そして日常へ
んー実にマヌケな光景だ。
結果としては多分転移したかったんだろうけど、発動してない。
「えっ、あれ?ちょ!なんで魔法発動しないの?!」
めちゃくちゃ狼狽えてる。あんな感じでグッバイしてたのに、、、
「この戦力を前に逃げられるとでも思うておるのか。」
黒神龍さんがため息を吐いている。
「くそ!魔法阻害か!卑怯な手を!」
うわー。まだ姿がサツキのままだからすごい嫌な地団駄だなぁ。
「魔法阻害?そんな面倒なことはしていないぞ。単純に貴様の魔法をぶち壊しているだけ。力技じゃな!ハッハッハ!」
確かに何かの魔法を発動しているようには見えない。
ただ黒神龍は視線をサツキもどきから離さない。
「デタラメな!」
バタバタと暴れる魔族をエクスが拘束する。
「主様!この者はどうしますか?!八つ裂きにして魔物の餌にでもしましょうか?!」
いや、もう詰みなんだからそこまではしなくても。
とりあえず魔法を使えないようにして地下牢にぶち込むことにした。
「シズカ達は一旦部屋に運んで休ませてやってくれないか?」
メイド達にお願いする。
シズカ達は丸一日眠った後、目をさました。
少し混乱していたが、冷静に話を聞いていた。
「そんなことが、、、はっ!そういえば!助けて頂きまことにありがとうございます!」
何故が性格も穏やかになっている。
少しややこしいが、シズカと名乗っていたこの女性が本物の巫女。サツキらしい。
魔族も殺人まではしなかったようで、案外悪戯心なのかもしれない。
しかし、魔族が入り込んでいたのは事実で、急ぎ、国に戻り報告をしなければならない。
後日必ずお礼に伺うと約束し、サツキ達は帰っていった。
お礼なんていらないから静かに暮らさせてほしい。
黒神龍だが、名前が長いのでクロと呼ぶことにした。
犬っぽい名前だけど案外嫌がってはいなかった。
後でかすぎるのでしばらくはまた待機場所で暮らしてもらう。
といっても自由に出てこれるみたいなのであんまり関係ないかもしれない。
ご飯を食べる時首だけにゅっと出して食べる姿はなかなかの迫力だ。
魔族は遂に元の姿に戻り、地下牢で悪態をつき続けている。
しばらく放っておこう。
ってか女の子だったんだ。
クロが加わり、食材の消費がとんでもないことになっていたので、クロにも借りに出てもらったのだが、魔物が一切寄り付かないのでやめさせた。
「儂も狩りしたい、、、」
とりあえずブレスで地形変えるのやめようか。
山に大穴空いてるぞ。
とまぁ、そうこうしている内に、モフからまた来客の連絡だ。




