狙撃の腕前
落とし穴の片づけが終わった後、俺はカラスマと遭遇した。
「よう、カラスマ。」
「誰かと思えばクレマか。今日はお疲れー」
戦闘後というのにカラスマはいたって涼しい顔をしている。
「おうお疲れ。」
「つーか、あの作戦は司令官が考えたの?この前渡された書類の中身がそれだったんだけど。」
あぁ、あの書類の中身は作戦の内容だったのか。
でも実際どうなんだろうか?うちの要塞にはちゃんと参謀という作戦を考える人がいるわけだが…
「詳しいことはよくわかんないな。けどあのふざけた落とし穴と風呂の発想は間違いなく大佐が考えたんだと思うぞ。」
まさかれっきとした参謀が、あのふざけた作戦を考えるとも思えないしな。というより、もし考えていたらこの要塞はおしまいだと思う。
「ハハハ!お前は厳しいな。俺はあの作戦結構いいと思ったぜ?」
笑いながらカラスマが言葉を返してくる。
「なんでだ?」
あの小学生の考えそうな作戦のどこが?
「いやだって事実敵を撃退できたしな。それに損害はわずかだし、結果を見ればいい作戦じゃん。」
結果だけみればだけどな?
大佐のふざけた作戦は後始末が理不尽なくらい大変なんだ。
今回はまだましな方だったが魚(腐)の時とかはホントに苦労したのだ。
「?なんか不満そうだな。」
「あぁ、ちょっとやなこと思い出してな。」
まぁ結果が出てるからまだ我慢できるんだが…
「そういえば、狙撃部隊すごかったな。全くはずしてるように見えなかったぞ?」
「マジで?それならよかった。」
褒めてやってるのに軽いもんだ。
「ところでお前は何発くらい外したんだ。」
「えっと、たしか1発くらいかな?」
マジかよ。
「それは何発中だ?」
「いや数えてないけど、多分500発は越えてたと思うな。」
「すごいな。それしか外してないのか。」
「いやいや全然。狙撃兵は一発も外したらだめだからな。もっと訓練しないと。」
カラスマは苦笑しながら当然のように話してくる。
…それは狙撃試験最下位の俺に対するなんかのあてつけか?
「見てろよ、いい気になっていられるのも今のうちだからな!」
「え、何が?どーいうこと?」
「察しろ!」
「いや、わかんねぇよ。」
カラスマはまた苦笑しながら、そう返してきた。
その後こんなやり取りを少ししてから、俺とカラスマはそれぞれの仕事に戻った。
投稿が遅れてしまいました。




