第68話 優秀故の罠
あたしは無敵
あたしは天才
生まれながらのチート
スーパーイージーな人生
それがどうしてこうなった?
少し前に遡る。
シブキたちは生産場にたどり着いていた。
「ここが生産場か。…すげえな。」
「思っていたよりもすごい勢いで星人が作られてる。」
「恐ラク母体ノ身体ヲ考慮シナイ事デ生産ラインヲ底上げシテイルナ。」
「どうだヒューゴ、リオ、ここから生産を止めることはできそうか?」
「イヤ、流石ニ厳重ニロックガサレテイルモウ少シ深イトコロカラハッキングスル必要ガアル。」
「こっちもだチップくらいのスペックしか現状ない状態だからもうちっとどうにかしていきたいな。」
しばらくすると赤子だった星人がカプセルの中に入りそこから急速に成長していった。
「ここで無理やり成長させて即戦力にさせていると。物凄く寿命削ってる気がしますがそこは数でカバーしてる感じですか。」
「サラニ言エバアソコデ教育モ行ッテイルナ。アレデ技術ヤ知識ヲ与エテ兵士ニサセテイル。」
「これさあ…。」
「アア…ソウダナ。」
最深部までは難なく入る事が出来た。
「急にうまくいってるな。」
「…これ誘われてる?」
「まあそうだろうな。」
「ここの奥にいるやつの性格を考えるとそういうことだろうな。」
「ふっふ〜ん。どうやって来る?正面で袋叩き?裏口行って罠で穴だらけ?」
「うおりゃああああ!」
「でりゃああああ!」
シブキとセイブルは壁を破壊しながら最短で突っ込んできた。
「はあ!正面どころか全部ぶっ壊すとかどんだけ脳筋なんだよ!」
「これの方が速くて楽だから。」
「それよりもお前、零士兄ちゃんのとこのだよな?」
「あっ。知ってるんだね〜。そだよあたしは絽織茉莉ろおりまつりあいつらと一緒にこの世界に来ていろんなの売って遊んで暮らしてたんだ〜。」
「それがどうして今ここにいる。」
「だって〜できそうだったから。」
「…そうか。」
「いや流石のあたしも捕らえられた時はヤバって思ったよ。でも一緒に捕まったやつに囮まかせて逃げたら何かうまくいったんよね〜。そんでその後あいつらを産み出す装置見つけたんで何とかして止めようと最初は思ったんよ。」
「…思ってその後はどうした?」
「これあたしの都合のいいように教育できるじゃんってなった。んでその後既存のやつや幻想種も上手くいって今やほとんどの星人はあたしの手足。こりゃあ自分が最強チートモードって言っても過言じゃないっしょ〜?」
「かつての仲間を見殺しにした事と現在進行形でやらかしてることに何か思うことはないのか?」
「チョイ待ち時間稼ぎしてんねあんたら。」
「こんな派手な登場したのもそれに気づかせないためっしょ?」
「!?」
(やっぱね油断してたのはそっち。大方教育プログラムのハッキングをするつもりらしいけどそんなのこっからでもできるしせっかくだから向こうにいるキモいやつを出来たと思い込ませて生まれてきたやつに殺してもらっちゃお。そのためには向こうに気づかないくらいギリギリの状況で──。)
その時彼らから彼らでは無い声が聞こえる。
『全てわかりましたよ。』
「…え?」
「…しゃ…ちょお…?なん…で?」
この時茉莉の思考に様々な一瞬にして様々な思考が巡る。
(社長!?なんで(いやそれより)生きて?!でも報(データの書き換えを)告では確(いやちょっと待って)かに。まさか(社長が生きて罠が無いはずない)誤報?!じゃあ。あたしがやるべきことは?(あたしがやるべきことは?)」)
「あっ。」
彼女の中で死んだものと思っていた零士の声に酷く動揺し本来難なくこなせる行動を起こせず一手遅れた。
「教育プログラムの改竄承認。」
「だめええええええええええ!」
『貴方は優秀です。目が良く情報処理能力が並外れており最適な結論を出せます。しかし、そのどちらも欠点でもあります。少しの予期せぬ違和感に気付き動揺を起こす。貴方は私を見て罠を疑い一手遅れた。』
『教育プログラム改竄完了おおお!教育データを全て俺の情報を入れるぜ!』
『ついでにできるプログラム全部!ぶち込んでやる』
『貴方の負けです茉莉さん。』
書きました。
よろしくお願いします。




