8 悪魔族vs竜人族
どうやら竜人族が悪魔族に襲われているらしい。争いの原因は、このアルトン山脈の土地を悪魔族が奪いに来ているらしい。
少し前まで悔しそうな顔をしていたシルビアが、今度は笑みを見せながら俺に耳打ちしてきた。
「アクト。これはチャンスよ。悪魔族を撃退すれば最大の恩を売れるわ」
「でも、竜人族に喧嘩売る悪魔なんて絶対強いよ?俺勝てるか?貴方一人で勝てないなら私も参戦するわ。二人で戦えばきっと勝てるわ」
シルビアは自信満々な顔で言ってきたが、この子案外ポンコツ味があるから不安だな。まぁ、強くなるチャンスだと思えばいい。
俺は、レスターさんに提案を申し出た。
「この戦い俺に預けて貰えませんか?俺が悪魔族を撃退します」
「我らでも手を焼いている存在ですよ?あなた方二人でどうにかなるのですか?」
「どうにかしますよ!だから悪魔を撃退出来たら俺の配下になって欲しい」
レスターさんは少し考えた後真剣な顔で口を開いた。
「わかった。君達二人が悪魔族を倒してくれるなら私達は君の配下になろう」
俺とシルビアは悪魔族を撃退する為に敵の本陣に乗り込もうとしていた。
俺達が今いる所がアルトン山脈の西部。悪魔族がいる所が北部だ。俺とシルビアと道案内のアスラの3人で向かっていた。
俺はゾンビである事隠すためレスターさんから貰った黒いローブを身にまとい、姿を隠した。
道中で、アスラから悪魔族について話を聞いていた。
「悪魔族は我ら竜人族より前から存在し、一体いつから居るか分からないんだ。そして、150年前にこのアルトン山脈に現れ、我らの縄張りを荒らすようになったんだ」
「150年も戦っているのね。竜人族でも倒せないって事は上位の悪魔がいるの?」
「あぁ、悪魔族を率いてる首領、色魔のリリ。悪魔族の中でも圧倒的の力を秘めている者だ。そしてその副官、雷魔のバアル。この二体の悪魔がいる限り我らに勝ち目はない」
なんか強そうだな。ていうか、色魔かえろそうだな、、
んへっへっへっ
「何をニヤついているの?もしかして戦いが近づいてきて昂っているのね。その調子でたのむわ」
「すぅー色魔のリリは俺に任せて欲しい。」
このチャンスへ見逃せない!頼むHなお姉さん系こい!!
北部を目指して、二日経ち俺達は悪魔族の元へ着いた。その姿は宮殿みたいな見た目で周りには異様な空気が流れており今すぐ逃げ出したいほどの雰囲気だ。
すると、空から一体の悪魔が降りてきた。
「貴様ら何者だ?エルフに謎の男そして、ふふっクソトカゲじゃねーか」
随分攻撃的だな。ほら見ろ?アスラブチ切れてるじゃん。ここは好印象を残しておこう。
「俺の仲間を侮辱するとはいいご身分だ。雑魚悪魔のくせに随分イキがっているじゃないか。俺の魔法に耐えてみろ。鬼炎」
「ぐわぁぁ!!なんだこの熱さ!!燃え尽きる!こんな所で、、、」
雑魚悪魔は俺の魔法で灰となった。
「感謝する。アクト。それにしてもすごい魔法だな。これ程の魔法は親父にも撃てるか分からない」
俺とシルビアとアスラは、宮殿の奥まで辿り着いた。
そこには二体の悪魔がおり、周りには何十体の悪魔が並んでいた。おそらく王座にえっちな座り方しているお姉さんが色魔のリリだろう。そしてその傍らに居るのが雷魔のバアルだろう。
「お前達か?わたくしの眷属をやったのは。随分舐めているようね。すぅすぅ?この匂いそこの男何者だ?人間の匂いではないな。突風」
色魔のリリが放った魔法により俺のフードが外れ、俺の顔が露わになる。
ん?リリの様子がおかしい。顔が赤く、身体がプルプル震えている。なんだ?怒っているのか?
俺はリリが怒っていると思っていたが、どうも違ったらしい。
リリは俺の顔目掛けて抱きついてきた。
「んわ!超タイプ!!もうなんでこんなにかっこいいの??すき!すき!わたくしをお嫁さんにして欲しい!!」
俺はこの状況がよく分からない。一体何が起きているんだろう。でも顔にあたって居るこのプルンプルンの感触はすごく気分がいい。
「氷槍」
シルビアがとんでもない怖い顔でリリに向かい魔法を放つ。
「貴方、その穢らわしい身体で私の主に触るんじゃない」
「あら?珍しいわね。あの傲慢なハイエルフが他人を主人と慕うなんてね。一体なんの冗談なのかしら」
なんかシルビアとリリの間にバチバチした何かがあるんだけどこれは俺のせいではないよね?俺はアスラに助けを求めたが、アスラは驚愕した顔で固まっていた。




