逃がしませんけど?
「黒神龍様、、、」
サツキ達はその場にひれ伏してしている
心なしか震えているようにも見える。
「ん?なんじゃお主。主殿ではないな。主殿!主殿はどこじゃあ!」
、、、下だよ。あんたの真下にいるんだよ。危うく踏まれるところだったよ。
まぁ、セバスがずらしてくれたんだけど。
「おい!貴様!主様を潰すところだったぞ!もっと普通に出てこれんのか!」
エクスがキレてる。え?知り合い?
「おお!エクスではないか!、、、と主殿!よぉ主殿!会いたかったぞ!召喚神の言う通り素晴らしく綺麗な魂だのぅ!」
そのようなやり取りをサツキ達は固まって見ていた。
この龍はずっと喚ばれるのを待っていたのにエクス達が先に召喚されるもんだから隙を狙って無理矢理俺の召喚魔法に干渉したらしい。デタラメだよ!
「それで?流石にその巨大な身体だと屋敷に入れられないんだけど、、、」
そう。俺は適応能力に長けている。このデタラメな状態をいち早く受け入れていた。
他の皆は召喚待機場所のようなところで一緒だったそうで落ち着いているようだ。
「黒神龍様!」
今まで黙って傍観していたサツキが声を掛けてくる。
「ん?なんじゃ?貴様何故人のような姿をしている?それに周りの者にも妙な術をかけておるな?」
ん?黒神龍は何を言っているんだろう。
エクス達を見るとやれやれと頭を振っている。
「おい老いぼれ龍!主様を危険に晒さないために後で黙って処理するつもりだったのに何故言う?!」
「今はそれどころじゃないでしょう!」
シンが前に出て魔力の波動のような物を発した。
その瞬間シズカ達がふっと意識を失くす。
サツキだけがその場に立っている。
「、、、流石に君たちは騙せないか、、、むしろこっちが騙されていたとはね。」
何だろう。サツキの態度が全然違う。ってか何か黒いモヤみたいなのが溢れ出てる。
「主様。あれは魔族が人間に擬態していたのです。従者達は隷属と魅了、そして隠蔽の魔法で操られていたようですな。我々は気づいていましたが、言ってしまうとあやつが暴れてしまう可能性がありましたので黙っておりました。何卒お許しください。」
セバスが膝まづいてくる。
許すも何も、全然分からなかった!皆気づいてたのがすごい、、、
「えっと、、、魔族って危険なの?」
「若様。魔族が危険なわけじゃないです。人間に擬態しているような魔族が危険なんです。」
シノの言う通りですね。擬態なんかしてるんだから企みはあるはず。今この場で頭が回らない。
「んー。なんか巨大な魔力を感じたからね。面白そうだと思って来てみたらやっぱり面白そうな奴がいたよ。君いいねぇ。」
ニタリと笑う。正直ちょっと気持ち悪い。
「お主気色悪いのう。まぁせっかく出てこれたし準備運動にもなりゃせんが、、、」
黒神龍がのそりと動き出す。
「おっと!この戦力はちょっと差が大きすぎるね。流石に逃げさせてもらうとしよう。」
魔族が足元に魔法陣を展開させる。
「次会うときはもう少し楽しめるように計らうつもりでいるよ。じゃあね。」
魔族の身体が光に包まれていく。




