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会社

もう会社には行きたくないんだぴょん。

ぴょんぴょん。

おじさんはうさぎさんだぴょん。

そう言いながら部長はうさぎ跳びで階段を下りていった。

下の階まであとちょっとというところで膝を痛めた。



僕たちのボスは名前をガントウという。

とてもいかめしい名前だ。

でも実際はやさしいおじいさんだ。

仕事をひとつ片付けるごとにあめちゃんをくれる。

「新発売のあめちゃんだよ。おいしいよ」

メロンソーダ味のあめちゃんをもらって僕はうれしくなった。

同僚の玉木くんはコーラ味のやつだった。

「いいなあ君は、メロンソーダで」

「僕はコーラもいいけどな。交換する?」

「するする!」

僕と玉木くんはあめちゃんを交換した。

ふたりともうれしくなった。



「はーい今日もやっていきましょー! ミラクルみくるのミラクルショータイムゥーッ!」

ラジオから流れてくるみくるちゃんのかわいいヴォイス。

部長はそれを聞きながらにやにやした。

何を隠そう部長はみくるちゃんの大ファンなのだ。

膝を痛めて休んだのは不幸中の幸いだった。

みくるちゃんのラジオをリアルタイムで聴ける!

こんなことはめったにない。

だからリビングをきれいに掃除して、とっておきのコーヒー豆でコーヒーをいれた。

椅子の上に正座して十四時ちょうどを待った。

そして始まったみくるちゃんのラジオ番組。

ああーん素敵。

みくるちゃんだあいすき。

部長は悶えながらラジオを聴いた。



夕方になって部長の家にボスがお見舞いに来た。

「大変だねえ。治るまで無理しちゃだめだよ」

そう言ってボスは部長にあめちゃんをくれた。

部長はとてもうれしくなった。

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