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炎の奇跡(タイトル仮)  作者: 瑠夏
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炎の戦場

王都・西門。

さくらたちが到着した時、そこはすでに戦場と化していた。


騎士たちは必死に剣を振るい、魔法使いたちは防壁を展開して住民を守っている。

しかし、魔物の数はあまりにも多かった。

「くそっ、次から次へと……!」

「防衛線が押されるぞ!」

魔物はゴブリンやウルフだけではない。

全身が岩で覆われた巨人や、空を飛ぶ巨大な魔鳥まで混ざっていた。


「さくら!」

リーファルの声が飛ぶ。

「飛行する魔物を頼む!」

「分かった!」

さくらは地面を蹴り、両手に炎を宿す。

「炎弾!」

無数の炎の玉が空へ放たれ、魔鳥を次々と撃ち落としていく。

しかし、その直後――

ズンッ……。

地面が大きく揺れた。


「なんだ……?」

土煙の中から現れたのは、高さ五メートルを超える巨大な魔物だった。

黒い鎧のような皮膚に、真紅の一本角。

手には人間ほどもある大剣を握っている。

「まさか……オーガロード!」

騎士たちの顔から血の気が引く。

「Aランクの魔物だ!」

オーガロードは咆哮を上げ、大剣を振り下ろした。

ドォン!!

城壁の一部が砕け散る。

「まずい! 中へ入られる!」

騎士たちが突撃するが、攻撃は硬い皮膚に弾かれてしまう。


「効かない!」

「撤退しろ!」

さくらはオーガロードを見つめた。

(普通の炎じゃ駄目……。)

両手を重ねると、炎が渦を巻き始める。

赤かった炎は次第に白く輝き、その熱だけで周囲の空気が揺らいだ。

「これは……。」

無意識に口から言葉がこぼれる。

「――炎皇砲えんこうほう!」

極太の白い炎が一直線に放たれる。

轟音とともにオーガロードを飲み込み、遠くの地面まで一直線に焼き払った。

数秒後。

巨大な魔物は膝をつき、そのまま崩れ落ちる。

辺りは静寂に包まれた。

「倒した……。」

「Aランクを、一人で……。」

誰もが信じられないという表情で、さくらを見つめていた。


が、その時。

オーガロードの胸から、黒い結晶が転がり落ちる。

ガレスがそれを拾い上げると、険しい表情になった。

「これは……魔核石。」


ガレスは黒い結晶を見つめ、険しい表情を浮かべた。

「魔核石……。本来なら魔物の体内にあるはずのないものだ。」

リーファルも息を呑む。

「つまり、この魔物は誰かによって造られた……いや、操られていたということか。」

さくらは黒い結晶を見つめながら、小さく息をのむ。

「誰が、こんなことを……。」

ガレスは静かに首を振った。

「まだ分からん。だが、この襲撃は偶然ではない。何者かが裏で動いているのは確かだ。」

その言葉に、さくらは胸騒ぎを覚えた。

今回の襲撃は、ただの魔物の暴走ではない。

何者かが、裏で糸を引いている。


-------------------------

その頃王都の城壁のはるか遠く――。

黒いローブをまとった一人の人物が、炎に包まれた戦場を静かに見ていた。

「ようやく見つけた……始原の炎の継承者。」

その不気味な笑みは、新たな戦いの幕開けを告げていた。

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― 新着の感想 ―
技名が自然と出たところからして、さくらは転生する前からこの世界と何か関係がありそうですね。
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