7 竜人族
俺とシルビアはスライムを倒した後、竜人族の男に襲われていた。しかも俺を変態扱いしてくる。
「まて!俺は断じて変態ではない!今はたまたまこんな姿しているだけだ」
「そんな事どうでもいい!変態には変わらんだろう。ん?お前妙だな?人間ではないのか」
あっ、一瞬で人間じゃない事バレちゃった。そんなにわかりやすいのかな。
「俺はゾンビだ。訳あってこの山脈を超えなければ行けないんだ。見逃してくれるとありがたい」
無駄に争うのは良くない。目の前の竜人族はかなりの強者であり、シルビアは気づいて居るのか知らないが、周りにかなりの人の気配がする。完全に囲まれている。ここは穏便に済ませたい。
「私達はさっきまでスライムと戦っていたわ。おそらく最近の失踪事件はスライムが原因だと思うわ」
「スライムだと?そうか、少し待っていろ。妙な真似したら容赦しないぞ」
竜人族の男は隠れている仲間の元へ行き、なにかの相談をしている様子だ。
「かなりの数ね。ざっと30は居るかしら。アクトどうにかして竜人族を仲間に引き入れた方がいいわ」
「仲間にするってどうやってやるんだよ?アイツら1人1人が実力者だぞ?力で支配出来るのか?」
「今の私達では全員は相手に出来ない。でも戦わなくても仲間にする方法があるわ。竜人族は義理堅い民族よ。彼らの恩人になれば従わせる事が出来るはず」
なるほど、彼等に恩を売れば俺の配下になってくれるかもしれないって事か。でもどうやって恩を売るかな。
俺が考えを巡らせていると、竜人族の男がこちらに帰ってきた。
「先ずは感謝する。我らの仲間もスライムにやられ討伐隊を組んでいた所なんだ。族長からも感謝を示したいとの事だ。我らの村に案内しよう」
ん?なんか知らぬ間に恩を売れていたぞ。これ簡単に仲間にできそうじゃね?
俺達は竜人族に囲まれ、竜人族の村に向けて進んでいた。道中で俺のブツを隠すのに良さそうな草を見つけ、腰に巻き付けることが出来た。
「さっきは変態と勘違いしてしまい申し訳ない。スライムに服を溶かされていたとは。俺は竜人族の副長、アスラ•ドラゴニルだ。族長は俺の親父なんだ」
「俺は自分でも変態と思っているから気にしなくていい。よろしくアスラ。俺はアクト、そこのエルフはシルビアだ。二人で王国を目指している途中なんだ」
俺とアスラは何気ない会話をしながら歩いていると竜人族の村にたどり着いた。
「わざわざ足を運んで頂き感謝を示します。私は竜人族の族長、レスター・ドラゴニルと申します」
俺とシルビアに丁寧に挨拶をしてくれた族長レスターさんは白髪に白い髭、他の竜人族と比べ桁違いにでかい羽。見た目は紳士な執事見たいな見た目だ。
だが、その紳士さの裏にものすごい実力が隠れている事が見てわかる。これは、すごく仲間に欲しい。
俺とシルビアは客間に案内され、レスターさんと向かい合い話をする。最初はスライムについて、その後は王国に向けて道案内をお願いした。
だが、そこでシルビアがいきなりぶっ込んできた。
「私達はこの世界を手に入れるために動いている。その為にあなた方竜人族には私たちの仲間になってもらいたい。いや、ここに居るアクトの配下になって欲しい」
おいおい!いきなりぶっ込んで来すぎだろ!ほら見ろ?なんかすげー怒ってそうな雰囲気なってるぞ!デケー羽バサバサしてるって!なんか身体から変なオーラも出てるって!
「貴方達は世界を手に入れて、何をするつもりですか?この世界を支配したいが為に他を蹴落とし、人々を苦しめるおつもりですか?」
「勘違いしないで貰いたい。私達の目的はこの世界を手に入れ、私達が頂点になる事で世界から争いを無くしたい。その為に非道な事もしなきゃ行け無くなることもあると思う。それでも私は未来を良くしたい」
あ、そうなんだ。シルビアの目的初めて知ったな。俺は単純に世界の王になりたいだけだったから、すげー色んな事考えているんだな。過去に色んな事があったのかな?いつか、シルビアの事もっと知れればいいな。
「なるほど。素晴らしいお考えですね。あなた方には恩を感じてはいますが、我らが配下に下る程ではない。申し訳ないが他を当たってください」
だよな〜。いきなり配下に加われなんて無理だし、シルビア焦ったか?
シルビアが、悔しそうな顔で俯く中、1人の竜人族が客間に勢いよく入ってきた。
「族長!!悪魔共が攻めてきました!今第1部隊が交戦中ですが、だいぶ押され気味です!」
その報告を聞いた瞬間シルビアの顔が笑みで溢れる。
このチャンスは見逃せない。




