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オン・デマンド

ビラ配りのおねえさんはとても美人で

きらきらと輝きを放ち

いい香りを漂わせている

きんもくせいの香り

秋の始まりを告げるその香りは

わたしをなつかしいところへ連れて行く

「おいしいでしょ? ねえ、おいしいでしょ?」

おねえさんはわたしの耳元でささやいた

わたしはおねえさんの目を見た

「そうですね」

きれいな目だった



僕はおじさんです

こんにちは

精神の病気です

なので

近寄りがたい(ですよね?)

今から二十年前に大変なことになって

僕はおかしくなってしまった

でもいいんです

もうしかたがないから

僕は変です



百五十年くらい前のことだったかなあ

ほら君、覚えてる?

芦田さんのところ

ええと、ああ、たしか、それです、ほら、あの、

なんだっけ

覚えてないの?

こまったなあ

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