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オン・デマンド
ビラ配りのおねえさんはとても美人で
きらきらと輝きを放ち
いい香りを漂わせている
きんもくせいの香り
秋の始まりを告げるその香りは
わたしをなつかしいところへ連れて行く
「おいしいでしょ? ねえ、おいしいでしょ?」
おねえさんはわたしの耳元でささやいた
わたしはおねえさんの目を見た
「そうですね」
きれいな目だった
☆
僕はおじさんです
こんにちは
精神の病気です
なので
近寄りがたい(ですよね?)
今から二十年前に大変なことになって
僕はおかしくなってしまった
でもいいんです
もうしかたがないから
僕は変です
☆
百五十年くらい前のことだったかなあ
ほら君、覚えてる?
芦田さんのところ
ええと、ああ、たしか、それです、ほら、あの、
なんだっけ
覚えてないの?
こまったなあ




