18 魔剣学院入学
ついに魔剣学院の入学式がやってきた。
新入生は魔剣学院の広場に集められ校長、生徒会長の挨拶を終え、次は新入生代表の挨拶がやってきた。
「新入生代表のアンリ=シュバイツと申します。我々は由緒正しき魔剣学院に入学出来たことを感謝し、このシュバイツ王国の為に日々強くなる事を誓います。......以上を持って新入生代表の挨拶を終わります」
あの子がアンリ=シュバイツか。金色のロングヘアをなびかせ、美しい姿をしていた。
さて、どうやって仲良くなろうかな。彼女は何人かの取り巻きと一緒に行動しているから話しかける隙もない。
入学式から少し時間経つとクラスが発表された。
俺はクラスの扉を開き、自分の席に着こうとしたが目の前には信じられない光景が待っていた。
そう、俺の席の隣にはターゲットであるアンリ=シュバイツが座っていた。まさか、こんな偶然があるだなんて俺は強運だな。
席につき俺はアンリに軽く挨拶をしようとした。
「あ、初めまして!アンリ王女殿下!私はルクス=ステルラと申し..」
俺がアンリに自己紹介をしようとしたら、アンリの取り巻きである1人の女がアンリを護るように間に入ってきた。
「おい!アンリ様に馴れ馴れしく話しかけるな!貴族でもないただの庶民がアンリ様と会話できるとは思わない方がいいわ!」
なんだこの女。身長は小さいのに態度はクソでかいな。おそらく、どこかの貴族の令嬢なのだろう。今まで周りに階級の高い人物しか居なかったから庶民を下に見ているのだろう。
「カイネ、そこまでで大丈夫ですよ。彼はただ挨拶をしてくださっただけです。ルクスさん申し訳ございません」
アンリは俺に軽く謝罪し、付き人の非礼を詫びた。アンリの付き人はカイネ=ヘルクスという名前らしい。代々王族と親しいドワーフ族の貴族であり、シュバイツ王国の中でも大貴族に当たる家だ。王族とドワーフ族は昔から交流があるのだそう。
「大丈夫ですよ!主人の思いとは裏腹に暴走してしまう部下はどこにでも居ますからね」
「な!くぅー」
カイネが悔しそうにこちらを睨んできたが俺は気にせずアンリと向かい合う。
「うふふ、面白い人ですねルクスさんは。カイネは少々暴走しがちですが私の事を思っての行動ですからお手柔らかにお願いしますね」
俺達が会話を終えた頃授業が始まった。授業は魔法と剣に関わる事や王国の歴史についての授業が殆どだった。だが、俺が知りたいソドム村の事については分からなかった。
俺は授業を終え、教師の元へ行きソドム村について聞いてみたが聞いた事もないと一蹴されてしまった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
俺は宿に戻り今日あった事をシルビアに伝えた。
「そう、アンリ=シュバイツだけじゃなくカイネ=ヘルクスとも仲良くなるなんて流石ね」
「いやまだ仲良くはなっていないよ少し挨拶するくらいだ」
上出来よとシルビアに褒められいい気分になっていた頃俺はある事を思い出す。
「あ、忘れてた、シルビア明日から俺は寮に入らなければ行けないから一緒に家具を買いに行こう」
「やはり寮に入らないといけなくなるのね。良いわ2人分の家具と寝具を買いに行きましょう」
ん?この子俺と一緒に寮で暮らすつもりかな?まぁいいか。部屋もそこそこ広そうだから2人居ても問題はないだろう。
俺達は日が暮れそうになっている頃家具屋に来ていた。
ベッドコーナーを見ていると高級ベッドが目に入ってきた。希少なカナリアの木の木材を使っており、ムゥシープと言う魔物の毛を使っているそうだ。その手触りはフワフワでなんとも気持ちがいい。
俺はそのベッドに横になり寝心地を確認してみる。俺の身体に合うように毛が身体をつつみ暖かくて気持ちぃ。これは買うしかない!!どれどれ...
俺は高級ベッドの値段を確認したが目が飛び出そうになった。今の手持ちだと1人分しか買えない。
「このベッドは私ので貴方のはそこの安いのでいいんじゃないかしら」
この女自分だけ良い奴を使おうとしてやがる。だが、俺はここでレディファーストをしたりしない。男女平等主義だからな。
俺達はジャンケンでベッドをきめることにした。買った方が高級ベッド、負けた方が安いベッド。俺は全身全霊力をこめ、じゃんけんをした。
最初はぐー!!ジャンケンポン!!
翌日、俺とシルビアは寮に家具を置きに来た。
寮は2LDKで俺とシルビアの寝室は別だ。俺の部屋には質素なベッドが置かれており、シルビアの部屋には高級感のあるベッドが置かれていた。そう、俺はジャンケンに負け、安いベッドで決まった。一応俺、主だよね?はぁ、3回勝負なら勝てたのに!
俺は安いベッドで我慢することした。




