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転生したのにゾンビかよ  作者: 豆太郎
第2章 学院編
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17 入学準備

俺はシュバイツ魔剣学院に入学する為に準備を進めることにした。


シュバイツ魔剣学院は多くの貴族の子ども達が通う由緒正しき魔剣学院だという。


しかし、なんのコネもないし貴族でもない俺が入学出来るものだろうか。


俺はシルビアに問いかけてみた。


「住所不定でコネもない俺が入れるのか?」

「安心しなさい。偽の個人情報を作っておいたわ、これで入学自体は問題ないわ」


入学に必要な事は全てシルビアが終わらせていたらしい。優秀なのかポンコツなのか分からないな。


シルビアは学校の制服を仕立て屋に依頼しているらしく、一人で取りに行く事にした。


シルビアに渡されたメモによるとここら辺かな?


俺はシルビアに渡されたメモを頼りに仕立て屋に来ていた。仕立て屋はなんとも高級感の溢れる外観をしていた。前世からこういう店に縁が無かったから少し入りにくい雰囲気だ。


制服で20万ゴールドもするとかぼったくりじゃないのか?前世の制服でもそこまでしなかったぞ。


日本の制服と異世界の制服を比べるものでもないか、それに魔剣学院は貴族が多く通う学校だしな。


俺は覚悟を決め店に入る。


店に入ると高級感のある服を着ている人たちが多く居り、明らかに場違いの俺に視線が集まる。慣れない視線に挙動がおかしくなる俺をみて嘲笑うかの様な顔でさらに視線が集まる。


仕方ないじゃないか。こんな所初めて来るんだから。さっさと制服を受け取って帰ろう。


俺は店員さんに制服を取りに来たと伝え、制服を貰おうとしたが


「申し訳ありませんが、お客様の様な身なりの方がうちで買い物が出来るとは思いません。冷やかしならお帰りください」


こいつ流石にバカにしすぎじゃないのか?たしかに俺に見た目は金のない冒険者見たいな見た目をしているが、ここまでバカにされる覚えは無い。


「冷やかしなんかじゃない。ルクス=ステルラで依頼しているはずだ。俺は制服を取りにきた」


店員は依頼表を確認して、確かに俺の名前がある事を確認したはず。しかし、店員は変わらず俺に売る気はないと言い放つ。


そろそろ腹が立ってきたな、しかしこんな所で暴れてもいい事なんかない。店員の一言で店にいる人間全員が俺の事をバカにする様に笑う。


「帰ってママに慰めてもらえよ!お前が買える様な物なんかここにはねぇーんだよ!」


俺はイラつく気持ちをグッと抑え店を出ようとした。だが、そこに救世主が現れた。


「あら?わたくしの大切な方に心無い事を言っているのは誰なのでしょう?」


そう言って俺の腕を胸に引き寄せ、見せつけるような腕の組み方をしたのは、俺の眷属になった色魔のリリだった。


「どうしてここに?それにしても美人だな」


リリは悪魔の姿ではなく、俺と同じ様に人間の姿になる魔法を行使していた。そして、その姿は息を飲む程の美人だった。


「それで、ルクスという名前で依頼は入ってないの?嘘はすぐバレるから正直に言うべきよ」


リリのとてつもない圧により店員は顔を赤くしながら、もう一度依頼表を確認し


「あ、ありました!すいません、見落としてたみたいです」

「今回は許しますわ。でも次回はないと思った方が良いわよ」


リリは店員だけじゃなく、店の中にいる人間にも圧をかける。上位悪魔の圧に耐えれるただの人間などいる訳がなく、まるで借りてきた猫みたいに大人しくなっていた。


俺とリリは、制服を受け取り店を後にした。


「それで、なんでここに居るの?悪魔界に1回帰ったんじゃないの?」

「そっちについては片付けてきました。何体かわたくしの配下も連れてきたので後程アクト様の眷属にしていただけると有難いです」


リリは悪魔界のゴタゴタを片付けたあと、俺に会いたくて来たらしい。


「俺これから魔剣学院に入学するからあんま一緒に居れないけど大丈夫?」

「え!?アクト様とベッタリできると思って、寝具とか揃えてきたのに...」


なぜ一緒に入れるからって寝具を揃えるのか...俺は深く考えるのはやめた。


リリと共に宿に帰るとシルビアが嫌な顔をした。


「なんで貴方がここにいるんです?」

「正妻が主様の近くに居るのは当然じゃ無いですか?」

「自分で正妻だなんて面白い冗談を言うんですね」


この2人は会う度にバチバチしてるな、そろそろ仲良くして欲しんだけど。


「まぁ、そんな事どうでもいいわ。貴方にお願いしたい事があるのだけれど」


シルビアはリリに仕事を任せた。リリは最初嫌な顔をしていたが、シルビアの口車に乗せられたのか次第に笑顔になっていき仕事を受けた。


「アクト様、再会してそうそう離れる事になりましたが、遠い地でいつも貴方様を思っております。アクト様もわたくしの事を思っていてください」


リリはいやらしい顔で俺の顔を指でなぞり、シルビアから受けた仕事をしに出かけて行った。


「アクト、貴方何ニヤついてるの?」


俺はシルビアが不機嫌になっている事に気づき自分の部屋に立て篭った。もうすぐ始まる学院生活に胸を踊らせ眠りにつく。

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