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夢からの守り人  作者: kanisaku
16/22

死闘、鬼の襲撃

さとりの言った。自分と阿求が死ぬかもしれないという言葉。どういう意味かは分からないが、急いで阿求を追いかけていた。 温泉に浸かっていたから、体から湯気が立ち上り、自分が走ることで登っていく湯気はどんどん自分に置いてかれていく。阿求は部屋に戻っているはずだ。妖怪達が大通りで点々と姿を現す中。阿求だけ見つからない。徐々に心に余裕が無くなっていくのが分かるのが恐ろしかった。


  さとり「貴方達は、死んでしまうかもしれないわ…今夜のうちにね…早く行ってあげた方がいいわよ」


さとりはそう言っていた。何かよからぬ事が起きようとしているに違いない。阿求、どこに居るんだ?

借家に戻るが阿求の履物が無い。戻ってきていないようだが、それが余計に心の焦りをより一層鮮明にしていく。

  九月「阿求…!」

借家を出たその時、大通りの奥にある一軒家が爆風のような煙を上げながら木端微塵に吹き飛んだ。それを見て回りの妖怪達も驚き、ざわつき始める。

  妖怪「なんだありゃ…また地霊殿のペットか…」

  妖怪2「いや、違う。あれは…鬼だ!」

倒壊した一軒家の真下には地割れのような裂け目ができており、そこから4匹の鬼が次々と這い上がってきた。赤い鬼が二匹、青鬼が一匹と黄色が1匹。どれも二本角だが、青鬼だけ右側の角が無くなってアンバランスになっている。

  妖怪「あ、あんた達は一体、鬼ってことは勇儀さんの知り合いかい?」

恐る恐る近づいた一匹の妖怪が尋ねると、手前に居た赤鬼はそれに答えることなく、その妖怪を虫でも殺すかのように踏みつぶした。そして、周りの妖怪に向かって叫ぶ。

  赤鬼「いいか下等な妖怪共!我々は旧地獄の鬼である!これからこの地底は我々鬼が支配する!貴様ら下等妖怪は我らの奴隷となるか!ここであの世に送られるかのどちらかを選べ!」

  九月「マズイ…!阿求、どこにいるんだ…!」

まさか、さとりが言っていたのはこの事だったのか。鬼が現れて地底の街を破壊する。人間であり、鬼の弱点を綴った本を書いた阿求が見つかれば、殺されるのは確実だ。鬼たちが居る方向と逆の方向に走り、阿求を探す。

  九月「阿求ー!どこだ!?阿求!」

走っては止まって辺りを見回し、見当たらなければまた走ってを繰り返す。後ろでは鬼たちが暴れているのか、妖怪達の悲鳴が聞こえている。大きな敵を目の前にした時人間も妖怪も死を恐れることは同じだ。勇儀も見つけられれば、説得してもらえるかもしれない。しかし彼女も鬼であり、妖怪でも女性だ。腕力で敵わなかったり、あの鬼たちに協力するようになってしまったら大変だ。

その時、阿求を見つけた。パルスィが居た橋の横に座って、ジッとしている阿求の元へ走り寄り、話しかける。

  九月「阿求!」

  阿求「九月…なんですか、あの子とはもう別れたから、私のところに戻ってきたんですか?」

  九月「ああ、その事は後で謝るから…でも今はそれどころじゃないんだ。早くここから逃げなきゃ…」

そう言った途端、自分達が逃げるのを阻止するかのように、いつの間にか後ろにいた一匹の赤鬼が鉄の棍棒を振り下してきた。いち早く気付いて、阿求を抱えて横に転がって避け、鬼と対峙する。

  赤鬼「さっきお前が逃げたのは見てたぞ…お前達人間だな?」

  九月「それがどうした…」

  赤鬼「人間は嫌いだ、俺達をこんな地下深くに追いやって、さらに封印までしにくるような人間…俺達の敵だ!」

ブンブンと棍棒を振り回す赤鬼に対し、阿求を抱えて走って逃げる。刀は持っているが、阿求を抱えたままじゃ振り回すことができない。

  赤鬼「待てぇ!人間!」

ドスドスと野蛮な足音を立てながら追いかけてくる赤鬼は大きく、最初に戦った青鬼よりさらに人周り大きく見える。約、2m50cmといったところだろうか。さらにその巨体に見合った棍棒を持っている。鬼に棍棒、いや金棒はまさにこのこと。

  九月「いつまでも逃げてるだけが、人間じゃないんだ、よっ!!」

小刀を掴み、鞘から抜くと同時に赤鬼の角に向かって投げつける。前に戦った青鬼の弱点は角だった。鬼の弱点が共通しているか分からないが、今はやるしなかい。

小刀はグルグルと回転しながら飛んでいき、赤鬼の左の角の切断に成功する。

  赤鬼「う、うぐがああああ!お前、俺の弱点を…!」

  九月「おっしゃあ!やっぱ鬼の弱点は角か!」

戻ってきた小刀は鞘に刺さるように収まるのを気にも留めず、ガッツポーズをとる。

  赤鬼「小癪な…!」

赤鬼が棍棒を宙に放り投げ、口から赤い光線ようなものを吐くと、その光線は棍棒を破壊した。

  赤鬼「今のを見て、俺の仲間がここに来るだろう。女を抱えたままで、俺達4人を相手に戦えるかな…?はははははは!」

高笑いをする赤鬼を睨めつけていると、阿求が言った。

  阿求「私が居ては足手まといになります。九月さん。私のことは放っておいて、鬼達を」

  九月「そんなことできない!阿求は、俺が守るべき人だから…!4対1なんかならないさ…お前だけでも!」

阿求を降ろし、小刀に手を掴む。そして、さっきと同じように赤鬼に全力で投げつける。

  赤鬼「同じ攻撃を食らうほど、俺達は馬鹿じゃないんだぜ!?」

小刀を裏拳で弾き飛ばした赤鬼が見たものは、すぐ目の前まで跳んで迫ってきている九月の姿だった。

  赤鬼「!?」

  九月「オラアアア!!」

空中での居合い斬りで、残っている赤鬼の右の角を切断する。それと同時に赤鬼の顔面に蹴りを入れ、その反動で阿求が居る場所まで戻るように着地する。赤鬼は、二本の角が斬られたことによって苦しみ。その場で倒れて絶命し、消滅していった。

  九月「橋の下に小さいけどスキマがある。その中に隠れてて」

  阿求「はい。…九月さん」

  九月「?」

  阿求「戻ってきてくださいね…?」

  九月「…ああ!絶対だ!」

阿求が隠れるのを見送って、旧地獄街から走ってくる3匹の鬼と対峙する。鬼達は2m超えの身長で、拳や首をバキバキと鳴らしながら威嚇している。

  青鬼「俺の仲間をやりやがったのはお前か…人間」

  九月「ああ、なんなら3対1でもかかってこいよ。全員まとめて相手にしてやるぜ」

手をクイクイと曲げて鬼達を挑発すると、鬼達は一斉に走り出す。巨体が地面を踏みつける度に、微妙に地面が揺れている。それほど彼らの筋力が凄まじいということだ。一番先頭に居る青鬼に向かって跳び、刀で斬りかかるが、片腕で簡単に防がれてしまう。深く斬りつけた筈の刀は青鬼の腕を斬り込みながらも止まってしまった。

  青鬼「そんな小さい刀で、俺の腕を斬り落とせるわけがない!」

そう言って青鬼が腕を振るうと、刀と一緒に地面に叩きつけられてしまった。背中が痛いが、それを気にしていればすぐに他の鬼にやられる。急いで立ち上がり、後ろに跳んで距離を離す。真正面から青鬼、前の右側から赤鬼、その反対の左側から黄鬼が迫る。刀を強く握って腹をくくるが、怖いものは怖い。

  黄鬼「フウウン!!」

そんな自分を考えをかき消すように、振り下された黄鬼の金棒での攻撃を横に逸れてギリギリ回避し、隙だらけの角を小刀を投げ飛ばして斬り、自分も跳んで対になっているもう一本の角を斬り飛ばす。弱点を斬った黄鬼は消えるだろう。残り二匹。

その時、内心勝利が見えてきた感情を捻り潰すかのように右から来た青鬼のパンチを、避けることができなかった。受け身の取れない空中、しかも不意打ちで、ダメージはかなり大きかった。骨が3本以上折れていてもおかしくない程の激痛。

  九月「ぐはあぁ!?」

そのまま空高く殴り飛ばされ、地面に無造作に叩きつけられる。その衝撃でさえ、今の自分には死にたいくらいの痛みだ。吐き気と一緒に込み上げてくる大量の血液を、たまらず地面にぶちまける。

  青鬼「やはり人間なんてそんなものか…もう一発殴れば、楽になれるだろう…!」

這いつくばりながらゆっくり迫る青鬼を睨みつけるが、目の前で立ちはだかった青鬼がさっき以上に巨大に見える。そして高く上げられ、今にも自分を地面に叩き伏せるために振り下されようとしている堅強な拳を見て、目を瞑って諦めたように顔を下げた瞬間…突然脳内に多くの映像が流れ始めた。

  九月(ああ…これが走馬灯か…)

しかし、違和感があった。その違和感にすぐに気付く…。映っているのは、どれも阿求の笑顔だけだ。何度も自分に微笑みかけてくれた阿求。その阿求は、自分が倒れている橋の奥に隠れている。

  九月(これは、走馬灯なんかじゃない…そうか、俺は…!)

  青鬼「これで死ぬがいい!!!」

空気ごと押しつぶすような強力なパンチが降ろされる。威力で地面にヒビが入ると同時に土煙が上がる。

  青鬼「…!?」

確かに九月を狙って殴った筈の攻撃は外れていた。拳は自分を叩き割っているが、狙いである筈の九月はその横で倒れている。

  青鬼「俺としたことが…こんな人間に攻撃を外してしまったのか…」

  黄鬼「どけ!俺がする!」

青鬼を押しのけ、金棒を振り上げる黄鬼は、渾身の力で九月の頭部を捉えた。

  九月「俺は…阿求の守り人だ!」

拳で地面を殴りながら立ち上がり、手にした刀で金棒を突き刺す。金属同士がぶつかり、嫌な音が響くがお互いに気にしていない。

  黄鬼「な…何!?何故だ」

  九月「俺は、守り人だから…阿求を守らないといけないから…!お前達に、阿求を殺されたくないから!うあああああああ!」

金棒に無理矢理刀を押し込み、ついには金棒はバラバラに破壊されてしまう。その時の勢いは衰えることは無く、黄鬼の片方の角を突き刺すように切断する。

  黄鬼「ぐあああああ!俺の角が…!ああああああ!」

  九月「負けない!俺はぁ!」

突き出した刀を横に振り、もう一本の角も切り落とす。黄鬼は絶叫しならが消滅し、残るは青鬼一人だけになる。

  九月「…水木九月。俺の名前だ。青鬼、覚悟しろよ!」

口元は血で汚れ、服もボロボロ、骨は数本折れ、立っているのもやっとなのに、青鬼を倒すために必死に意識を繋ぎ止めて刀を構える。

  青鬼「そんな体で何ができる…虚勢を張るな!」

  九月「一つだけできることがある…大事な人を、お前から守ることだ!」

青鬼に向かって走り出す。青鬼も、それに合わせて接近する。

  九月・青鬼「うがあああああああああ!」

跳んで刀を全力で上から振り下す。鬼も右拳を全力で突き出し、自分を殴り殺そうとする。しかし、鬼の攻撃は外れ、刀は鬼の角を斬った。

  青鬼「!?ぐぅぅぅ!貴様…!」

しかし、傷は浅すぎた、苦しんではいるが、青鬼はまだまだ動ける状態だ。

振り返ると同時に拳を振り上げる青鬼に対し、自分も刀を腰の位置まで持ってきて構える。

大きな拳が自分目掛けて迫り、命を刈り取ろうとしている。その一瞬だけ、自分は冷静だった。この一撃、いや二撃は絶対に決める。その意思を固め、青鬼の攻撃をクルリと回転しながらギリギリで避けると同時に、一歩前に踏み出し、居合のように青鬼の動体に横一文字の傷をつける。そして、もう一度回りならが刀を今度は横腹を同じように深く斬りつける。

  青鬼「うぐうぅ!?なんだ今の動きは…!」


弱点以外を攻撃しても、致命傷にはなかなか為らない。すぐに青鬼を背に倒れ込むように転がって距離を取り、小刀を投げつける。傷を押さえて痛がる青鬼の隙はそこしかなかった。一本だけの角を小刀が切り裂くと、青鬼は黄鬼や赤鬼同様、叫びをあげながら消滅していく。

  九月「はぁ…はぁ…。や、やった…ゲフッ」

血を地面に飛散させ、力無く地面に倒れようとしている所を、誰かに支えられた。

  阿求「九月さん、しっかりしてください!死なないで!」

  九月「う…うん…なんとか…」

  阿求「誰か、助けを…」

荷物一つ持ち運ぶことができなかった阿求には九月を支えることは難しく、そっと膝枕をしてどうしようかと迷っていると、そこに勇儀が走ってきた。

  勇儀「おい!しっかりしろ!…傷が深すぎる。さとりの所に連れて行こう。アイツなら治す方法を知ってる筈だ」

勇儀がそう言って指を銜え、ピィー!っと口笛を吹いて数十秒後。遠くから土煙を上げながら一人の少女が一輪車を引いてやってきた。  

  お燐「勇儀姉さーん!何か用事かーい!?」

緑色のゴスロリ服を着た赤毛の猫耳少女が持ってきた一輪車にそっと九月を入れる。

  勇儀「コイツ、かなり大けがしてるんだ。揺らしてやらないように、地霊殿まで運んで治療してくれないか?」

  お燐「あいよっ!任せといてよ!」

  勇儀「…大丈夫。私達も行くよ」

それだけを言って、来た時同様に凄い速度で戻っていく猫耳少女に唖然とする阿求の肩を勇儀はポンと叩いて言う。

  阿求「本当に、大丈夫でしょうか…」



真っ暗闇。九月が目覚めたのは、薄暗く、青白い一筋の光が自分だけを照らす、コンクリート造りの部屋の中、中心に石造りの台があり、自分はそこに寝かされていた。服や体の調子に変わったところは見当たらず、目や頭は目覚めにしては妙に冴えている。

  九月「ここは…一体…」

  さとり「やっと、目が覚めたわね」

振り向くと、椅子に座って如何にも難しそうな本を読んでいるさとりが座っている。

  九月「さとり…。俺は」

  さとり「アナタは鬼に勝った。そしてここは私の家の一室よ。大丈夫、阿求って子もちゃんと生きてるわ」

そうだ。さとりは心が読めるんだ。自分が言おうとしてることなんて、全部お見通しなのだ。

  さとり「あの鬼達は、100年に一度はこうして幻想郷に現れる鬼…。出てくる度に対処してるんだけど、今回はアナタが倒しちゃったから手間が省けたわ。それは感謝してる…」

ペラリとページをめくったさとりは、ジッと自分を見つめる。

  九月(俺の傷を治してくれたのはさとりか?)

  さとり「そうよ…というか、心読めるからって声に出すのもめんどくさがらないでよ…。」

  九月「だって、言ってても先に言われるんだから…遮られるくらいならそうした方がいいじゃないか」

  さとり「そうよね…でも、喋れるなら喋らないと…アナタは人間なんだから、私相手ならそれで済むけど、他の妖怪や人には、喋らなきゃ気持ちは伝わらないわ」

  九月「そうかな…」

  さとり「そうよ。アナタが、あの阿求って子を好きなのも、言わなきゃ伝わらないわ…。ものすごく動揺してるわね」

心を読んださとりは、自分が何も言わなくても阿求が好きだということを見抜いている。

その通り、自分は阿求が好きだ。だから、こんなに必死に戦える。守り人としてという使命感もあるけど、それの方が大きい。

  さとり「…傷ももうだいぶ良くなったし…そろそろ彼女の所に戻ってあげたらどう?心配しているわ。なんなら案内するけど」

  九月「あぁ、頼む」



さとりについて行き、とても広い空間の廊下を進んでいく。両脇には大きな石柱の柱が何本も連なり、彼女の威厳と力を表しているようで、その上に飾られている天窓のステンドグラスは、彼女の存在のように不気味で不思議な光を秘めている。

  さとり「着いたわ…この部屋よ…っ!?」

ピンク色の扉を開けたさとりは、一瞬ビクッと反応して硬直する。気になって中を覗くとさとりと同じように自分も硬直してしまった。

  阿求「や、やぁん…止めて…もう…あああ…」

  こいし「むふふー、アナタ可愛いねー。もっと舐めてあげる~。ペロペロー」

ソファーの上で阿求を押し倒し、首筋を舐め続ける帽子を被る少女と、甘い息を漏らす阿求の姿がそこにはあった。完全に動揺した声でさとりは少女を叱る。

  さとり「こ、こいし!戻ってきてたならただいまくらいいいなさい!あと、お客になにしてるのよ!?」

  こいし「あ、お姉ちゃんだ」

こいしがそう言った途端、忽然とこいしの姿が消え、阿求だけがその場に残された。

  さとり「え?」

  九月「ふぉお?!!」

突然後ろから首筋を舐められる全く慣れない感覚に、咄嗟に変な声が出てしまう。

  こいし「お姉ちゃんもペロペロー」

  さとり「こいし!その人は私じゃないわよ!貴方のお姉ちゃんは私!」

  こいし「この人も可愛い~」

  九月「ちょ!止め!」

  さとり「こいしー!」



一通り落ち着つき、ソファーにテーブル越しで座る。

  さとり「二人には話した通り、今回は何も告げずに危険な目に合わせて悪かったわ。それだけは本当に反省してるの…」

  九月「いや、俺も阿求が守れたし、死なずに済んだから」

  阿求「それに、私達は貴方達に話がありましたし、ここに案内されたのも丁度良かったんです」

  さとり「話?」

  阿求「ええ、私は幻想郷の妖怪について書を書いてまして…それでここの妖怪達も書に記そうかと思っています。なので、貴方達のことを教えてください」

  こいし「いいよ!」

  さとり「ちょっと、決定が早すぎるわよ…まぁ、別に聞かれるくらいなら答えられるのは答えるわ」

  阿求「では早速…スリーサイズは」

  さとり「言わないわよ!」



さとりとこいしに全ての質問をし終えたときには、すでに2時間は経っていた。紅茶を啜りながら、4人は会って間もないに関わらず仲睦まじく話している。

  さとり「それでこの子ったら、前はペット達に落書きして回ってたの。洗い落とすのが大変で…」

  阿求「大変そうですね」

  さとり「この子はすぐに何処かに行ってしまうし、何を仕出かすか分からないのが怖いわ」

  こいし「えへへ~」

  さとり「そんな顔しても、褒めてないわよ?」

  阿求「そろそろ時間ですね…私達は、屋敷に戻ります。また機会があればお話しましょう」

  さとり「えぇ、わかっているわ。その時は、今回以上のお持て成しをしてあげる」

  こいし「じゃあね、かっこいいお兄ちゃん!」

  九月「か、かっこいい!?いやそれほどでもな」

  阿求「…行きますよ」

  九月「あ、はい」

阿求の沈黙の威圧を察して、そそくさと付いてく。それを見送った二人も満足そうな表情をしていた。

  さとり「仲の良い二人ね…」

  こいし「そう?最後睨みつけられてたじゃん」

  さとり「あの二人の心を読んでたけど…ずっと互いの事を考えてるわ。「好き」って感情で…」

  こいし「ふーん…お姉ちゃんは私の事好きー?」

  さとり「…えぇ、大好きよ」

屋敷に戻った阿求は、子供たちと百物語を始める。その裏でうごめく黒い影の正体とは…。耐えろ九月!


次回、夢からの守り人『百物語』


次も暇つぶし程度にみてください。




少し投稿が遅くなりました。やっぱり、一話完結の話だとそうでもないのですが、それ以外の続いていく話とかだとまったく内容が練れなくなってしまうのが自分の悪い所です・・・(汗

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