである。どうやら、ステルス機能で隠れていたらしい。


《了解した。これより、舎人エリアの非公式バトル会場へと向かう》


 彼がイージスへと乗り込み、それを確認したイージスAIが目的地のマップをモニターに表示する。声の方はオリジナルとは異なり、男性の声に変更されているようだ。

「倒すべきは…」

彼はユニミドの帽子を取り、イージスの専用メットを被る。次の瞬間には、イージスが空中へと浮上をはじめ、目的地の方角を振り向く。


『コンテンツ業界を歪めた存在、超有名アイドルのみ!』


 彼の正体、それは彩月(さいげつ)ハルトだった。どういった経路で量産型イージスを手に入れたのか、今までどのような行動を取っていたのか…それは定かではない。


 5月2日午前12時55分、舎人の裏闘技場。そこは、元々は大型のパチンコ店があった場所だった。


 しかし、アイドル規制法案をはじめとした法律の変化で経営は悪化し、グループは倒産、店の大半は解体されたという。


 一部で大型の駐車場等が存在した店舗が、アイドル・クラッシャーの裏闘技場として運営されている。


 それでも、アマチュア野球をプレイ可能な位の広さは確保されており、生身やパワードスーツでのバトルは問題がない。


 ただし、重機や車両、ロボットと言った物は、裏闘技場に加えて周囲の住宅街も含めた半径5キロ圏内がバトルフィールドとなる。


 住宅街をバトルフィールドにするという部分に関しては周辺住民も反対していたのだが、安全対策等が充分であると判断されて足立区が許可を出していた事を理由に抗議集会も出来ないのが現状だった。


『ターゲットは近いのか?』

《あの掲示板に書かれていた情報を信じるのであれば、この近くで間違いない》

『どちらにしても、超有名アイドルのノウハウを海外で広まる前に食い止めなければ、地球のコンテンツは大量消費型のみになってしまう』

《本気なのか? 超有名アイドルを根絶するという事は》

『そうだ。あの商法だけは、根絶をしなくてはいけない』

ハルトとイージスAIが話をしている内に目的地に到着した。そこでは、数チームのメンバーが集まっており、そこには超有名アイドル信者の姿も確認出来る。


『目標は悪質な超有名アイドル信者…。全てを駆逐する!』

そして、イージスはディーヴァシステムとは別のシステムを起動する。


「黒いイージスだと?」

「どういう事だ!?」

「周囲に警察車両は確認出来るのか」

『警察車両は確認されていません。覆面パトカーも姿は…』

「一体、何がどうなっている」


 裏バトルに参加していたプレイヤーやスタッフも混乱している。その混乱に乗じて黒いイージスは裏バトルに参加していた超有名アイドル勢等を一斉に撃破する。


《ターゲットの無力化を確認。警察にも既に通報済。この場を即座に離れる事を薦める》


 ハルトは周囲のレーダーに何か反応があるように見えたが、気のせいと判断してイージスAIの指示通りに即時離脱をした。


 そして、ハルトが気にしていたレーダーの反応、それは例の写真を撮っていた人物だったのである。


 何故、これをイージスAIが確認できなかったのかは不明だが、この人物が特殊な何かを使用していたのでは…という説も浮上する可能性もありそうだ。


###


 数日後、警察の調査によって今回逮捕された複数の人物が〈超有名アイドルを唯一神化〉する為にアイドル・クラッシャーへ参戦した事、それ以外にも私的な野望の為に裏ファイトに手を出した事が判明した。


 この事件が表になる事は決してなかったが、ネット上では拡散していき、次第に大きな流れを生み出すきっかけとなる。


 その流れがどのようになるかは…。


###


 5月2日午後1時15分、ノエルの発言は瞬く間にネット上へ拡散し、これに関して…。


【アイドル・クラッシャーもアイドル戦争と同じだったのか?】

【日本政府は、超有名アイドルのプロデューサーに買収されていたのか】

【既に総理大臣は超有名アイドルのプロデューサーかもしれない】

【どうしてこうなった?】

【これが現実なのか!?】


 ネット上は、混乱の極みと言う状態になっていた。


 それから1分後、アイドル・クラッシャーの公式ではノエルの発言を否定している一方で、悪質なチートを使用したと思われるBLカップリング勢のIDを凍結した事を同時に発表する。


【やはり、こういう事か】

【全ては某□□□漫画の信者の仕業だったのか】

【真の敵はBLカップリング勢だったのだ】

【今こそ、自己完結型コンテンツ規制法案を立ち上げる時!】

【BL勢は根絶させるべき!】


 このままではネット上でも炎上する可能性があると思われたアイドル・クラッシャーは、わずか30秒足らずで炎上の鎮圧に成功した。


 今回のノエル発言については〈手際良く出来過ぎている〉という発言も存在していた。炎上その物が釣りだったのではないかと考える人物もいる位である。

「これは、非常事態と考えるべきなのかもしれない。私は観測者だけど、これ以上はアカシックレコードの予言通りにはさせない」

自室で一連のネットまとめ記事を見ていた西雲は、コーヒーを飲みながら思っていた。これ以上、アカシックレコードの思うようにはさせたくない…と。


「観測者が過剰に介入する事で世界線は歪み、この世界も超有名アイドルとキサラギの争いと同じ展開を生み出す事になるのかもしれないけど」

西雲は何かを懸念しているようでもあった。それは、一体何なのか? 真相は、まだ明らかにはされないようだ。


 ノエル発言が盛り上がる一方で、イージスと黒いイージスが鉢合わせになった事もまとめサイトで取り上げられている。


 しかし、こちらはノエル発言に埋もれる形で目立っていない。ある時期になるまでは…。


#####


 次回予告


 黒のイージスに乗っていたのは、何と彩月ハルトだった。衝撃の事実は、わずか数日でネットに拡散する。


 それとは別に量産型イージス計画が進んでいる事も判明し、イージスの脅威はアイドル戦争以上の物となった。


 果たして、イージス計画を止める者は現れるのか?


 そして、寝返ったクラウド=ノエルは超有名アイドルの使用した〈チート〉を無効化するシステムを編み出したとネット上で発言をするのだが…。


 次回、連鎖のアイドルソング『チートアイドルの終わり』


「超有名アイドル商法の連鎖を断ち切れるのは、誰なのか?」


#####

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