ある噂
こないだの戦闘が終わり一週間後、要塞は完全に通常業務に戻っていた。
「そういえばお前、ゴロンゾって知ってるか?」
また大佐が変な質問をしてきた。
「いえ、知りませんが。何ですかゴロンゾって?食べ物ですか?」
「食いもんじゃねーよ。人だ。」
そんな人いたか?全く覚えがない。
「どんな人なんですか?」
「最近この要塞で最強を名乗っている、ふざけた新米歩兵だ。」
相当いかれてるなそいつは。
このクセ者ぞろいの要塞で最強を名乗るだと?
今に見てろ、きっと殺されるぞ。
「なるほど、ふざけた奴ですね。」
「お前、そいつをシメてこい。」
「なんでですかっ!?」
今、最強を名乗っているっていってたよな!?
「ちなみに…どのくらい強いんですか?」
「噂によると一人で二十人は相手にできるらしい。」
「俺死にますよ!?」
自慢じゃないが俺は腕っぷしに自信がないんだ!
くそっ!
「ちなみにこの要塞で本当に一番強いのって、誰だと思います?」
「そりゃもちろん俺だよ。」
「調子乗ってんすか?」
イラっときてしまった。
「…お前上官に向かってなんて口聞いてんの?」
「あっ、すみません。つい。」
「つい、じゃねぇよ!まったく。」
「いえ、本当にすみません。」
魔が差してしまった。口を滑らせてはいけないな。これから気をつけよう。
「ま、いざとなったら俺が助けてやるから、こころおきなく行って来い」
「約束ですよ?」
「大丈夫、大丈夫!」
本当か?まあとりあえず行くしかないか。
こうして俺は不安を感じながらも、最強(自称)新米歩兵のもとへと向かうことになった。
新章です。




