12 八咫鏡
バアルは驚愕する。先程までなんの脅威にもならなかったたった1匹のゾンビが一瞬で自分の命を刈り取れるほどに成長していた。
「な、なんなんだ!貴様は!この一瞬で何がおこった!俺様の先程まで足元にも及ばない雑魚だったのに!?」
驚く事も無理はない。あちらからしてみれば一瞬で強くなって見せたのだから。
「アクト!?一体何があったの?さっきまでの貴方とは全く違う。これ程の力は?もしかして進化したの?」
シルビアが、不思議そうに尋ねてきた。
「まぁ、色々とね。俺は上位死霊になったらしい。力がみなぎってくるぞ!!」
「上位死霊!?一体...どうやって...」
「素晴らしい!!さすがわたくしのご主人様!」
シルビアとリリは驚愕と歓喜で満ちていた。
「いくら強くなったところで俺様に勝てるはずがない!!極限魔法!雷神!」
憤慨したバアルが俺に向けて極限魔法を放ってくる。
神の怒りのごとく空から1本の雷の柱が降り注ぐ。
強くなる前の俺なら一瞬で灰になっていたな。だが、今は違う。
俺はバアルの極限魔法に対して魔法を出す。
「八咫鏡」
俺は新魔法、八咫鏡を繰り出す。
俺の前に巨大な鏡が顕現した。バアルの放った極限魔法がその鏡に直撃する。
轟音と共に衝撃波が周りに広がる。
だが、その鏡には傷1つ着いていなかった。それだけじゃなくなんだかキラキラ光っている。
「極限魔法が直撃したのに無傷!?なんなのこの鏡は!」
「シルビア、まだ驚く所じゃない。驚くべきはここからだぞ」
「ここから?」
光り輝く鏡に向かい俺は指示を出す。
「放て!雷神」
バアルは目を見開き驚く。シルビアもリリもお互いの顔を見合い夢かどうか確認している。
俺の合図と共に鏡はバアルの極限魔法雷神を放った。
「ば、ばかな!極限魔法だぞ!コピーなんて出来るはずが無いだろう!!」
バアルは捨て台詞と共に雷神に撃ち抜かれ身体が灰とかす。爆風と衝撃波により木々が倒れ地面がえぐれる。だが、少しでも被害を抑えた結果だ。上出来だろう。
そうしてこの戦いの幕が降りる。
ふぅ一件落着だぜ。しかしこの魔法強すぎるな全部これで対処できるじゃん!
そう思っていたが美味い話はなかったらしい。よく見ると八咫鏡にひびが入っていた。
あれ?極限魔法を受けた時は無傷だった筈なのに、もしかして吸収できる容量がギリギリでひびが入ったのか。これからは極限魔法に対して使うのはよそう。
「アクト!!さっきの魔法はなんなの!極限魔法をコピーするなんて前代未聞よ!世界のバランスを壊しかねない魔法だわ」
「コピーした訳じゃないんだよね。魔法を吸収してストックしたんだ。そして、ストックした魔法を好きなタイミングで使える魔法さ。もちろん1度使えば魔法は消えてしまう」
シルビアはコピーも吸収も同じよ!って文句を言っているが、リリがフォローするように俺の腕を掴み目をハートにしてシルビアをなだめる。
「まぁまぁ、そんな怒らないでくださいまし。そんなに怒ったらお肌に悪いわよ、、ぷっ、まぁわたくし以上に綺麗になる事なんて無いんですけどね」
俺を置いて、シルビアとリリの間に再び電撃が走る。
こ、この電撃バアル生きてる訳じゃないよな...女って怖え。
そこで俺は思い出す。
やべ、竜人族の事完全に忘れてた!!俺とシルビア2人で悪魔族を倒す約束をしたにも関わらず、リリを仲間にいれ、バアルの手下を竜人族の集落に向かわせてしまった。これ、レスターさん怒ってないよね...?
俺はシルビアとリリの喧嘩を止め、急いで竜人族の集落に向かった。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
俺たちは竜人族の集落に着いた。てっきりまだ交戦中だと思っていたが俺の予想は外れていたらしい。
俺らが着いた頃には低位悪魔の残骸が残されているだけだった。心配は無用だったらしい。まぁ、元々実力はあった者たちだし、心配する必要もなかったか。
俺達が竜人族の集落に着くなりレスターさんが前に出てきた。
やべぇ怒られる....と思ったが、これまた俺の予想が外れた。
レスターさん含め竜人族の皆が俺の前に膝をついた。
「アクト殿、この度は我々竜人族と悪魔族の因縁を断ち切って下さり感謝を申し上げます。約束通り我ら竜人族は貴方様の配下に加わり忠義を示します」
あれ?俺約束守れなかったよね?あれ〜もうなんでもいっか。
とりあえず第1章は終わりです!下手くそな文で申し訳ないですが自分の妄想を文字にするのは結構楽しいです。更新頻度が少し落ちますが今後ともよろしくお願いいたします。




