龍ですか、、、
「そんな、、、こんなことが、、、」
驚きを隠せないでいるのは巫女のサツキ。
リューインに言って一行を会議室に案内した後、この屋敷の主である俺が登場し、挨拶した。
そりゃ驚くよね。まだ子供だもん俺。
「本当に貴方がここの主なのですか?」
サツキが俺に近づこうとする。
「貴様。それ以上近づくと首を飛ばすぞ。」
エクスが剣に手をかけ行く手を阻んだ。
今この会議室には俺と使用人、そしてサツキ達一行がいる。問題は使用人達。めっちゃいる。俺を守るためだそうだ。
「失礼しました。しかし、驚きました。このような年端も行かぬ子供がここの主だとは。」
「言葉には気をつけよ。」
またもやエクスの目がキラリと光る。
「重ね重ね失礼致しました。もし、教えて頂けるのであれば、どうやってこのような屋敷を建設出来たのかお聞きしたいです。」
口を挟むエクスに対抗しようとするシズカを窘めながらサツキが質問してきた。
「別に隠すようなことでもないので話しますが、僕が唯一使える魔法でこの屋敷を出現させました。」
間違ってない。ってか俺もこんなことなんで出来るか謎なんだよな。
「出現?建設ではなくてですか?」
「そうですよ。召喚魔法なので。」
その言葉に、サツキ達がどよめいた。
「そっ!そんなことができるはずがない!嘘をつくなよ!」
シズカが食ってかかってきた。
その瞬間目にも止まらぬスピードでシズカの喉元に剣が当てられる。
「何度も言わすな。次はない。」
エクス、、、まぁ切り飛ばさなかっただけよしとしよう。
「くっ。」
シズカは敵わないと思ったのか身を引いた。
「申し訳ありません。しかしながら召喚魔法とは、、、燃費が悪すぎて使い手がいないと聞いていましたが、、、まだ信じられません。」
「なら見てみますか?」
俺が手っ取り早い提案をした。
中庭に集合した一行達。
「今から見せますけど何を召喚しましょうかね。」
正直何も思いつかない。そういえばこの人達神竜国家だっけ?なんか龍を崇める宗教が主体の国だと司書達が教えてくれたな。龍か、、、出来るかな?
「龍とか試してみましょうか?」
その言葉にはサツキ以外が鼻で笑った。
ピキリ。と空気が殺気で満ちる。セバスまで怒っているようだ。
それを抑えながら、ちょっと大きく出過ぎたかなと反省する。
「申し訳ありません。しかし、龍を召喚するなど我々からすると神を召喚すると言っているようなもの。そんなことができるはずかありません。」
ちょっと俺もムカついてきた。この人達基本人を見下しているような、、、
まぁいい。やってみよう。
龍ね、、、龍、、、、
『ぬ?出番か?』
心の中に声が響く。心というか、魂的なところかな?
え?何これ?
『主殿が問いかけたのだろう?それで、出番なのか?』
心なしかワクワクしているような口ぶりである。
俺は龍を召喚しようとしている訳だけど、貴方は?
『我は黒神龍。長らく主殿が呼んでくれるのを待っておったぞ。さぁ、魂を繋ごう。』
魂を繋ぐ?ってか黒神龍?今まで召喚の時にこんなことなかったんだけど、、、
『魂は繋がれた!さぁ!顕現しよう!我こそは黒神龍である』
その瞬間目の前に巨大な魔法陣が現れた。
「なっ!なんだ?!」
サツキを守るようにシズカ達護衛部隊が前に出る。
その魔法陣が黒い光でどんどん満たされていく。
空気が張り詰め、大地が揺れる。
「ハッハッハ!ワシここに顕現せり!久々の外じゃぁぁぁ!!」
嬉しそうに声を上げ、そこに現れたのは黒い、とても大きな龍だった。




