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確率0.00%の絶望を書き換える――バグだらけの世界で、俺だけが因果を絶断して最強の聖女たちを救う。  作者: 仁胡 黒
Phase 3:【拡張・廃墟都市編】

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第70話:絶望の再定義

管理者との直接対決。ヒロインたちとの連携によって、カイは世界を支配する理不尽な論理を因果絶断でねじ伏せる。しかし、管理者が残した最後のプログラムが、一行をさらなる未知の領域へと引きずり込んでいく!

 管理者のホログラムが、憐れむような静かなノイズを放った。

『――愚かな選択だ。今の記憶など、再構築された世界ではただの「エラーデータ」に過ぎないというのに』

 その言葉と共に、純白だった演算空間が、暴力的なまでの赤色へと変色する。管理者が「排除」のフェーズへと移行したのだ。空間全体が歪み、俺たちの足場が崩落を始めた。

「……ッ、空間が圧縮されている! このままじゃ圧死するわ!」

 アオイが悲鳴を上げ、端末を操作して必死に空間の歪みを解析する。彼女のトラップセンサーが、この空間全体を「敵の攻撃範囲」として検知していた。

「……マスター! 空間の論理、完全に敵に掌握されました。……これ以上の防御は不可能です!」

 エヴァが俺をかばいながら叫ぶ。彼女の障壁すらも、管理者の論理改変によって次々と無力化されていく。

「なら、書き換えるしかないだろ! 俺たちの生存確率、0.00%の絶望ごと全部!」

 俺は『因果絶断カルマ・ブレイク』を最大出力で発動した。右目から溢れ出る黄金の光が、この空間を支配する数式を強引に引き裂いていく。

「みんな、俺の後に続け! この管理者が描いたシナリオを、俺たちの手でぶち壊すぞ!」

「了解ですわ、カイ! 貴方の進む道、私が炎で焼き払って差し上げます!」

 レナが叫び、全魔力を込めた一撃を空間の亀裂に叩き込む。セイラがその直後、香炉から放たれる鎖を無数に展開し、崩落する空間を強引に繋ぎ止めた。

「……皆さんの意志、確かに受け取りました。……この鎖は、私たちを繋ぐ絆でもあります!」

 セイラの祈りに呼応するように、鎖が光り輝き、アオイが解析した「空間の急所」を射抜く。

 ユズがタイミングを逃さず、特製の爆発物をその急所に設置した。

「いっけえぇぇ! 私たちの『日常』を、これ以上邪魔させないでください!」

 爆発が空間を揺らし、管理者の論理構造に決定的な亀裂が入る。俺はその亀裂に飛び込み、管理者の核心へと右手を突き出した。

「これが俺たちの答えだ。絶望なんて、書き換えてやる!」

 因果の糸が弾け飛ぶ音がした。

 管理者のホログラムが断末魔のようなノイズを上げて崩壊し、空間が元の静けさを取り戻していく。

 だが、安堵したのも束の間。管理者が最後に遺した「強制収束」のプログラムが、俺たちの足元をさらに深く、未知の階層へと沈めていく。

「……ッ、まだ終わらないの!?」

 アオイが絶叫する中、俺たちはバベルの最下層、そのさらに先にある「無」の領域へと落下していった。

第70話、お読みいただきありがとうございました!

管理者による排除フェーズを突破する緊迫した連携戦でした。ヒロインたちの協力によってカイの力が最大限に引き出される展開、いかがでしたでしょうか。

ついに物語は、誰も見たことのない「未知の階層」へ……。

続きが気になる方は、ぜひ☆☆☆☆☆から応援よろしくお願いします!

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